じじぃの「科学・芸術_607_中国の加速器計画・SPPC」

China's Top 10 science advances 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=hm3IEBMUjuU
中国が円形加速器CEPC/SPPCを計画中

第30回国際情報オリンピック IOI2018 日本大会 国際ランキング
http://stats.ioinformatics.org/results/2018
【びっくりサイエンス】中国がついにブラックホールも生成へ? 世界最大の加速器を計画、引き離される日本 2017.7.29 産経ニュース
科学技術の躍進が続く中国で、世界最大の円形加速器を建設する動きが本格化している。計画通り2040年に本格稼働すれば、現代物理学への大きな貢献が期待されるが、実験の副産物としてミニブラックホールが生じる見込みもあるのだとか。専門家は「心配ない」と断言するが、そこは何事もダイナミックな中国のこと。どうしても一抹の不安を抱いてしまう…。
現時点で世界最大の円形加速器は欧州合同原子核研究所(CERN、スイス)が運転する「LHC(大型ハドロン衝突型加速器)」で、万物に重さを与える「ヒッグス粒子」を発見したことでも知られる。LHCの周長はJR山手線にほぼ匹敵する27キロで十分大きいが、中国のSPPCは最短でも2倍以上。周長が100キロともなれば加速器の直径は約30キロにも達し、東京23区がすっぽりと入ってしまう、とてつもない大きさだ。
SPPCはまだ検討段階で、順調にいけば2021年にも建設が始まるとのこと。27年に初期の運用段階に入り、40年の本格稼働を目指している。
https://www.sankei.com/premium/news/170729/prm1707290019-n1.html
中国人民解放軍の全貌』 渡部悦和/著 扶桑社新書 2018年発行
科学技術大国を目指す中国 より
軍事の趨勢としてハイテク化があるが、この分野における中国の進歩は目を見張るばかりだ。サイバー戦、電子戦、宇宙戦、AIや無人機システムの活用など、科学技術の進歩とともに戦いの様相も大きく変化している。このハイテク戦を理解できないと人民解放軍も理解できない。
中国は明らかに科学技術大国を目指して、科学技術で世界一の米国に肉薄している。中国は今や、スーパーコンピュータ、量子技術(通信、暗号、コンピュータなど)、自動車生産、携帯電話生産などの分野で世界一だ。
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文部科学省所管の科学技術振興機構の調査によると、科学研究論文で、コンピュータ科学や化学など4分野で中国が世界トップになった。主要8分野を米国と分け合った形で、米国1強から「米中2強」の時代に突入した。科学技術予算の急増のほか、海外在住の中国人研究者の獲得や若手教育などの政策が功を奏している。それに対して日本は科学研究論文の分野で低迷している。
世界の学術論文を収めたデーやベースを使い、他の論文に引用された回数でみた影響力を分析。引用回数が上位10%の論文から、米国、英国、ドイツ、フランス、中国、日本に所属する研究者の顔ぶれを割り出した。
2015年時点で「コンピュータ科学・数学」「化学」「材料科学」「工学」で中国が首位。米国は「物理学」「環境・地球科学」「臨床医学」「基礎生命科学」で首位だった。
中国の躍進ぶりを象徴するのが、スーパーコンピュータや暗号技術など安全保障に関わるコンピュータ科学だ。21%が中国の研究者の成果で、17%の米国を抜いた。2000年時点では3%にすぎず、米国の20分の1以下だった。スパコンの性能でも2013年から中国製が世界1位。2016年は1、2位を独占した。
米国が得意な物理学の分野でも20%に上昇、26%の米国を猛迫する。中国は60億ドル(約6700億円)以上を投じて世界最大の加速器を建設するが、質量の源ヒッグス粒子を発見した欧州の巨大加速器LHC」の2倍の規模で、最先端の素粒子物理学でも世界の中心になる可能性がある。
躍進を支えるのが潤沢な資金と人材への投資だ。研究費は2000年頃には官民合わせても5兆円ほどだったが、2014年には38兆円と急拡大。18兆〜19兆円前後で推移する日本の2倍で、米国の46兆円に迫る。そのうえ米国で学んだ中国人研究者を呼び戻しているほか
留学や派遣を通じて海外の研究人脈と太いパイプを築いている。
当分、米国優位は続くとみられるが、トランプ大統領は科学予算を大幅に減らす方針を示しており、中国の存在感が一層増しそうだ。
日本は得意としてきた化学分野で5位と低迷。他の分野も5〜6位だ。ノーベル賞受賞者は21世紀に入って17人と米国に次ぐが、30年以上前の研究がほとんどで、世界に取り残されつつある。