じじぃの「科学・芸術_845_北朝鮮・南北統一認識」

板門店宣言」日本政府は非核化・拉致問題を注視(18/04/27)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=aabWUBYEIwk

板門店宣言 (2018年4月27日)

『お金の流れで読む 日本と世界の未来』

ジム・ロジャーズ/著、大野和基/訳 PHP新書 2019年発行

朝鮮半島が迎える劇的な変化 南北の統一が進めば、韓国経済が抱える問題はすべて解決する より

北朝鮮はこれから2桁成長を遂げる

日本にもほど近い朝鮮半島――。この地は、これから激動の時代を迎えるだろう。韓国と北朝鮮が統一されるからだ。
現在、先進国の経済は停滞ムードに入っている。しかし韓国と北朝鮮は、これから2020年、2022年あたりにかけては、他の国ほど不景気の影響を受けないだろう。北朝鮮の経済状況はいま、世界の最下位と言ってもいいほど低レベルにあるが、それは中国の鄧小平政権における、1980年代前半の頃と同じだ。1981年、中国では計画経済の下で市場経済を発展させる、という決定がなされた。中国が外に対して開かれるようになってから何が起きたか、あなたもよく覚えているだろう。そう、劇的な経済成長だ。
それと同じようなことが、北朝鮮にも起こる。

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北朝鮮を知るための55章【第2版】』

石坂浩一/編著 赤石書店 2019年発行

北朝鮮の南北統一認識 統一の前提に平和定着 より

朝鮮半島は歴史的に1つのまとまりをなしてきたことから、大韓帝国を受け継ぐような近代民族国家を成立させることは悲願と考えられてきた。だが、日本による植民地支配と第二次世界大戦後の民族分断により、この悲願はいまだ達成されていない。そして、70年にわたる分断が統一という課題をより難しくしている。南北の社会的ちがいに加えて経済格差が広がり、南北をすぐに1つに国にしようとするには無理があるからだ。これまで南北間で、どのような統一の方法や目標が語られてきたのだろうか。
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1980年10月10日、キム・イルソン(金日成)主席は朝鮮労働党第6回大会において「高麗民主連邦共和国」統一案を提起した。これは、統一を実現するには南の軍事ファッショ統治を清算民主化を実現しなければならないとしつつ、民主化された南と北とがその体制を存続させながら連邦制の形で1つの国歌をなし、これを統一の形とみなそうとする緩やかな統一モデルであった。韓国では79年10月のパク・チョンヒ(朴正煕)大統領射殺事件以降、民主化の動きが高まったが、80年5月の軍事クーデターでそれが押え込まれた。北朝鮮は南の民主化勢力にアピールするために、以前よりも柔軟な提案を行なったと考えられる。
その後、北朝鮮はテロ事件などによって国際的信頼を失い、社会主義圏の崩壊にともなってさらに厳しい状況に置かれた。北朝鮮は89年になって韓国が提案した首相級会談に呼応し、予備会談を経て90年から92年にかけて8回にわたり会談が行われた。その過程で、南北は91年12月13日に南北基本基本合意書に署名した。同年12月31日には朝鮮半島非核化共同宣言も署名された。
ところが、こうした合意はその後、北朝鮮にとって米朝間の交渉が中心になることで、ほとんど実施に移されなかった。キム・デジュン(金大中)政権成立後、ようやく2000年6月、南北首脳会談が実現し、キム・ジョンイル金正日)国防委員長とキム・デジュン大統領との間に南北共同宣言が署名された。南北の問題の自主的解決、統一への志向、人道問題の解決、経済協力をうたい、この歴史的首脳会議で南北はゆるやかな連邦制で一致したと共同宣言に盛り込まれた。だが、逆にこれ以降は、統一へ向かうロードマップを描くことがいかに難しいかを南北が経験する過程にもなった。
しかし、北朝鮮にとって民族統一が至上課題であることに変わりがないし、そのアプローチも次第に現実的なものになりつつあると考えられる。2018年の新年辞においてキム・ジョンウン金正恩)国務委員長は「今こそ北と南が過去にとらわれず北南関係を改善し、自主統一の突破口を開くための決定的な対策を立てるべきことを要求しています」と述べているのである。
2018年4月27日に行われた第3回南北首脳会談においては、「板門店宣言」が合意された。板門店宣言は、第1項で総論として共同繁栄と自主統一がうたわれたが、第3項ではより踏み込んで「恒久的で強固な平和体制の構築」、停戦協定の平和協定への転換や核のない朝鮮半島の実現などの内容をもって盛り込まれた。2007年の第2回南北首脳会談においても平和体制の構築については終戦宣言がうたわれているが、平和協定や非核化は米朝間の問題だとして、南に関与させなかった。今回、北は平和協定を南北宣言に盛り込むことを受け入れ、南も4月20日朝鮮労働党中央委員会全員会議で使われた非核化が「北側がとっている主動的措置」だとする表現を受け入れた。双方が配慮を示して、板門店宣言はでき上がったのである。南北の当事者が朝鮮半島の運命を決定していく当たり前の時代が来ることが予感されている。