じじぃの「科学・芸術_940_世界の陰謀論・命にかかわる病気」

Plum Island Lab | America's Most Secret: Structures

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=VXd4DFjNcM4

Plum Island Lab

Biowarfare, Nazi scientists and the creation of Lyme Disease in the US

14 Aug 2019 Secret History -- Sott.net
"Pentagon May Have Released Weaponized Ticks That Helped Spread of Lyme Disease: Investigation Ordered" was the Newsweek headline last month. The article below it was about the U.S. House of Representatives having "quietly passed a bill requiring the Inspector General of the Department of Defense to conduct a review into whether the Pentagon experimented with ticks and other blood-sucking insects for use as biological weapons between 1950 and 1975."
https://www.sott.net/article/418554-Biowarfare-Nazi-scientists-and-the-creation-of-Lyme-Disease-in-the-US

『ビジュアルストーリー 世界の陰謀論

マイケル・ロビンソン/著、安納令奈/訳 ナショナル・ジオグラフィック 2019年発行

命にかかわる病気

歴史を振り返ってみると人類は、はやり病、もしくはパンデミック(国や地域を越えた感染症の大流行)に、聖書の時代から悩まされてきた。そして昔から、その原因は人ではなく、自然災害だと考えられてきた。最後にパンデミックが”自然に”発生したのは、1918~1920年に大流行したスペイン風邪だ。このとき少なくとも5000万人が亡くなった。それ以降は、自然に発生したとは言い難いパンデミックが次々と発生している。たとえばイギリス政府は第二次世界大戦中に敵地にばらまこうとして、炭疽菌をはじめとする生物兵器(細菌兵器)を開発した。現在では、こうした伝染病はもはや”自然発生した”ものではなく、生物兵器として使うために意図して作り出されたものだと考える人が多い。たとえば、HIVエイズパンデミックは、サハラ以南のアフリカ地域を破滅し、同性愛主義者を根だやしにするために、誰かがウイルスを培養して引き起こしたものだ、という説をよく耳にする。

HIVエイズ

1980年代、新たなエピデミック(一定の期間、一定の地域で起きる感染症)が米国とヨーロッパを襲った。当初、これに感染するのはサンフランシスコやヨーロッパなどの大都市に住む同性愛の男性にほぼ限られていた。セレブリティと呼ばれる人が次々とこの病気で亡くなったため、この問題は一気に注目を集めた。その後の研究でHIVエイズ・ウイルスの感染経路は多様であることがわかる。汚染された血液の輸血や、コンドームを使わないセックスでも感染するし、罹患者も男性や男性の同姓愛者とは限らない。
科学者の大半はこう考えている。そもそもはサルなどヒト以外の動物がかかる病気だったのだが、おそらく狩りで捕らえた野生の動物の肉(ブッシュミート)を食べる習慣から、ヒトに感染したのではないか、と。ただし、この説明では納得しない人々もいる。たとえば、米国の科学者がこのウイルスをうっかり作ったのではないか、と疑う。つまり、1970年のニクソン政権のころ、科学者が行ったガン治療の研究実験中にエイズ・ウイルスがたまたまできてしまい、実験中の被験者に感染したというのだ。裏で何者かが糸を引いていると深読みする人は、このウイルスは特定の層の人々、たとえば。LGBT(性的マイノリティー)やアフリカ系米国人のコミュニティ^にわざとばらまかれたと考えている。

ラム島の秘密

1954年、米国ニューヨーク州ロングアイランド湾の島にある。かつて軍用機地だった場所が、「プラム島動物疾病センター」という名の動物研究実験所に代わった。この謎めいた警備厳重な施設をめぐり、何やら怪しげなことが進められている、という噂が続々と広まった。この施設の目的や、ここで生物兵器が開発されているのかどうかについて、憶測が憶測を呼んだ。2004年、マイケル・C・キャロル(1958年~)が『ラボ257:政府が秘密裏に運営する「プラム島細菌研究所」に関する気がかりな話』(原題:LAB 257: The Disturbing Story of the Government’s Secret Plum Island Germ Laboratory)という本を発表した。キャロルの主張の1つに、ライム病は細菌兵器開発プログラムの中で明確な意思をもって作られた、というものがある。そのあとの経過についても、キャロルはこう論じている。この実験所はバイオ・セキュリティー(防疫対策)が御粗末だったため、菌に感染したマダニが外にもれ、それが島で羽を休めていた鳥を介して、プラム島から15~16キロほど離れた、コネチカット州ライムにあるコネチカット川の河口まで運ばれた、というのだ。ライム病はその地域の住人の間で大流行し、やがて別の土地にも広まっていった。

SARSコロナウイルス

SARS重症急性呼吸器症候群)が初めて発生したのは、2002年の暮れの中国。8000年以上が症状を訴え、その死亡率は10%に届きそうな勢いで、回復しても多くが何らかの身体機能の低下を訴えていた。全体で8273件の症例が報告され、そのうち775人が亡くなっている。東南アジア以外では、ウイルスは北米大陸にも広がり、なかでもカナダにおける死傷者数は最大で、251件の症例のうち44人が死亡した。これは病気の死亡率としては、最悪の数字だ。
中国当局はその原因を、ある種のコウモリが媒介したウイルスであると公式に発表しているが、中国とロシアの科学者の両方から、米国政府のたくらみで生物兵器が使われた、という説が出ている。なぜなら、SARSウイルスは自然発生するヒトの病原性ウイルスではなく、動物起原のウイルスなので、人間が作り出したのではないかと考えられているのだ。だが、決定的な証拠はまだ見つかっていない。