じじぃの「科学夜話・難病・ALSと筋ジストロフィー・運動ニューロンとは?生物のトリビア」

ALS(筋萎縮性側索硬化症

ALS(筋萎縮性側索硬化症)の基本情報  ニュースサイト「エヌオピ」
■ ALS(筋萎縮性側索硬化症)はどのような病気/症状ですか?
脳からの指令を筋肉へ伝達する運動ニューロンの変性により、全身の筋肉に運動障害(マヒ)が起こり、通常は人工呼吸器を装着しなければ3〜5年以内に死亡すると言われています。
iPS細胞を活用してALS患者の細胞を運動ニューロンに分化させ、実験室内で、患者自身の細胞で疾病の経過を研究し、何が運動ニューロン等の細胞の変性の引き金になっているのかを調べることができるようになっています。また、これは同時に、どの薬剤・化合物が治療に有効かについて、iPS細胞を活用して調べることも可能になったということを示しています。
https://n-opi.com/als/
『現役東大生が知っている生物のトリビア 東京大学サイエンスコミュニケーションサークルCAST エネルギーフォーラム 2016年発行
ALSと筋ジストロフィー より
筋肉が勝手になくなってしまい、体がどんどん動かなく病気として、「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」と「筋ジストロフィー」があります。両方ともとても有名な病気で症状も似ているので、聞いたことがある方も多いと思います。ですが、この2つの違いについてはご存知でしょうか? それぞれについて少し見てみましょう。
筋線維は運動ニューロンに支配されており、運動ニューロンの状態次第で筋線維の状態も変わります。では、もし何らかの原因で運動ニューロンが死んでしまったらどうなるのでしょうか?
想像がついた方もいるでしょうが、筋線維はどんどん痩せ衰えてしまうというのが答えになります。運動ニューロンからの入力がなくなるわけですからね。そして、運動ニューロンがどんどん死んで、筋肉もどんどん痩せ衰えて、やがて体がまったく動かなくなる病気がALSなのです。メカニズムはまだよくわかってない部分も多いのですが、運動ニューロン「だけ」死んでしまうのがALSの大きな特徴です。感覚ニューロンや脳は無事なので、自分の体がどんどん動かなくなっていくのが自分でもわかるのにどうすることもできない。こんな残酷な病気も実際にあるのです。ALSの発症率は2万人に1人といわれています。2万人に1人が多いと考えるか少ないと考えるかは、人それぞれですが、発症した場合の想像を絶する苦しみや明確な予防法がないことを考えると、実に不気味なものです。
なお、ALSで死ぬ場合、直接の死因は呼吸不全となることが多いです。肺の筋肉も運動ニューロンが支配しているためです。
ALSがどちらかというと神経側に問題があるのに対して、筋ジストロフィーは、筋肉そのものに問題が起こります。筋ジストロフィーの中で最も有名なタイプ、デュシュンヌ型筋ジストロフィーに罹っている人は「ジストロフィン」というタンパク質を作ることができません。詳しいメカニズムは、やはりまだよくわからないのですが、ジストロフィンがないと筋線維がダメージを受けて死んでしまうのです。もちろんここで、筋線維のダメージを修復すべく筋サテライト細胞が働き始めます。しかし、筋サテライト細胞による修復ペースが、筋線維がダメージを受けて死ぬのに追いつかないため、結局、筋線維は徐々に死んでいってしまうのです。

                        • -

どうでもいい、じじぃの日記。
「なお、ALSで死ぬ場合、直接の死因は呼吸不全となることが多いです。肺の筋肉も運動ニューロンが支配しているためです」
女優の市原悦子さんが心不全のため、1月12日 82歳で亡くなった。
盲腸のため都内の病院に入院中だと報じられたばかりだった。
よく新聞に死因は心不全だとか、呼吸不全だとか書かれているが、何とか不全というのは病気の名前ではなく、腎臓や高血圧などの疾患で流れる血液が少なくなったりして起こるらしい。
私は幼い頃、盲腸の手術をやった。ずっと胃腸が弱くそのためか運動が苦手だった。
市原悦子さんは自己免疫性脊髄炎を患っていたという。
それにしても、「家政婦が見た」シリーズ、よく観てました。
ご冥福をお祈りします。