じじぃの「自動車用触媒・世界で6番目に高価な金属・パラジウム!美しい元素図鑑」

Platinum extraction from a Catalytic Converter.

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=KI3Z-tjkIAY

金ではない。世界で最も高価な金属(ランキング)

2019年2月15日 ailovei
世界で6番目に高価な金属・パラジウム
世界一価値のある金属といえば、金やプラチナを思い浮かべるかもしれないが、実はそれより何千倍も高価な金属が存在する。その価値の高さは、たとえばその金属の希少さや性質、製造の難度などの要素がからんでくる。
https://ailovei.com/?p=91676

『世界で一番美しい元素図鑑』

セオドア・グレイ、ニック・マン/著、武井摩利、若林文高/訳 創元社 2010年発行

Palladium Pd 46 パラジウム より

金箔はよくご存知でしょう。古代からさまざまなものに貼られてきました。金(79)の薄いシートです。パラジウムも金箔と同じように顕微鏡レベルの薄さにたたきのばすことができ、その箔は銀(47)のイミテーションに使われます。
パラジウムは銀のおよそ20倍も高価なのですが、銀と違って変色しないのです。箔の厚さは原子1000個分程度ですから、本物の銀箔を貼って、黒ずんだからと銀磨きを使ったら、全部取れてしまいます。
固体パラジウムは装身具にも使われますが、ロジウム(45)同様、主要な用途は自動車の排ガス浄化装置の触媒です。この装置は、排ガスに含まれる微量の燃え残り燃料を完全に燃焼させることで都会のスモッグを減らします。
仕組みはこうです。パラジウムの微粒子(しばしば白金族の他の金属と混合されます)を蒸着させた蜂の巣状のセラミックスに、熱いエンジン排気を通します。すると、触媒である微粒子の表面で通常の燃焼よりずっと低い温度で燃え残りと酸素の結合が起き、燃料が二酸化炭素と水に分解されるのです。
炎を出さずに燃焼させるとはまるで手品のようですが、パラジウムの性質でもっと驚きなのは、気体の水素を大量に吸収する驚異的な能力を持っていることです。固体パラジウムの塊は、外からまったく圧力をかけなくとも、自分の体積の約900倍の水素を吸収します。気体水素が固体金属に吸い込まれて消え失せる――いったい水素はどこへ行ったのでしょう? 水素は、パラジウム原子の結晶格子の間にもぐりこむことができるのです。
パラジウムがもっと安ければ、パラジウムメッシュをつめたタンクを作って、高い圧力をかけることなく大量の水素を貯蔵することができるでしょうに。そう、ご想像のように、もっとずっと低コストでこのパラジウムと似た働きをする希土類合金はできないかと、日々研究が続けられています。
パラジウムは銀のイミテーション」に使われます。でも、どんなことがあろうと、銀は銀、本物は本物です。

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どうでもいい、じじぃの日記。
世界全体のプラチナ鉱山から産出されたプラチナの量は約200トン。
プラチナ産出量の71%を占めるのが南アフリカ。2位ロシアの11%と合わせて80%を超える。
ガソリン車の排ガス触媒に使用されるパラジウムは、世界の自動車販売台数増加に伴う需要増で価格が上昇し続けている。
電気自動車の普及で、いずれ需要が減少するのでしょうか。
金、銀、プラチナ、パラジウムなどの金属は南アフリカに偏在している。
ラグビーワールドカップ2019。うまくいけば、決勝トーナメントで日本X南アフリカ戦が見られます。