じじぃの「歴史・思想_107_数学の天才・先駆者・マーダヴァ」

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動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=DEe0ehNvDmU

Madhava of Sangamagrama

Madhava of Sangamagrama contribution to Calculus was much before Europeans

Madhava of Sangamagrama (c.1340 - c.1425), was an Indian mathematician-astronomer from the town of Sangamagrama. His writings were later transmitted to Europe via Jesuit missionaries and traders who were active around the ancient port of Muziris at the time. As a result, it had an influence on later European developments in analysis and calculus.
https://www.booksfact.com/science/ancient-science/madhava-of-sangamagrama-calculus-before-europeans.html

マーダヴァ

ウィキペディアWikipedia
サンガマグラーマのマーダヴァ(Madhava of Samgamagrama)は、インド(ヴィジャヤナガル王国)の数学者、天文学者(1350年 ~ 1425年)。
現存する文献は、天文学についてのものが中心である。数学については、他の学者たちの文献によってマーダヴァの発見と伝えられるものが存在する。マーダヴァは三角法、無限級数、有限級数の近似などを研究し、円周率を小数点第11位まで計算し、ライプニッツの公式とも呼ばれる公式を初めて発見したとされる。

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『数学の真理をつかんだ25人の天才たち』

イアン・スチュアート/著、水谷淳/訳 ダイヤモンド社 2019年発行

無限の革新者 サンガマグラーマのマーダヴァ より

●イリンナラッピッリ・マーダヴァ(インド、1350~1425年)
神(33)、目(2)、象(8)、蛇(8)……。
(円周率を小数点第11位まで計算した)。
サンガマグラーマのマーダヴァが1400年頃に書いた、Πにまつわる詩を訳したものである。神や象や蛇などというのは数字の記号のことで、おそらくは小さい絵で描かれていた。全体では(後ろから逆にたどっていくと)、
  2,827,433,388,233
という数を表していて、これを9000億で割ると
  3141592653592222……
となる。見慣れた数のはずだ。この比はΠを幾何学的に求めたもので、精確な値は、
  3.141592653589793……
少数第11位まで一致している(589を四捨五入すれば第10位と第11位が59となる)。知られれいるなかでは、これが当時最も精確な近似値だった。この記録が破られたのは、1430年、ペルシャ人数学者のジャムシード・アル=カーシーが著書『ミフターフ・アル・ヒサーブ』(算法の鍵)のなかで少数第16位まで計算したときである。
マーダヴァの天文学に文書はいくつかか残っているが、数学に関する業績は後世の注釈書を通じてしか知られていない。たとえばピタゴラス学派とされたように、弟子たちの見出した結果が偉大な師の功績として扱われるという問題は、時代を問わず何度も繰り返されている。そのため、どの結果がマーダヴァ本人の発見したものなのかを正確に知ることはできない。そこでこれ以降は、弟子たちの言葉をそのまま受け取ることにする。
マーダヴァの最大の業績は、無限級数を導入して解析学への最初の一歩を踏み出したことである。西洋ではグレゴリーの級数と呼ばれている、逆正接関数の無限級数を発見し、それに基づいてΠを無限級数で表現した。マーダヴァが発見したなかでも最も目を惹くのが、サインとコサインの無限級数で、西洋ではそれは200年以上のちのニュートンによってようやく発見された。

天文学と数学のケーララ学派を開く

マーダヴァの生涯についてはほとんどわかっていない。サンガーマグラーマという村に住んでいて、同じマーダヴァという名前のほかの人物、たとえば占星術師のヴィージャ・マーダヴァと区別するために、ふつうは名前の前にこの村の名前がつけられる。この村には、同じサンガーマグラーマという名前の神を祭った寺院があった。現在のバラモンの村アイリンジャラクーダの近郊にあったと考えられている。インド南部の、西はアラビア海、東は西ガーツ山脈に挟まれた細長いケーララ州にある町、コーチンに近い。中世後期、ケーララ州は数学研究の本場だった。それ以前のほとんどのインド人数学者はもっと北部の出身だったが、何らかの理由でケーララ州の学問が復活を見せたのだ。古代インドでは一般的に数学は天文学の一分野とみなされており、マーダヴァは天文学と数学のケーララ学派を開いた。
この学派はきわめて有能な数学者が大勢属していた。天文学者パラメーシュヴァラは、天体の食の観測結果を使って当時の計算法の精度を確かめ、25編以上もの文書を書いている。