じじぃの「科学・芸術_941_世界の陰謀論・極秘の実験」

Gruinard Island Anthrax Biological Warfare Experiment Great Britain 1942

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=TIpB2gV1iyk

行くと死ぬ「ガイオラ島」、地球最後の秘境「センチネル島」… 命が危険に晒される恐ろしい島5選!

2018.04.25 TOCANA
スコットランドの北部、本土から1キロほど離れた場所にある「グルイナード島」は、第二次世界大戦時にイギリス軍の科学者たちが生物兵器実験を行った島。科学者たちは島に“Vollum 14578”と呼ばれる非常に強力な炭疽菌をばらまいた。
https://tocana.jp/2018/04/post_16594_entry.html

『ビジュアルストーリー 世界の陰謀論

マイケル・ロビンソン/著、安納令奈/訳 ナショナル・ジオグラフィック 2019年発行

極秘の実験

世界でとびきり謎に包まれた軍事施設が、イギリス・ウィルトシャー州のポートン・ダウンにある。この施設では、生物(細菌)兵器を使った実験が行われている。1942年にはここで炭疽菌が培養され、その検証がスコットランドにある小さな島で行われた。その島はイギリス本土から1キロも離れていない。島のあちらこちらには健康への害を警告する標識が立ち、1990まで除染は行われず、そのときにようやく人間が安全に住める、と宣言された。こうした施設として世界でも数少ないポートン・ダウンは、現在も稼働しており、人類史上で指折りに危険な病原菌をいくつも扱っている。1976年には同定用のエボラウイルスがポートン・ダウンに持ち込まれ、その治療法やワクチン発見のために繰り返し実験が行われた。

MKウルトラ計画

米国の弁護士ローレンス・テイーター(1948~2005年)には、1994年から、当局にとにかく認めさせようとしていたことがある。それは1968年のロバート・ケネディ(1925~1968年)暗殺の犯人として有罪判決を受けたサーハン・サーハン(1944年~)は、MKウルトラ計画の一環で米国中央情報局(CIA)に「操られて」いたということだ。この計画は、CIAが1950年代に極秘に進めた計画で、薬物が人の行動に及ぼす影響を人体実験で立証し、マインドコントロールが可能であるのかどうかを見きわめようとしていた。冷戦の陰でこの計画が考案され、人の心を支配できる新しい尋問技術がいくつも編み出された。この計画でCIAは特定の製薬会社と手を結び、大学や刑務所、病院など数々の公的施設で人体実験を行っていた。
このシナリオからは陰謀説がいくつも生まれ、さまざまな人物が次々に登場し、このプログラムで洗脳された、と主張した。1970年代になると、このプロジェクトの実態がメディアにスクープされ、MKウルトラ計画は停止された。ところがCIAは資料の多く破棄したため、いまとなってはこのプログラムの全容を知ることはほとんど不可能だ。この題材からドキュメンタリー映像がいくつも作られた。CIAにマインドコントロールされた暗殺者という設定で、映画『影なき狙撃者』や、『ボーン・アイデンチィティー』をはじめとするジェイソン・ボーンのシリーズ作品も生まれた。

水道水へのフッ化物添加

そもそも、倫理的に考えて、米国政府が水道水にフッ素の化合物(フッ化物)を添加して国民に強制的に使わせているのは、個人の権利侵害ではないか、という疑問がまずある。その問題はさておき、フッ化物添加には本当に安全で、期待する効果があるのだろうか? 水道水へのフッ化物添加が始まったのは、1950年代のこと。その目的は虫歯予防、それも容認しがたいレベルに悪化していた子どもの口腔衛生だった。いまでは、全米にある給水設備の70%が強制的にフッ化物を添加させられている。イギリスでは約10%で、ヨーロッパの国々では3%に届かない。フッ化物が実際に虫歯予防になっているのはほぼ間違いないらしい。しかし、数多くの歯磨きメーカーがいまや製品にフッ化物を添加しているのだから、それで十分ではないかという意見も多い。
一方、科学者の間では、飲料水へのフッ化物添加の安全性をめぐって活発な議論が交わされている。というのは、フッ化物には毒性があり、なかでもフッ化ナトリウムは殺虫剤や殺鼠剤として使われているからだ。