じじぃの「自動車の排ガスをきれいにするインテリジェント触媒とは!身のまわりの表面科学」

この好燃費、ただものではない! ダイハツ ミライース Mira e:s Test Drive 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=22PpoJazJ2I
ペロブスカイト酸化物の結晶 (mst.or.jp HPより)

低燃費自動車ランキング リッター30km以上走ってくれるクルマたち
1位 三菱 アウトランダーPHEV (プラグインハイブリッド車
2位 トヨタ プリウスPHV (ハイブリッド車
3位 トヨタ アクア (ハイブリッド車
4位 ホンダ フィット ハイブリッド (ハイブリッド車
5位 ダイハツ ミラ イース (軽自動車)
5位 トヨタ ピクシス エポック (軽自動車)
5位 スバル プレオプラス (軽自動車)
8位 トヨタ カローラ アクシオ (ハイブリッド車
8位 トヨタ カローラ フィールダー (ハイブリッド車
10位 スズキ アルトエコ (軽自動車)
http://www.teinenpi.net/
Hybrids rule in Japan, and are taking over the world - Hybrid Thinking OCTOBER 9, 2013
http://jameshollow.com/blog/hybrids-rule-japan-taking-world/
第4回(平成16年度)山崎貞一賞 材料分野 MST
全く新しい概念を持つこの触媒は、インテリジェント触媒と名付けられた。ABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物の結晶中にパラジウムをイオンとして配位することにより、特別なエンジン制御などを必要とせず、自動車排ガス中で自己再生する能動的な機能を与えるものである。
http://www.mst.or.jp/Portals/0/prize/japanese/winners/material/material2004.html
スーパーインテリジェント触媒 日本の自動車技術240選
全世界的な排ガス規制に対応するため、自動車触媒は貴金属の多量使用により他産業へ多大なる悪影響を及ぼし、貴金属使用量の大幅な削減が社会的な使命となっていた。これを解決する新しい技術を示したのがインテリジェント触媒である。
ペロブスカイト酸化物の結晶中に貴金属をイオンとして配位することにより、自動車排ガス中で自己再生する能動的な機能を与え、いつまでも触媒活性が持続することにより、貴金属の大幅削減が可能となった。貴金属資源問題と環境対策を両立しう得る技術として、自動車産業全体に重要なソリューションを提案するものといえる。
http://www.jsae.or.jp/autotech/data/11-4.html
『すごいぞ! 身のまわりの表面科学 ツルツル、ピカピカ、ザラザラの不思議』 日本表面科学会/編 ブルーバックス 2015年発行
自動車の排ガスをきれいにする触媒の秘密 (一部抜粋しています)
現在主流のガソリン車からは、3種類の有毒ガス(炭化水素一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx))が排ガスとして放出されます。炭化水素は燃え残りであり、COはこれが不完全燃焼したものです。事務所衛生基準の50ppm以下を実現するために、炭化水素とCOは酸化して二酸化炭素や水として、またNOxは還元して窒素と酸素に無毒化して大気中に排出しなければ」いけません。この無毒化に欠かせないのが触媒です。
触媒は、特定の化学反応の反応速度を高める物質で、自分自身は反応の前後で変化しない特徴を持ちます。ガソリン車の排ガス浄化に使用されている触媒は、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)というとても高価な貴金属です。反応はこれら貴金属触媒の表面でしか起こりませんから、同じ重さの触媒をできるだけ効率よく働かせるためにとても細かい微量子にして使います。しかし、微粒子の表面はとても活性が高いのですぐに微粒子同士がくっつき、表面積が小さくなってしまします。そこで、セリアやアルミナなどの酸化物の表面に分散(担持)して使用します。これを触媒コンバータと言い、多くは自動車の排気管に取り付けられています。
自動車で使用される触媒の環境は、800℃前後の高温状態のため、微粒子が酸化物表面上を移動して粒成長を起こし、触媒金属の表面が小さくなっていきます。従来の触媒は、自動車に搭載されて走行距離を重ねるに従ってその機能は徐々に低下していき、やがて規制値以下に排ガスを浄化できなくなって自動車ガス触媒としての寿命を迎えます。このため触媒効果を長持ちさせるには貴金属を増やすしか方法はありませんでした。
ところが、全く触媒機能が低下しない画期的な触媒(その名もインテリジェント触媒)が発明されました。これはペロブスカイト酸化物(化学式はABO3と記します)と貴金属Pdを複合化させたものです。
自動車を運転するときにブレーキを踏むと排ガスは酸化され、アクセスを踏み込むと還元される、という繰り返しが起こっています。つまり、高温排ガスの中で触媒は酸化ー還元で酷使されており、貴金属粒子はお互いにくっつき合って劣化していきますが、このインテリジェント触媒では図(画像参照)に示すペロブスカイト酸化物の中に取り込まれて(これを固溶といいます)リフレッシュします。この触媒表面の酸化還元反応による反応は、放射光による解析で初めて明らかにされました。これは自己再生機能と呼べるもので、従来の触媒に比べて貴金属の量を70%以上低減できるのです。

                        • -

どうでもいい、じじぃの日記。
ネットで「低燃費自動車ランキング」をキーにして検索してみた。
5位に、ダイハツ 「ミライース」がランキングされている。
そういえば、ダイハツは5年連続軽自動車シェアNo.1。世界初の1リッターあたり30km走行を達成した。
その秘密は車にインテリジェント触媒を採用したことにあるらしい。
ランキング表の説明。
ダイハツ ミライース (軽自動車)
ハイブリッドでも電気自動車でもない、第3のエコカーとして登場したダイハツ・ミライース。1リッターあたり33.4km走行。リッター30km車の中で、もっとも安い金額で購入できます。