じじぃの「科学・芸術_938_世界の陰謀論・宇宙」

アメリカ・ユタ州の山岩に描かれた宇宙人像?

The haunting rock art of Sego Canyon - extra-terrestrials or spiritual visions?23 APRIL, 2014 Ancient Origins

●Extra-terrestrials or spiritual visions?
Advocates of the ancient astronaut theory suggest that the strange figures of the Barrier Canyon style rock art depict extra-terrestrials that once visited Earth. They point to the large, hollow looking eyes and the triangular shaped heads as evidence that the figures were not human. However, others, like researcher Polly Schaafsma (1999) say that they represent shamanistic art associated with ritual activities of the Archaic people.
https://www.ancient-origins.net/ancient-places-americas/haunting-rock-art-sego-canyon-extra-terrestrials-or-spiritual-visions-001584

『ビジュアルストーリー 世界の陰謀論

マイケル・ロビンソン/著、安納令奈/訳 ナショナル・ジオグラフィック 2019年発行

21世紀になっても人類の手に負えないおおきな疑問。それが「宇宙のどこかに私たちのような生命体はいるのだろうか?」だ。驚くべきことに早くも2世紀のころ、サモサタのルキアノス(125~185年ごろ)がまさしく同じ疑問を、その著作「本当の話」で問いかけていた。この本は俗に、世界初のSF小説といわれいる。人々が宇宙旅行や宇宙人に抱く熱い思いは、近代になり続々と世に出るSF小説や映画によってかきたてられた。もちろん、現実の宇宙旅行にも人々は熱狂した。1960年代以降、人類は本当に宇宙を旅するようになった。現在では、私たちは地球外生命体、つまり宇宙人を以前よりも幅広い観点から考え始めている。たとえば宇宙生物学(アストロバイオロジー)という学問は、最近発見された「極限生物」という、非常に厳しい環境でも生きられる生物を研究している。

UFO

人は時代や国境を越えて宇宙人の姿を追い求め、瞑想し続けた。人々が宇宙人に魅せられた始まりは、19世紀後半にH・G・ウェルズ(1866~1946年)が書いたSF小説宇宙戦争』だ。彼は本のなかで初めて宇宙人、いわゆる「グレイ」の姿かたちを描いた。その姿は一見、人間と似ているが、手足や頭部のバランスがずいぶん違う。皮膚は灰色で、鼻や耳などは見当たらない、とウェルズは記した。それ以来、たしかに同じ姿を見たという「目撃」情報が続々と寄せられる。なかでも特に有名なのが、ベティ・ヒル(1919~2004年)とバーニー・ヒル(1922~1969年)夫妻の事件だ。この夫婦は、1961年の9月のある期間、米国ニューハンプシャー州で自分たちは宇宙人に誘拐・拉致されていたと主張した。ほかにも「目撃」や「誘拐・拉致」がいくつも報告されているが、こうした報告は間違いなく、20世紀後半以降、しきりにつくられた多くのテレビ番組や映画によってあおられたものだ。

古代宇宙飛行士説

スイスの作家、エーリッヒ・フォン・デニケン(1935年~)は、1968年に発表後ベストセラーになったノンフィクション著作『未来の記憶』(原題:Chariots of the Gods)のなかで、斬新な仮説を唱えている。デニケンによると、古代の地球には宇宙人が住んでいた。彼らは人間と交流し、神殿やピラミッド、そのほかの高度な建造物の建設に必要なスキルを教えた、というのだ。デニケン(は、エジプトのピラミッドや、中央アメリカのマヤ文明など、本書でも詳しく紹介する世界各地で発見された証拠をもとに仮説を立てていた。たとえば、古代文明で共通して描かれるシンボルのヘビ(ドラゴンとして描かれることもある)は人間に知恵を授けたといわれる。古代宇宙飛行士説によれば、古代人が描くこのヘビも実は、火を噴く宇宙船を表しているらしい。

ロズウェル、そしてエリア51

1947年、米国ニューメキシコ州ロズウェルで軍用気象観測気球が1機、墜落した。地元の新聞は、軍が墜落した”空飛ぶ円盤”を回収した、と報じたが、噂はやがて下火になり、事件は忘れ去られた。ところが、それから30年後。ごく少数のUFO研究家が集まり、1847年に起きたこの出来事を目撃した町の住人を取材し始める。その結果彼らは、宇宙人の乗った宇宙船が少なくとも1機墜落し、宇宙人の遺体が何本か回収されたか、当局はその事実を闇に葬った、という結論を出した。
当時、人々は政府による事実の隠ぺいや陰謀についてやたらと疑心暗鬼になっていた。そんな時代のムードも追い風になり、この話題はたちまちブームになる。ロズウェル事件に関する本は何冊も書かれ、ドキュメンタリー映像も続々と作られた。1995年に発表された、とある記録フィルムには、ロズウェルで行われた宇宙人の死体解剖を撮影したと称する映像が映っていた。これはのちに作り物であることが確認されたが、この映画を作ったレイ・サンティリ(1958年~)は、これは「紛失した」オリジナルフィルムを再現したものだと言い張った。
UFO目撃場所でもう一つ有名な所が、エリア51だ。