じじぃの「グリア細胞・認知症はこうして進んでいく!もうひとつの脳」

【人間の脳は10%しか機能していない】は本当?

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=4YGejE0uT1Y

『もうひとつの脳 ニューロンを支配する陰の主役「グリア細胞」』

R・ダグラス・フィールズ/著、小松佳代子/訳 ブルーバックス 2018年発行

老化 より

あなたが経験する途方もない量の情報を、この世に誕生した日に処理し始めた神経細胞が、80年後もまだ脳内で同じように処理を続けているとは、まさに脅威だ。ほかの細胞とは違い、ニューロンは分裂しない。対照的に、赤血球は3、4ヵ月ごとに入れ替わり、皮膚細胞も剥がれ落ちて、絶えず新しいものに置き換わっている。暮らしのなかで、脳細胞ほど耐久性のあるものは数少ない――自動車、住宅、電子機器などは、うまくすると80年以上機能し続け、無傷で持ち堪えることもあるが。しかしニューロンは、生涯を通じて死んでいき、私たちの脳は老齢に達すると、徐々に重さが減少する。
65歳になると、脳の重さは中年期よりも平均で7~8パーセント軽くなる。計画の立案や実行などの意思決定にとっても重要な脳部位である大脳皮質の前頭葉の容積は、5~10パーセントほど縮小する。幸いにも、かつては優れた動きをしていた機能がわずかに衰えても、たいした支障はなく、むしろ引退後の生活を向上させるという見方もある。
加齢につれて、個々のニューロンは劣化し始めて死んでいくが、どれほど死滅するかは、脳の部位ごとに大きく異なる。高齢者では、海馬と黒質ニューロン消失が広く認められる。このニューロン消失と並行して、記憶力が低下し、加齢に伴うパーキンソン病の発症傾向が強まる。
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65歳までの脳萎縮は、すべてが神経細胞の消失によって起こるわけではない。脳容積の現象は、脳内の細胞を隔てるスペースの縮小にも起因している。その結果、細胞が密集することになり、再脳間の狭くなった流路を通る生体内物質、神経伝達物質、栄養その他の物質の拡散は減速する。この流れの遅滞は次に、シナプス伝達に影響して、ニューロン周辺のイオン平衡を乱し、有毒な代謝生成物および副産物をニューロンから除去する作用を損なう。また細胞外間隙の狭まりは、グリア間の連絡チャネルも制限する。

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どうでもいい、じじぃの日記。

NHK BS1 世界のドキュメンタリー 「人体:成長の秘密」

を観た。
我々の脳は約1000億個のニューロン神経細胞)と、その10倍ものグリア細胞神経細胞ではない細胞の総称)から成り立っている。
グリア細胞ニューロンを制御している。ニューロンに栄養を運んだり、ニューロンに損傷があると修復し、使われていないニューロンがあると刈り込みを行う。
「65歳までの脳萎縮は、すべてが神経細胞の消失によって起こるわけではない。脳容積の現象は、脳内の細胞を隔てるスペースの縮小にも起因している」
老いて脳が萎縮してくると、グリア細胞の働きも鈍くなる。
グリア細胞の一種であるミクログリアは脳の幹細胞だという説がある。
幹細胞は、50歳では約40分の1、80歳になると約200分の1に減ってしまうといわれている。