じじぃの「科学・芸術_886_世界の秘密都市・カッパドキアの地下都市」

Cappadocia Top 5 Things to do - Travel Guide

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=PFazSqmz4Tc

The Fairy Chimneys of Cappadocia

カッパドキア、デリンクユの巨大な地下都市の謎に迫る(トルコ)

2016年05月04日 カラパイア
1963年、トルコのネヴシェヒルに住むある男性が、自宅の壁を壊したところ、その後ろに謎めいた部屋を発見した。男性が掘り続けると、さらに洞窟のような部屋がいくつも連なる込み入ったトンネルが現われた。こうして発見されたのが、中央アナトリアカッパドキア地域の一部にあるデリンクユの地下都市だ。
精巧に作られたこの地下ネットワークには、いくつもの入り口、通気孔、井戸、縦横無尽につながる通路があり、何千年も前にカッパドキアの岩からできたたくさんの地下都市のひとつとなっている。何世紀もの間、埋もれたままだったこの地下都市が地下深くに広がっている。
http://karapaia.com/archives/52216304.html

『ビジュアルストーリー 世界の秘密都市』

ジュリアン・ビークロフト/著、大島聡子/訳 日経ナショナル ジオグラフィック社 2019年発行

カッパドキアの地下都市 より

トルコのギョレメ国立公園には、大昔の人々の風変りな生活の跡があり、とりわけ人目を集めている。初期キリスト教徒たちが迫害を逃れるために、穴を掘って住かにしていたという奇岩群だ。これらの岩は浸食が進み、絵本に出てくるような不思議な形をしているため、「妖精の煙突」と呼ばれている。
火山灰が固まってできた凝灰岩は柔らかく、楽に削ることができる。人々は洞窟に身を隠し、外の脅威が増すにつれて、下へ下へと掘り進めていった。それが、数百年には巨大な地下都市に発達していたのである。ネブシュヒル市に近いデリンクユ、カイマクル、オズコナックなどの地下都市は特に巨大だ。
この地は古くからさまざまな帝国に支配されてきたが、この地下都市のおかげで住民は攻撃から身を守ることができた。危機が迫ると、大きな丸い石を転がして入り口を隠していた。
必要に応じて地下で生活するという習慣は、第一次世界大戦後に、キリスト教徒がトルコから追放されるまで続けられたという。中でも一番大きな地下都市デリンクユでは、各部屋をトンネルでつなげ、地下8階以上にもなる居住地に、2万人もの人々が生活していたとみられている。井戸やワインの貯蔵庫、オリーブオイルの搾油所、家畜小屋などがあり、また喚起システムも備わっていたおかげで、それはどの大所帯でも、比較的快適に長時間暮らすことができた。