清潔はビョウキだ 藤田紘一郎 2017年05月31日 2017年の読書履歴
洗い過ぎ 肌弱くカサカサに
・皮膚は真皮と表皮の二層からできている。この二層が体内の水分を一定に保ち、病原菌や有害物質の侵入を防いでいる。
・さらに、外敵から身を守っている二種類のものがある。一つは、毛穴から分泌される皮脂。これが皮膚を薄く覆い、外敵の侵入を防ぐ第一のバリアーになっている。
・日本人はきれい好きだ。しかし、洗い過ぎると皮脂や常在菌にとって、悪い影響が出るのは当然だ。
http://m-kawabe398.my.coocan.jp/rireki2017-39.htm
『ニセ科学を見抜くセンス』 左巻健男/著 新日本出版社 2015年発行
経皮毒はウソ より
経皮毒というのは、皮膚を通して吸収される毒ということのようです。経皮毒の恐怖をあおって、皮膚から吸収された化学物質が吸収されて、その後、子宮などの臓器に「毒が蓄積される」という本がベストセラーになりました。ここで毒というのは、日用品にふくまれている有害化学物質のことを指しています。普通使用しているシャンプーやリンス、化粧品、洗剤、入浴剤など、たくさんの日用品には経皮毒の影響を及ぼす有害化学物質がふくまれていると言います。ネットには、産院で「赤ちゃんが生まれた瞬間、胎盤からその人が使っているシャンプーのにおいがぷ〜んとする」などいう話が出回っています。
皮膚は表面側から見て、大きく表皮・真皮・皮下組織という3つの層からできています。皮膚の一番表面にある表皮は「角質層・顆粒層・有棘層・基底層」の4つの層からできています。
医薬品の中には角質層を超えて体内まで吸収されるものもありますが、日用品のなかにふくまれている化学物質は、せいぜい表皮の角質層まで行ける程度です。たとえば皮膚にコラーゲンを塗っても体内に吸収されません。シャンプーのなかの界面活性剤なども体内に吸収されないのです。
経皮毒にまったく科学的根拠はないのに、某ネットワークビジネスの勧誘者が、経皮毒で日用品の恐怖心を煽(あお)って、肌からその毒が体に入り込むとして高額な「自社製品のみが安全」であるとして勧誘したことが問題になりました。経済産業省は、2008年、このネットワークビジネス業者に対して、経皮毒の説明が客観的事実と異なるとして、3ヵ月の業務停止命令を出しました。調べによると業者も自社の製品に効能がないことを認めたということです。
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どうでもいい、じじぃの日記。
日本で花粉症で苦しむ人は5人に1人と言われているが、30年前にはほとんどいなかったそうです。
皮膚には表皮ブドウ球菌をはじめとする皮膚常在菌がいて皮膚を病原菌から守り、異物の侵入を防いでいる。
体の洗い過ぎは肌を弱くする。
皮膚に塗るだけで人が死ぬような毒物はあるのだろうか。
両生類や爬虫類は、肺で呼吸と併用するかたちで皮膚や粘膜を利用した皮膚呼吸も行っている。
人間の場合、体全体に金粉を塗っただけでは死なないとか。それでも「サリン」なんかは、皮膚からも吸収されるそうです。
平成7(1995)年3月に起きた地下鉄サリン事件のような事件が再び起きないことを祈ります。