Life 3.0 by Max Tegmark - animated book review
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https://www.youtube.com/watch?v=9XIcOo5mwQ4
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【日本初公開】MITテグマーク教授の新刊『Life 3.0~人工知能の時代に人間であること~』から抜粋。AIの軍事利用を禁止するのはなぜ難しいのか?
2017.10.09 ギズモード・ジャパン
人間の手で作られたロボットが自律し、人間を殺す日が近づいているのでしょうか。
MITの物理学者で「Future of Life Institute(生命の未来研究所)」創始者でもあるMax Tegmark(マックス・テグマーク)氏は、アメリカで2017年8月29日に発売された最新の著書『Life 3.0: Being Human in the Age of Artificial Intelligence』(直訳:Life 3.0~人工知能の時代に人間であること~)の第3章において、AIの軍事利用について数々の事例を紹介しながら考察しています。
AIの軍事利用がもたらす利点とは? そして、その代償とは? 今後人類が直面する最大のハードルは、AIの軍事利用を放棄するよう世界中の国々を説得することだとテグマーク氏は結論づけています。
https://www.gizmodo.jp/2017/10/life30-by-max-tegmark.html
時空を超えて
2017年4月27日 NHK Eテレ
【案内人】モーガン・フリーマン
「宇宙を支配する法則は何か?」 より
著しい科学技術の発達にも関わらず、宇宙はいまだ謎に満ちている。宇宙をすべて支配する法則はあるのだろうか? 飛躍的に謎の解明をけん引する量子力学の可能性に注目する。
相対性理論と量子力学の貢献により、科学の世界は飛躍的に進歩した。しかし、この2つは全く違うもので、相いれないようにも見える。2つを統一するような法則を導き出せれば、さまざまな疑問が一気に解決できるのではないかという期待も高い。今回は、特に難解な量子の世界に焦点を当て、量子の不思議な性質を視覚化する実験や、量子レベルの視点での時間と空間のずれなどを考察し、全宇宙を支配する法則の可能性を探る。
マサチューセッツ工科大学(MIT)理論物理学者のマックス・テグマーク(Max Erik Tegmark)はボストンの近郊に住んでいます。
アウトドア派で森の中を歩きながら思索にふけることを好みます。
ただし、考えている内容は一般的な人から見ると少々風変わりです。
テグマーク、「私たち物理学者はこの世界をうまく説明する方程式を発見してきました。それは現実そのものが方程式だからです。この宇宙は巨大な数学的構造をしています。だからこそ、数学によってうまく説明できる。つまり、私たちは数学の中に生きているんです」
テグマークにとって、方程式は宇宙への窓であり宇宙とは純粋な数学なのです。
テグマーク、「空を見てもそこに数字が浮かんでいるわけじゃありません。しかし、身の回りを注意深く見ていくと至る所に数学的なパターンや形を見いだすことができます。例えば、ホースで水をまく。水は数学的な形 放物線 を作ります。シンプルな方程式 Y = X 2乗で表されます。放物線は基本的なレベルで自然界に組み込まれています。重力を受けているあらゆる物質の動きを説明するものです。同じように宇宙も数学的な形にあふれています。例えば、惑星が太陽の周りを回る軌道は円を引きのばしたような形楕円です。なぜ、8の字や四角形ではなく常に楕円なんでしょうか? 物理学者はきっかけさえ見つければあらゆるものに一定のパターンや規則性を見いだそうとします。例えば、何本か枝を見れば、枝が互いに垂直になる状態で何本まで組み合わせられるか、と問います。答えは3本。我々が生きている3次元を示す数字です。自然界に組み込まれた数字はきわめて重要です。例えば、陽子の質量を電子の1836倍ではなく5000倍に変えたとしましょう。我々は生きてはいられません。自然界のさまざまな数字を少しいじっただけで太陽が爆発したり原子が崩壊したりして生命は存続できなくなります。ですから、そのような数字は現実の本質を理解するために極めて重要なものなんです」
そのような方程式を見つけたいなら失敗を恐れず挑戦を続けることが大切です。
テグマーク、「もし、私が間違っていて宇宙の根源に数学的ではない何かが存在するとしたら物理学はいずれ行き詰まるでしょう。逆に私が正しければ進歩を妨げるものはただ1つだけ。私たち自身の想像力不足です」
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AIは、人間を超えられない より
2017年1月はじめ、カリフォルニア州アシロマに集まった専門家たちは、超知的機械の制御はまだ難しいと考えていた。
新しく超知的機械が生生まれる、と知力に劣る人間が、簡単には機械を制御できなくなる。イーロン・マスクは、「核兵器より危険かもしれない」、スティーヴン・ホーキングも、「完全な人工知能の開発は、人類の終焉になり得る」と警告している。
テグマークは、「機械が社会や経済水準を引き継ぐ中で、ブレークアウトは避けられない」と考えている。ホモ・サピエンスの出現によってネアンデルタール人が窮地に陥り、事実上すべての動物がホモ・サピエンスの支配下になったのと理屈は同じである。
アシロマの会合では、カーツワイルのチェスの予測に続く、指数関数的な成長を遂げる業界の動向を明らかにしていた。
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テグマークによると、今後は物理学の新しい法則さえAIから生まれることになるようだ。
「超知的なコンピュータが、コンピュータのセキュリティに関する人間の理解力を超越し、現在の私たちより多くの物理学の基本的法則を発見するようになれば、コンピュータが突如目の前から消えたとしても、おそらく何が起こっているのかわからないだろう。天才マジシャンのハリー・フーディーニによる脱出術を見せられているような感覚に陥るはずだ」
スーパーAIの提唱者は、人間の知力をシリコン製デジタルデバイスに変えて宇宙に送り出せば、人間の脳では限界のある宇宙開発も先に進められると信じている。
そして、最終的には地球を脱出して宇宙に飛び出したAIが、屈強なボディーと驚くべき頭脳を備えたロケットをつくり上げると考えている。
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テグマークも言っているように、AIプログラムの成果は、「超人的知性」を予感させる。たとえば、クイズ番組で人間に勝利したIBMのスパコン「ディープブルー」、グーグル傘下のディープマインドが開発し、多くのパソコンゲームで人間に勝利しているゲームAI、顔認証システム、高度な言語翻訳機、自動運転プログラムなどが代表的事例である。
そうした「超人的知性」は、人間の頭脳を超越し、犬が人間の思考を理解できないのと同じように、私たちもその深淵をいつの日にか理解できなくなる。カーツワイルは、その期日を2049年と大胆に予想している。
テグマークが好んで引用する天文学者エドワード・ロバート・ハリソンの次のような言葉がある。
「水素は十分に時間をかけると人間に変わる」
人間は、十分に時間をかけるとチューリングマシンになるだろうし、チューリングマシンは、かつて人間が「神」と呼んでいたものである。
テグマークは、超AIが持つ神のような力を恐れているわけではない。
彼は、「どんな問題が起ころうとも、高度なテクノロジーがそれらを整理し、望ましい状況や物に変えられる。発電所も、コンピュータも、進化した生活も、そうやって生まれてきた」と本気で思っているのだ。
テグマークの著書『Life 3.0』や「アシロマの原則」では、ポスト人間時代の原則を提起し、人類にとって、最後に残された重要な課題が、スーパーAIの開発にあると結論づけている。
今、求められているのは、ディ-プマインドの創業者デミス・ハサビスや、グーグルの人工知能研究を率いるピーター・ノーヴィグ、AI科学者ヤン・ルカン、グーグルの創業者ラリー・ペイジのような人材である。