じじぃの「ナス科の植物・マンドレイクの断末魔の叫び!世界毒草百科図鑑」

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https://www.youtube.com/watch?v=D7VmMmbRM2Y
魔法の植物 マンドレイク

華岡青洲の麻酔 和歌山県立医科大学附属病院紀北分院
全身麻酔が実用化される前の外科手術とは、どのようなものだったのでしょうか。
華岡青洲が開発した麻酔方法は、曼陀羅華(まんだらげ)、別名チョウセンアサガオなど数種類の薬草を配合した麻酔薬「通仙散(つうせんさん)」、別名「麻沸散(まふつさん)」を内服するというものでした。
チョウセンアサガオは三世紀頃の中国で麻酔薬として使われていたと言い伝えられていましたが、具体的な配合や使い方に関する記録は何も残っていませんでした。青洲はチョウセンアサガオに数種類の薬草を加え、動物実験だけでなく母於継と妻加恵の協力による人体実験を繰り返し、実に20年の歳月をかけて通仙散を開発しました。そして、1804年(文化元年)10月13日、青洲45歳のときに通仙散による全身麻酔下での外科手術を成功させたのです。近代麻酔の起源とされるウィリアム・モートンエーテル麻酔下手術の公開実験に成功したのが1846年のことですから、青洲の業績はそれに先立つこと約40年の快挙でした。
http://www.wakayama-med.ac.jp/med/bun-in/seishu/anesthesia.html
『世界毒草百科図鑑』 エリザベス・A・ダウンシー、ソニーラーション/著、船山信次、柴田譲治/訳 原書房 2018年発行
元祖「魔女の毒薬」 トロパンアルカロイド より
ベラドンナ(ナス科の多年草で、有毒植物の1つ)はトロパンアルカロイドを含む植物のひとつにすぎないが、魔術の物語ときっても切れない縁がある。マンドレイク(Mandragora spp.)とヘンベイン(Hyoscyamus spp.)を合わせたものを、魔女は浮遊感覚を得る軟膏の成分として利用していたと伝えられている。それで魔女はしばしば箒に乗って飛んでいる姿が描かれるというわけだ。
実はベラドンナによる死亡例は非常に少ないのだが、最も新しい死亡例のひとつがロバート・コクランという現代の(男性の)魔女だった。彼はイギリスのスラウでケルト神秘主義と魔術原理を融合させた「クラン・オブ・チューバル・カイン」という魔女集会を開催した(アメリ支部では「1734トラディション」として知られる)。コクランは1966年の夏至前夜から数えて9日後に死亡したが、おそらくベラドンナの葉と睡眠薬を服用したものと思われ、コクランの検視結果はベラドンナを使った自殺ということになった。なお、いくつかの魔術サークルではコクランは自らを男の生け贄として選んだものと信じられている。
地中海沿岸諸国を原産地とするマンドレイクは茎がない植物で、枝分かれした長い主根からロゼッタ状の葉が伸びている。花は釣り鐘状で葉の付け根に寄り添うように咲き、球状の実をつける。
その根の形と薬効と毒の作用からさまざまな迷信が生まれ、また、多くの作家のインスピレーションをかき立てた。ウィリアム・シェークスピアの『ロミオとジュリエット』の第4幕でジュリエットが心配したのは、仮死状態で眠ってしまう魔法の薬を飲んだ後、墓の中で目を覚ませば死者の魂の声を聞いてしまうことだった。ジュリエットは「人間が耳にすれば発狂するという大地から引き抜かれときのマンドレイクの断末魔の叫びに似ている」と喩えた。その後マンドレイクはまさに世界的な注目を集めるようになる。あの『ハリー・ポッターと秘密の部屋』でバジリスク(魔法の怪物)を見て石にされてしまったときの回復薬の主成分がマンドレイクだったからだ。魔法学校の生徒はマンドレイクの笛を定植するのに耳当てを付けなければならなかった。人間のような形状をしたマンドレイクの根が叫び声をあげ、それが耳に入ると数時間は気絶してしまうからだ。
トロパンアルカロイドを含む植物の中で最も幅広く分布しているのがチョウセンアサガオDatura)の植物で、原産地は北・中央アメリカ、アフリカの一部、ヨーロッパの多くの地域、アジアの大部分であり、さらにその他の地域でも園芸植物として栽培され野生化している場合もある。

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どうでもいい、じじぃの日記。
ナス科の植物は世界中で植えられている。
日本では、江戸時代の医師華岡青洲がチョウセンアサガオの葉を中心に調合した全身麻酔薬「通仙散」を考案したことで知られている。
チョウセンアサガオの種にLSDと同等の幻覚成分が含まれている。ブードゥー教のゾンビパウダーとしても知られている。
チョウセンアサガオの成分アトロピンやスコポラミンは神経伝達物質アセチルコリンと似た構造を持つ。
これが体内に入ると、激しい幻覚や昏睡症状が誘発される。大量に摂取すると「ゾンビ」状態になるらしい。