The Columbian Exchange: Crash Course World History #23
Columbian Exchange
『ビッグヒストリー大図鑑:宇宙と人類 138億年の物語』
デイヴィッド・クリスチャン/監修、ビッグヒストリー・インスティテュート/協力、オフィス宮崎/日本語版編集 河出書房新社 2017年発行
東西の出会い より
1492年まで、「旧世界」(アフロユーラシア)と「新世界」(アメリカ大陸)の人々は、お互い相手の存在を気づいていなかった。この2つの世界を結びつけたのはヨーロッパの探検家で、これをきっかけに世界は「コロンブス交換」、すなわち人間や動物、作物、病気、技術の移動を経験することになる。
ヨーロッパの探検家は自分たちが優位に立てる技術(乗馬、銃や鋼鉄製の武器など)を最大限に利用して新世界の人々を征服した。またヨーロッパから持ち込まれた病気も新大陸征服に味方した。コロンブス交換によって世界各地の生活は一変する。
人々はどこにいても新種の食料が手に入るようになり、その結果、その後2世紀にわたって世界の人口は増加の一途をたどった。作物や家畜の拡散とともに、改良された農業技術や体系的な新しい方法が入ってくる。政府の力が拡大し、人口や収入を増やすために自国の領土を拡張しようとした。その結果、人間はますます土地に改変を加えるようになる。
世界規模の交換ネットワークが新しく出現し、2つの地域(ヨーロッパとアメリカ大陸)ではコロンブス交換の文化的影響を最も強くこうむった。アメリカ大陸では、このために文化や政治の伝統がすたれてしまう。人々がヨーロッパの言語を話すようになったため、アメリカにもともとあった言語は消滅した。
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キャッサバ
南米産のキャッサバは干ばつと病害虫に強く、痩せた土地でもよく育つ。この作物は世界中の熱帯地方に拡散し、今では5億人を超える人々の基本食になっている。
タバコ
1600年代初め以降、タバコは北米に移住したヨーロッパ人にとって重要な換金作物だった。タバコはヨーロッパに輸出されるとまたたく間にアフロユーラシア全域に広がった。