Cicindela depressula
『あの天才たちは、こう育てられていた!』
諸富祥彦 /著 KADOKAWA 2018年発行
ファーブルの育ち方に学びましょう より
1823年、アンリ・ファーブルは南フランスのサン・レオンという小さな村に生まれました。父アントワーヌは貧しい農民だったので、アンリは5歳の頃、祖父母の家に預けられました。少年時代のアンリの記憶は、祖父の家周辺での出来事でした。
「アンリ、もう起きる時間だよ!」
朝、祖父の言葉で目覚める彼は、一緒に外へ出て、家で飼育している牛や羊を放牧しに行くのが日課でした。幼いアンリはたくさんの動物に囲まれた生活を送っていたといえますが、一方で、彼の心を捉えて離さなかったのが、昆虫でした。特に彼のお気に入りはオサムシで、紫色や青色にきらきらと輝くオサムシの姿に魅了されていました。
そんな豊かな環境に囲まれたアンリがはじめて「自然」に対して抱いた謎が、「光は目があるから見えるのか? それとも口があるから分かるのか?」というものでした。
大人の立場になってみると、目があるから光が見えるのは当たり前のことだと知っていますが、幼い子どもにとっては確かに大きな謎でしょう。
そこで、草の上にごろりと寝転んだアンリは、仰向けになって口を大きく太陽の方向へ開けてみました。そして、目を閉じたのです。すると、こんなことが分かりました。
「光を感じるのは、口じゃなかったんだ!」
今度は口を閉じて目を開いたアンリは、太陽の光を目にします。そして、「目があるから光を見ることができる」ということを自分なりに理解できたのです。
アンリは大人になっても、「自分自身の目で確かめる」ことに熱心でした。百科事典に載っていることであっても、自分で調べてみるまで、書かれていることを信じなかったといいます。
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どうでもいい、じじぃの日記。
「彼の心を捉えて離さなかったのが、昆虫でした。特に彼のお気に入りはオサムシで、紫色や青色にきらきらと輝くオサムシの姿に魅了されていました」
一方、アインシュタインは幼少の頃、よく「ボーッ」と夢想することが多かったそうだ。
もしかして、時間と空間の関係の中で、光はどんな動きをするのかとか考えていたのかなあ。
「ボーッ」と、夢想するのも少年らしいなあ?