じじぃの「インテリジェント触媒・排ガス技術・ダイハツ工業!技術屋たちのブレークスルー」

ムーヴがプリウスの燃費を超える! 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=qPk3jaSdu88
DAIHATSU (2005) ad 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=zyN9pA0idyA
ダイハツ ムーヴ 画像
http://www.goo-net.com/carphoto/10502004_200610c.jpg
夢のスモールカーへ 〜技術者たちの挑戦〜 BSジャパン
世界放浪の末、31才で自動車メーカー・ダイハツに入社した田中さん。その後はたらきながら、40才を超えて東大・大学院で博士号を取り、世界を舞台に第一線で先進的研究にあたっています。
田中さんの主な仕事は、クルマの排気ガスを浄化する、自動車用触媒の研究・開発です。クルマの排気ガスを、パラジウム、ロジウム、プラチナといった貴金属を化学反応させて浄化する自動車用触媒は、「排気ガスを浄化すること」と「省資源・製造コスト削減のために貴金属の使用量を減らすこと」の両立が大きな課題でした。田中さんはその解決のために、ひとつの方法を考え出します。それが、「排気ガスを浄化し続けて劣化した貴金属を、『自己再生』させること」でした。「働いて疲れた貴金属のために、休む家をつくってあげればよい」そんな田中さんの発想の源は、どこにあったのかを探っていきます。
http://www.bs-j.co.jp/daihatsu/
独創性を拓く 先端技術大賞
『インテリジェント触媒』の研究開発と実用化  〜自己再生型排ガス浄化用自動車触媒〜
【インテリジェント触媒とは】
触媒におけるインテリジェンスとは使用される環境変化を敏感に察知し、自らの構造や機能を変えてその環境に常に適切な性能を発揮する能力と定義できる6)。現在の自動車用ガソリンエンジンは酸素センサを用いて、空気と燃料の比率(空燃比A/F)が化学的に等量点となるよう電子制御されているため、排ガス浄化触媒は常に1〜4Hzといった周波数で酸化還元雰囲気のゆらぎにさらされている。ペロブスカイト酸化物の結晶格子中に貴金属(パラジウム)を配位することにより、特別なエンジン制御を加えることなく、排ガスの自然な酸化還元のゆらぎに合わせて貴金属がペロブスカイト結晶から出入り(固溶・析出)して高分散状態を保ち、いつまでも高い触媒活性を維持させるものである。
http://www.fbi-award.jp/sentan/jusyou/2003/daihatsu/index.html
JAMA -JAMAGAZINE
【息吹】1個の触媒で、U-LEVを実現 〜スモールカーにふさわしいダイハツの新触媒〜
■低温から高温まで、温度の「A」から「Z」までトップレベルの性能を追求
 TOPAZという名前は、「TOP from A to Z」、つまりパワー、エコロジー、信頼性などAからZまですべての面でトップをめざすという意味ですが、材料技術者にとっての使命は、1個の触媒で低温(A)から高温(Z)までその機能を十分発揮させることでした。
http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/200202/14.html
身近なSPring-8  「〜ダイハツ工業(株)・自動車触媒編〜」 SPring-8 大型放射光施設 光のひろば
インテリジェント触媒に新しく使われたのは『ぺロブスカイト型酸化物』というもの。この物質を使った触媒の、排気ガスをキレイにする機能が長持ちすることは、電子顕微鏡という装置で観察できていたんだけど、どうして長持ちするのかまでは判らなかった。
そこで、ダイハツ工業さんはSPring-8で実験をしてみたんだ。すると、『ぺロブスカイト型酸化物』に含まれる貴金属イオンが、繰り返し出入りする事によって、機能が長持ちしていることが判ったんだ。
http://commune.spring8.or.jp/finding/111107.html
『技術屋たちのブレークスルー』 永井隆/著 プレジデント社 2003年発行
ダイハツ工業/インテリジェント触媒 (一部抜粋しています)
とかく日本人は走り続けている。不況だというのに、エンジニアも営業マンも、人事などのスタッフ職も、みんな休まずに走っている。本来、新しい技術を開発するのが仕事のエンジニアが、仮に一定期間休んでみたなら……。まったく新しい発想や価値観が生まれることもあるのではないか。
