じじぃの「サイコスリラー・最後のどんでん返し!小説『連続殺人鬼カエル男』」

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連続殺人鬼カエル男 ネタバレ解説!読み切れない意外な黒幕!

アナブレ
中山七里さんによる連続殺人鬼カエル男は、第8回このミステリーがすごい!で最終候補になった作品で、このときのタイトル(原題)は災厄の季節。
https://anabre.net/archives/kaeru-otoko77331.html

『連続殺人鬼 カエル男』

中山七里/著 宝島社文庫 2011年発行

1 吊るす より

「発見者は?」
「立花志郎、新聞配達員、このマンションを担当していて配達途中に発見。もっともシートに覆われた状態なら3日前から見かけていたらしいですね」
「3日前? その間、誰にも気づかれず、ずっと吹きっ曝(さら)しだったてか。ふん、目の前は隣の棟の階段部分で死角になってるって訳か。まあ、地上13階というだけで立派な死角だよな。坂本九じゃあるまいし、誰も上を向いて歩いてる分けじゃない。ところでこのフック、元々ここに固定されていたのか」
「ええ。このマンションが分譲を開始したとき、垂れ幕を掛ける目的でフックを埋め込んだとのことです」
    ・
一通りの実況検分が終ると、まだ廊下を這(は)いずり回っている鑑識課員を尻目に死体の搬送が開始された。フックを口から外すかどうかで一悶着(ひともんちゃく)あったが、結局は、それ自体も鑑識に回すために回収しなければならないとの理由でフックごと疵から撤去することになり、小手川は道具片手フックの除去作業を手伝う羽目となった。
まず死体を3人がかりで押さえつけ、小手川は手摺(てす)りを足場にフックを固定しているボルトを外す。不自然な体勢なので小手川自身も腰を1人に支えて貰(もら)う。手を動かしながら、ふいと視線を下に向けると死体の顔が数センチ間近にあった。白濁した眼球の隅から何匹かの蛆が飛び出そうとしているのを見て、慌てて目を逸(そ)らす。既に生物であることをやめてしまった顔。だが外傷も変形も少ない。似顔絵を描かせて公開すれば、身元は早晩明らかになるのだろう。
「下ろすにも3人がかり。単独犯だとしても、こいつを吊るすには相当の力が要るな」
    ・
事件報道と同時に被害者の似顔絵を公表すると、早速被害者の上司と名乗る人物が捜査本部に連絡を入れてきた。フクダ事務機器販売の斎藤と名乗る男は、被害者が同社の従業員荒尾礼子(あらおれいこ)ではないかと言う。
    ・
「つまり、死体を吊り下げるという行為自体が見立てという子供の発想だと」
「そういうことです。だからこの犯人は表面上はどうあれ、精神的には幼児性を色濃く残しています。人を殺すという局面において、こうした幼児性が顕(あら)われるという事実は、そのまま犯人の人間性を象徴しているように思えますね」
「犯人は異常者、ということでしょうか」
そう訊かれると御前崎教授は微かに眉を顰める。

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どうでもいい、じじぃの日記。
図書館から、中山七里著『連続殺人鬼 カエル男』を借りてきて読んだ。
  きょう、かえるをつかまえたよ。
  はこのなかにいれていろいろあそ
  んだけど、だんだんあきてきた。
  おもいついた。
  みのむしのかっこ
  うにしてみよう。
  くちからはりを
  つけてたかいたかいところにつる
  してみよう。
最初に本の最後にあった<解説>を読んだ。
 「が、二転三転するどんでん返しといい、残虐な事件の裏に隠された深遠なテーマ性といい、リーダビリティに富んだストーリー展開といい、海外のサイコスリラーに伍して戦えるクオリティを誇っている」
とか書かれている。
最後のどんでん返しに痺れた。
しばらく、呆然として考えた。
もしかして、この「カエル男」ってオレのことなんじゃないのかって。