じじぃの「科学・芸術_939_世界の陰謀論・気候変動」

Alaska HAARP Transmitter Array / Image by Chris Fallen

What is (and imminently “was”) HAARP?

May 13, 2014 
Googling HAARP used to be useless, which was astonishing for someone of my generation. Even now, most results outline the conspiracy theories behind the $300,000,0000 facility in rural Alaska.
https://frontierscientists.com/2014/05/what-is-and-imminently-was-haarp/

『ビジュアルストーリー 世界の陰謀論

マイケル・ロビンソン/著、安納令奈/訳 ナショナル・ジオグラフィック 2019年発行

UFOの「目撃情報」として考えられる原因で多いものの1つに、レンズ雲と呼ばれる奇妙な現象がある。このレンズ雲の正体は、湿った空気が高地や山岳地帯を越えるときに現れる形の雲で、80キロ以上離れた場所から見ると、円盤の形に見える。レンズ雲は自然現象だ。だから、人が操ることはできない。ところが「気候工学」という学問を用いると、天候は操れてしまう。「雲への種まき」という人工降雨の技術がベトナム戦争中に使われた。たとえばアメリカ軍はモンスーンの季節をなんとか長引かせて敵の物資の輸送を妨げようとした。こうした人為的操作があったくらいだから、各国政府はいまも気象を変える技術を使い続けている、と信じる人もいる。ただし、国連は1977年にこの技術の軍事目的使用を禁止している。

高エネリギー技術

1990年から2014年までのあいだ、米国でハープ(HAARP、高周波活性オーロラ調査プログラム)と呼ばれる計画が進められた。これは、米国空軍(USAF)と米国海軍との共同管理プログラムで、アラスカ大学フェアバンクス校(USF)と提携して行っていた研究だ。その目的は、地球を取り巻く電離層の物理的、電気的特性の調査だった。電離層の状態は、車や一般市民の通信およびナビゲーションシステムに影響を及ぼすことがあるのだ。深読みをしたがる人たちにいわせれば、この研究施設では事実上気象操作ができ、これまでも実際にそう利用されていたらしい。
現在ではこの施設はUAFが管理し、いまも稼働可能な状態になっている。そのため陰謀説を支持する人々は、”気象兵器”が洪水や地震、それに干ばつまで引き起こしている、と言い続けている。しかし、実際には、ハープでは気象は制御できない。ハープシステムの正体は簡単にいってしまうと、巨大な無線送信機だ。ハープが出す周波数帯の電波は、対流圏とその上に成層圏、つまり、地球の気象現象を起こす大気の層では吸収されない。2つの層に影響を及ばさないのだから、気象を制御できるはずがない。電波は電荷や電流と相互作用を起こすが、対流圏では気象を操作できるほど大きな相互作用は起こらないのである。
ほかにも、気象操作にに使われたといわれ続けている技術がある。2017年にハリケーン・イルマがフロリダを襲い、広い範囲にダメージを与えた。その予防措置として、フロリダ州タンパにいるアメリカ特殊作戦軍は、兵士を事前に全員避難させていた。そのため、この台風は、他国政府または他国機関の陰謀に見せかけた作戦の一部で、メーザー衛星が起こしたものではないかという疑いが出た。衛星でメーザー(誘導放射によるマイクロ波増幅)を使うと、気象を操作できるほど強力なマイクロ波を放射できる。また、メーザーを使ってミステリーサークルを作れることも、過去に証明されている。

地球温暖化と気象変動

地球温暖化について現在、意見がはっきりと割れている。科学者が二派に分かれ、地球温暖化現象は実際に起きているのかどうか、それは人間が起こしているのかどうか、で論争を繰り広げているのだ。
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地球温暖化」は真実ではない、と言い張るのは、温暖化の原因に関するデータをもみ消そうとするグループだ。なかでも注目すべきは石油業界の関係者である。たとえば米国大統領ジョージ・W・ブッシュ京都議定書への署名を拒否した一件は、物議をかもした。ブッシュの一族は代々、石油ビジネスと利害関係があった。そこでこの議定書は、先進国の石油燃料使用を制限していたのである。