貴金属が自己再生する「インテリジェント触媒」を開発して、自動車の低公害技術を大いに革新させたダイハツ工業の田中裕久は、入社前の29歳のとき、1年間世界を放浪した。このころ、日本はバブルの最中(さなか)だった。
この旅により、自分が技術者として生きることを決断し、同時に発想の源泉になる多くを学ぶ。「与えられたテーマを達成するのが得意な人は多い。しかし、テーマそのものを立ち上げる人は、少ないでしょう。後者はどうしても、会社とぶつかるのですから。僕にとって会社とは、うまく利用させていただいている存在。会社の評価よりも、世の中の評価のほうが自分には重要です。ドロップアウトして世界を放浪した経験があるから、そう思うのですが」
ダイハツ工業の材料技術部主担当員である田中は、いたずらっ子のような嬉々とした眼差しで話す。それにしても、日本企業に勤めるサラリーマンのものとは思えない発言だ。
田中は朝礼などの会議に出たことがまずない。当然のことながら、上司からは叱られる。
「会議で1時間を無駄にするくらいなら、10分怒られて、50分を実験に使ったほうが間違いなく有効ですから。僕が狙っているのは、ヒットなんかじゃない。ホームランなんですよ。もっとも、田中とはこういう男だと、上司に認識されるまでにはちょっと苦労ですけど」
シレッというが、まれに見る無頼派のエンジニアである。
実は田中は、自動車の排ガスを浄化する性能が、8万キロメートル走行してもほとんど劣化しない新しい触媒技術「インテリジェント触媒」を2002年、世界で初めて実用化させるのに成功したのだ。 参考 ↓
http://www.mst.or.jp/prize/japanese/winners/material/material2004.html
既に同年10月以降、軽自動車の「ムーブ」などに搭載されている。
「世界初の低公害、低コストのインテリジェント触媒の開発により、他社に先駆けて『超低排出ガス車』設定モデル車の量産に漕ぎつけたんです。会社を利用しながらも、その分は倍にして返しました。恩を忘れてはいけません」
自動車触媒はエンジン外部の排ガスパイプに取り付けられていて、パイプはそのまま自動車後部のマフラーを経由して最後部に続く。ダイハツは2001年秋にエンジン付近の排ガス口に1ヵ所設置するだけで、従来よりも高性能な「TOPAZ触媒」を開発していたが、これを原型に発展させたのがインテリジェント触媒である。TOPAZ触媒は直径、長さとも10センチ弱の円筒形セラミックスであり、内部には”蜂の巣”状をした穴(セル)が約2.5センチメートル当たり900個形成されていて、ここを排ガスが通過する。
自動車の排ガス有害成分といえば炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素化合物(NOx)である。
中学校の理科で学んだと思うが、HCとCOは酸化させて水と二酸化炭素に、NOxは逆に還元させて窒素と酸素に、といずれも排ガスを無害とするのが触媒の役割だ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
ぼけっと、『技術屋たちのブレークスルー』という本を見ていたら、「ダイハツ工業/インテリジェント触媒」というのがあった。
「自動車の排ガスを浄化する性能が、8万キロメートル走行してもほとんど劣化しない新しい触媒技術『インテリジェント触媒』を2002年、世界で初めて実用化させるのに成功したのだ」
「触媒」とはなんぞや。触媒とは交通整理のお巡りさんみたいな役で、自分は車を運転しないが車の通行をスムーズにして、全体として車の流れを速くしてくれるものだ。
「インテリジェント触媒」なんて初めて聞く名前だ。インテリジェント端末というのは聞いたことがあるが。インテリジェント触媒とは触媒であるパラジウムを微粒子化させることによって、触媒機能の劣化を防いで、自己再生させる技術らしい。
少し、触媒について勉強したことがある。触媒に使われる貴金属には、パラジウムや白金、ロジウムなどがあるが、あの化学的に安定な金がナノ単位の微粒子になると突然、触媒としての機能を持つようになるというから驚きだ。まだまだ、触媒は謎を秘めているのだ。
こういう触媒の具体的な働きを、兵庫県にあるSPring-8や今年3月に運用開始したX線自由電子レーザー(XFEL)の施設(SACLA)で直接見ることができるようになった。
2010年、トヨタダイハツの車をトヨタブランドで売り出すことを決めた。
素人考えでは、ダイハツの低燃費技術や排ガス技術をトヨタが認めたからなのだろう。
これからは、環境にやさしい自動車が勝ち残る。ダイハツは自動車業界の覇者になるのかもしれない。
とか。ほんとかな。