じじぃの「科学・芸術_674_サイコパス・氏か育ちか」

【閲覧注意】サイコパスに見られる共通した20の特徴 動画 YuTube
https://www.youtube.com/watch?v=OBODMxL6n0Y
杭が露わになる (サイコパス特性が姿を現す)

サイコパス(精神病質者)に関する10の事実 2014年12月18日 カラパイア
世界人口の約1%を占めるといわれるサイコパス(精神病質者)。共感能力の欠如、罪悪感の欠如、衝動的、人を巧みに操る、表面的にはチャーミングなどがその特徴として挙げられる。ここではサイコパスに関する10の事実を見ていくことにしよう。
サイコパスの大きな特徴のひとつに「共感能力の欠如」が挙げられる。彼らにとって、ほかの人間などチェスの駒のようなものだ。しかし、2012年にオランダのフローニンゲン大学の研究者が行った実験の結果、実はサイコパスにも共感能力はあるが、通常はそれが「オフ」の状態になっており、自分がそうしたいときだけ「オン」にできる「共感スイッチ」が備わっている可能性が指摘されている。
http://karapaia.com/archives/52180533.html
サイコパスの真実』 原田隆之/著 ちくま新書 2018年発行
サイコパスとはどのような人々か――サイコパスの特徴 より
サイコパスを特徴づける要素はたくさんあるが、なかでも一番の中核的要素は、良心や共感性の欠如である。
ハーバード大学の心理学者マーサ・スタウトは、サイコパスについて、その中心的な特徴を「良心が欠如していること」と簡潔に示している。
良心や共感性とは、頭で考えて判断するという類のものではなく、われわれの心の奥底にある感情的な特性であり、いわば生まれ持った生得的な特性である。
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サイコパスは、対人的に重大な被害をもたらすだけでなく、その対人間関係の持ち方には、きわめて特徴的な側面がある。それを簡単にまとめると、表面的な魅力、他者操作性、虚言癖、誇大化した自尊心などである。
さらに、性的に放縦で、短い婚姻関係を繰り返す傾向も特徴的である。
ただし、カナダの犯罪心理学者ロバート・ヘア自身は、性的な放縦さについては、4因子(対人因子、感情因子、生活様式因子、反社会性因子)のどれにも含まれないものとして分類したが、ここでは対人因子に関連するものとして述べる。
サイコパスの対人的特徴として筆頭に挙げられるのは、一見人当たりがよく、魅力的であるという点である。サイコパスは、邪悪な顔をして、われわれの前に現れてくるわけではない。
ハーバード大学の心理学者マーサ・スタウトは、この点について「恐ろしいことをする人間は、外見的には恐ろしそうに見えない。悪魔の顔をしていない」と述べる。むしろ、天使のような顔をして、耳障りのよい言葉を並べ、心の隙間にすっと入り込んでくる。悪魔よりもずっと始末に負えないのがサイコパスである。
座間事件(SNSを通じて知り合った男女9人が殺害された事件)のときも、冷血で残虐な事件である半面、その容疑者が女性には優しい言葉をかけたり、悩み相談に乗ったりしていたという「二面性」がクローズアップされた。しかし、サイコパスの特徴を念頭に置いたとき、これは何も不思議なことではなく、むしろ容疑者がサイコパスである可能性を強める証言であることがわかる。
危険な人は魅力的とはよく言われることであるが、これは特にサイコパスに当てはまる。彼らには、カリスマ性と呼んでもよいほどの表面的な魅力がある。
1971年に若い女性8人を殺害した連続殺害事件の犯人、大久保清は、まさにこのような人物であった。彼は派手なスポーツカーに乗り、ベレー帽にロシア風のシャツ、ルパシカという、いかにも芸術家風の装いで被害者を物色していた。そして、「モデルになってくれませんか」などと、次々に若い女性に声をかけ、誘いに乗った女性に性的暴行や殺害を重ねた。
人はなぜサイコパスになるのか――サイコパスの原因 より
さて、最後にまとめに代えて、再びサイコパスは、氏か育ちか」を考えてみると、すでに述べたように、これは二者択一的な問題ではなく、そのどちらもが影響し合っているということが結論である。
とはいえ、注意すべきは、その割合は「氏」、つまり生物学的要因のほうが大きいことは、ほぼ確実だということである。これは双生児研究が示したとおりである。神経犯罪学の第一人者、エイドリアン・レインは、「暴力というジグソーパズル」のピースとして、「ここ数十年、科学者は社会や環境を重視してきたが、主犯は脳である」と断言している。
また、生物学的要因と環境要因は、必ずしも独立した別々の要因ではないことに注意する必要がある。自分の遺伝や生まれつきの特徴とはまったく関係なく、外から与えられる環境もあるが、自分が選ぶ環境もある。例えば、類は友を呼ぶというように、付き合う仲間は自分が選ぶ「環境」である。どのような環境を選ぶか、どのような本を読むか、なども自分が選んでいる。だとすると、仲間、職場、本などから影響を受けたとしても、それは、本人の遺伝子が選んだ環境なのかもしれない。
さらに、遺伝的なサイコパス傾向が大きければ大きいほど、環境からの影響はあまり意味をなさなくなる。先の例え話(画像参照)だと、杭がものすごく長ければ、いくら水量が増えたとしても、その杭の姿を水のなかに隠すことはできなくなる。