じじぃの「科学・芸術_750_大図鑑・原始生命の誕生」

One Strange Rock - Trailer | National Geographic

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=XrC4vDcWmxk

Origin of Life - How Life Started on Earth

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=xyhZcEY5PCQ

全地球史アトラス 3.原始生命誕生

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=fnrpSexNMRw

奇跡の星 「生命出現 後編」

2019年11月19日 NHK Eテレ
俳優ウィル・スミスが番組ホストを務める、“地球の神秘”を壮大なスケールで描いた、ハリウッド発のドキュメンタリー・シリーズ。地球とは?宇宙とは?生命とは…?
(原題:One Strange Rock)
https://www4.nhk.or.jp/P5973/

01 物質が生命となった瞬間

未来設計会議
●原始地球の大気を化学的に再現し、生命誕生に迫る
小林憲正(地球宇宙化学)氏の研究は、単純な物質が複雑な物質へと化学的に進化していった末に、あるとき物質が生命という機能を獲得した瞬間を、実験によって再現するというものです。ミラーの実験により原始地球の環境で、最初の有機物が合成された可能性が指摘されました。
しかしその後の研究により、彗星や隕石からアミノ酸が検出され、生命あるいは生命の素となる物質は、地球外から地球へ持ち込まれたものである可能性も指摘されるようになってきました。そこで小林氏は、原始地球だけでなく、宇宙におけるさまざまな場所での、物質の化学進化の可能性を探っています。
https://www.miraikan.jst.go.jp/sp/miraisekkei/html/Theme001/01_01.html?printstate=true

『ビッグヒストリー大図鑑:宇宙と人類 138億年の物語』

デイヴィッド・クリスチャン/監修、ビッグヒストリー・インスティテュート/協力、オフィス宮崎/日本語版編集 河出書房新社 2017年発行

生命の構成要素の形成 より

地球の地殻は数十種の化学元素からなるが、そのうち、炭素、水素、酸素、窒素などごく一部だけが生物を構成する要素となっている。

それらの原子がしっかり組み合って複雑な分子となった。生命の起源をもたらしたのはこの種の化学的集合である。

地球の鉄の中の中心核を囲んでいるのは、大部分がケイ素の岩石である。炭素は少ないながら、私たちの知っている生命体はどれもが炭素を基礎としている。ケイ素原子も炭素原子もほかのものとはよく結合するが、ケイ素が結合しやすいのは主に酸素である(地球の岩石の多くを占める二酸化ケイ素をつくり出す)のに対して、炭素は万能で、水素、窒素、リンなどの元素とも結合する。
複雑な生命には複雑な分子が必要になる。激しかった誕生のあと、まだ冷え続けている岩石と、液体の水が凝縮して海がつくられていた地球は、生命の誕生にちょうど適した条件を提供した。
地球の最初の大気は、二酸化炭素と水素、窒素、水蒸気など、呼吸できないほどの濃いガスに満ちていたが、生命体の要素の源は存在していた。反応する酸素ガスがない世界では、水素は他の元素と結びついて、メタン(CH4)やアンモニア(NH3)を生成する。1953年にアメリカの化学者スタンリー・ミラーとハロルド・ユーリーが、研究室において稲妻を模した火花を用いて、初期の地球の模擬実験を行った。そして、十分な熱とエネルギーがあれば、地球の大気にある化学物質から単純な有機分子(生命のもととなる炭素系の化学物質)をつくることができることを示したのである。
だが生命には、もっと多くのものが必要だった。アミノ酸の長鎖であるタンパク質、そしてDNAである。現在、タンパク質で満たされたポールがあれば、空腹の生物によって空になるだろう。だが、初期の地球は暖かさと、地球の働きをする多くのミネラルによってエネルギーを得て、特定の化学反応を増進させた。巨大分子は長く生きのびて皮膜内に入ることができた。これが細胞の先躯体である。

包みこまれた生命

生命をつくり出した化学物質には、凝縮することのできる区画が必要だった。リン脂質という油性分子(現在の細胞膜のすべてに存在するもの)によってもたらされた可能性があるが、これは水中で自然と集まって膜状になる。これが球形になると、生命のもととなる化学物質を中に閉じ込めることができる。