じじぃの「科学・芸術_887_世界の秘密都市・敦煌の月牙泉(砂漠中のオアシス)」

絲路--敦煌.莫高窟.鳴沙山月牙泉影片

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=RoEishLI1xI

中国・敦煌の月牙泉

月牙泉

AraChina
月牙泉は鳴沙山の北麓に位置する三日月形の湖です。別名薬泉ともいいます。
以前は、今の約5倍の大きさだったといわれています。2000年という時を刻みながら、絶えることなく沸き続けているといわれ、透明な美しい水をたたえています。
https://www.arachina.com/dunhuang/attraction/yueyquan.htm

『ビジュアルストーリー 世界の秘密都市』

ジュリアン・ビークロフト/著、大島聡子/訳 日経ナショナル ジオグラフィック社 2019年発行

シルクロードのオアシス都市 より

マルコ・ポーロの東方見聞録に出てくるシルクロードの町や村は、今でもそこに存在し人が暮らしているものもあれば、内モンゴルのカラホトのように廃墟となって砂に埋もれかけているものもある。ポーロは1271年に欧州を発ち、アフガニスタン北部とタジキスタンを経由して、中国西部の広大なタクラマカン砂漠の西橋にあるオアシス都市、カシュガルに入った。
カシュガルからは、タクラマカン砂漠に古くからある南端のルートをたどる。途中にはヤルカンド、ホータン、敦煌など、今も栄えるオアシス都市がある。ゴビ砂漠への玄関口、敦煌は、アフガニスタンバーミヤンと並ぶ仏教遺跡の莫高窟(ばっこうくつ)で知られている。風が吹くと音をたてる鳴沙山(めいさざん)やその麓の月牙泉(げつがせん)も、神秘的な魅力を放っている。
カシュガルは砂漠の東端で分かれた北路と南路が合流する場所で、そのため大昔からシルクロードの中心地だった。現在の人口は50万人以上。その8割が、トルコ語を話すイスラム教徒のウイグル人だ。彼らは何百年もこの地で栄えてきた。彼らの住む旧市街には、活気のあるバザールがあり、おびただしい数の民家が密集している。しかし2009年、中国政府は、ある計画を実行した。それは「保存」と銘打っていたが、チベットに対して行われたものと同様、少数民族の文化に的を絞った破壊活動にすぎなかった。
旧市街に住む22万人が家を壊され(約6500戸に上る)、新しい家に住まわされた。残されたほんの小さな区域が、入場料5ドルのテーマパークのような形で保存されている。