じじぃの「女王バチと交尾・働かないオスのミツバチの生きざま!動物たちの内なる生活」

Life of A Bee Animation 動画 Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=C1WBjT8x5tE
 働かないオスのミツバチ

『動物たちの内なる生活』 ペーター・ヴォールレーベン/著、本田雅也/訳 早川書房 2018年発行
子どもをどうやって巣立たせる? より
春の初め、不幸にも生まれたばかりの子ヤギたちが死んでしまうと、私たちは母ヤギに手を貸してミルクを搾ってやる。そうしないと、たわわな乳房が炎症を起こし母ヤギに痛みをもたらすことがあるからだ。おこぼれとして、おいしいミルクが手に入る。それをシリアルにかけたり、チーズに加工したり。おいしいミルク? そう最初の数週間は、たしかにおいしい。クリーミーでとろっとして、良い牛乳と比べてもまったく遜色ないほどだ。けれど春も深まるにつれ、味に苦みが混じりだす。いつしか誰も飲みたがらなくなり、その結果ミルクを搾る間隔がしだいに長くなり、それとともにミルクの出る量もゆっくりと少なくなっていく。子ヤギが飲むか私たちが飲むかは、関係がない。味の変化によって乳房はその魅力を失い、子どもたちが口にするものは草や葉に切り替わっていく。それでもまだ成長しきらぬ子どもたちに、母ヤギはほんの少しのあいだだけ乳首に吸いつくのを許すが、すぐにイライラと足を上げ、頭で子どもたちを押しのけてしまう。秋、つまり繁殖の季節に向けて、こうやって彼女はその体の備えをすべて自分のため、そして次に生まれてくる子どものために使えるようにするのである。
ミツバチの場合、子どもを追いやることはしないけれど、そのかわり夏の終わりにオスが巣を出ていく。温和で目の大きな、針をもたないオスのミツバチは、春と夏をずっと巣箱でだらだら過ごす。花を探しに行くこともせず、花蜜の水分を飛ばしハチミツへと変える仕事の手伝いもせず、子どもに食事を与え育てることもしない。なんにもしないで甘い生活を楽しみ、働きバチに食べさせてもらい、たまに外に飛び立って、つがう準備のととのった女王バチがあたりにいないかしらと見て回る。女王バチを見つければ即座に追いかけていくけれど、彼女と飛びながらひとつになれるのは、ほんの少しの幸運なものだけ。うまくいかなかった残りのものたちはブンブンいいながら群れに戻り、甘い食事で心を癒やす。そうやってずっと生きていければいいのだが、過ぎ去る夏とともに、のらくら者たちへの働きバチの忍耐もまた、消え去っていく。若い女王はとっくに交尾を済ませ、一群を率いて群れを出て行ったその姉妹たちもすでに用は足りている。
ゆっくりと冬が近づき、たいせつな蓄えは冬を越す数千匹のミツバチ、とくに長生きの働きバチや女王のためにとっておかねばならない。オスのためになにがしか取り分けておいてくれるものなど皆無で、このあたりからオスの生涯におけるみじめな時期がはじまるのだ。晩夏のオスバチ大虐殺、かつてひどく甘やかされたオスたちは手荒に捕えられ、あっさり外へ叩き出される。抵抗しても意味はなく、それでもオスたちはせいぜい足を突っ張って、運び出されまいと必死になる。こんな目にあうのは彼らにだっていやなこと、感覚を研ぎ澄ませて警戒態勢に入っても、あまりにも強く逆らえば、あっさりと刺し殺されてしまう。そこに憐れみの入る余地はない。生き残ったものは飢えに苦しみつつ死んでいくか、やはり腹を空かせたシジュウカラのお腹に、あっという間におさまるか、なのである。

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どうでもいい、じじぃの日記。
『動物たちの内なる生活』という本に、「働かないオスのミツバチ」について書かれていた。
「針をもたないオスのミツバチは、春と夏をずっと巣箱でだらだら過ごす。花を探しに行くこともせず、花蜜の水分を飛ばしハチミツへと変える仕事の手伝いもせず、子どもに食事を与え育てることもしない」
まるで、自分の生きざまのようだ。
「かつてひどく甘やかされたオスたちは手荒に捕えられ、あっさり外へ叩き出される」
働かざる者食うべからず。
私は、のうのうと食って生きています。
(少しは肩身が狭いです。すんません)