じじぃの「科学・芸術_628_フレンチ・コネクション」

The French Connection - Video Tribute 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=uoqQN94ibDc

フレンチ・コネクション (1971) Yahoo!映画
W・フリードキン監督によるドキュメンタリー・タッチの刑事ドラマ。マルセイユとニューヨークを結ぶ麻薬取引のルートを背景に、“ポパイ”ことドイル刑事が麻薬組織壊滅に執念を燃やす姿を描く。アカデミーでは作品・監督・脚色・編集賞に加え、G・ハックマンに主演男優賞をもたらした。
https://movies.yahoo.co.jp/movie/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3/20708/
『ニューヨークからアメリカを知るための76章』 越智道雄/著 赤石書店 2012年発行
シチリアン・コネクション」と「ピザ・コネクション」 より
国外追放されたラッキー・ルシアーノは故郷シチリアを経て、カモッラの地盤ナポリに住み着くが、次第にガンビーノを除くニューヨーク・マフィアに裏切られ、ついにはランスキーにまで不信感を抱いて、1962年早々、心臓発作で死亡した。
それから10年足らずのうちに、マルセーユを拠点とする「フレンチ・コネクション(FC)」が瓦解した。
その契機となったのは、合衆国、とくにニューヨークに蔓延したヘロイン禍、さらにはニューヨーク・マフィアによる市警機構への贈賄汚染だった。これに対処するため米・加・伊・仏の麻薬取締機構が合同した結果、まずトルコがケシ栽培を違法とし(1972年1月4日から発効)、猛烈な摘発が相次いで、FCは崩壊したのである。
だが、麻薬取締は鼬(いたち)ごっこで、1つの勢力が瓦解すれば、その空隙に別の組織がつけ込む。このときにはシチリア・マフィアがFCの空隙につけ込んだ。彼らは「中東の黄金の三角地帯」、イラン、アフガニスタンパキスタンからヘロインを調整し、パレルモを「第2のマルセイユ」として精製を行ない、ニューヨーク・マフィアの一角、ボナンノ一家と組んで中東〜南米〜合衆国にwたるヘロインとコカインの密売ルートを形成した。シチリア・マフィアは、合衆国ではピザ屋を隠れ蓑に使ったので、「ピザ・コネクション(PC)」と呼ばれた。
フレンチ・コネクション
フレンチ・コネクション(FC)」は、トルコで栽培した阿片をマルセイユに運び、そこでコルシカ人が精製し、最初のうちはルシアーノとランスキーがアメリカへの売りさばきを手がけた。彼らが失権してからはニューヨーク5家の1つ、ジェノヴェーゼ一家が中心になって全米にばらまいていた。
FCの発生には、マルセイユの労働者が同市に社会主義支配をもたらすことを恐れた「冷戦」初期のCIAが、仏側の相似機構「国外情報防諜部(SDECE)と共同で、主にコルシカ系ギャングを放置し使嗾(しそう)して労働者側への噛ませ犬としたことが関係していた。以後、CIAは世界中で麻薬シンディケーとを反共目的に使うことになる(今日だと、アフガニスタンの「北部同盟」の利用)。
米側は、コルシカ系ギャングを「ユニオーニ・コルセ(UC)」と呼んでいた。トルコの場合、薬用モルヒネの原料としてケシ栽培を農民に認めており、余剰のケシを農民がUCに売り始めたのである。
映画『フレンチ・コネクション』(1971)は、マルセイユとニューヨークを舞台に展開される。ジーン・ハックマンが米側の刑事役で主演。