世界初の「がん治療装置」完成 重粒子線「回転ガントリー」 動画 Dailymotion
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群馬大学 (重粒子線照射装置)
重粒子線がん治療装置、韓国に輸出 東芝海外初案件 2018/3/29 日本経済新聞東芝は29日、放射線の一種でがん細胞を狙い撃ちする高性能の「重粒子線がん治療装置」を韓国に輸出すると発表した。
東芝にとって初の海外受注案件になる。受注額は装置だけで約150億円。東芝は医療機器子会社をキヤノンに売却したが、原子力関連技術を扱う同装置事業は社内に残した。海外でがん治療装置の市場を開拓し成長を目指す。
重粒子線がん治療装置は、光の速さの70%まで加速させた炭素イオン線を患部に照射する。高額だが、肺がんや肝臓がん、膵臓(すいぞう)がんといった従来の放射線治療では難しかったがんへの効能が期待できる。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28749470Z20C18A3TI1000/
シンクロトロン ウィキペディア(Wikipedia)より
シンクロトロンとは、円形加速器の一種。粒子の加速にあわせて、磁場と加速電場の周波数をコントロールする事によって、加速粒子の軌道半径を一定に保ちながら加速をおこなう。
【医療用陽子・重粒子線源】
悪性腫瘍の放射線療法に用いる放射線として、陽子やさらに重い重粒子を用いる方法がある。このための陽子線、重粒子線を供給するための加速器としてシンクロトロンが用いられている。日本国内で代表的な施設としては、放射線医学総合研究所のHIMACなど。
【主なシンクロトロン】
装置名 設置機関 国 エネルギー (GeV) 円周 (m) 供用開始
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LHC 欧州原子核研究機構 スイス 7000 26659 2008
テバトロン フェルミ国立加速器研究所 米国 1000 6300 1983
KEKB 高エネルギー加速器研究機構 日本 12
SPring-8 理化学研究所 日本 8 1436 1997
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『なぜE=mc2なのか?』 ブライアン・コックス、ジェフ・フォーショー/著、柴田裕之/訳 紀伊国屋書店 2011年発行
標準モデルの検証 より
標準モデル(素粒子物理学において、強い相互作用、弱い相互作用、電磁相互作用の3つの基本的な相互作用を記述するための理論)の検証に使われた大型機器のうち最新のものは、欧州原子核研究機構(CERN)にある大型ハドロン衝突型加速器(LHC)だ。科学者によるこの世界規模の共同研究は、標準モデルの立証か打破のどちらかを成し遂げることを目的としている。それについては少しあとで触れることにしよう。
LHCの前に活躍したのは大型電子陽電子衝突型加速器(LEP)といい、史上屈指の検証をいくつか成功させている。LEPはジュネーブと、絵のように美しいフランスの村々の下に通された、1周27キロメートルの環状トンネルの中に設置され、1989年から2000年までの11年間、標準モデルの世界を探求してきた。巨大な電場を使い、一方に向けて電子のビームを、逆方向に向けて陽電子のビームを加速させた。
おおざっぱに言えば、電気を帯びた素粒子を電場で加速するのは、昔ながらのブラウン管(陰極線管)テレビのスクリーンに、画像を生み出すために電子を照射するのに使われるメカニズムに似ている。電子は装置の後部から放出される(古いテレビはずいぶん奥行きがあるのはこのためだ)。次に電子は電場で加速され、テレビ前面のスクリーンに向かう。その電子のビームが磁石で曲げられてスクリーンをまんべんなく走査し、画像を作る。
LEPでも磁場が活用されたけれど、この場合は素粒子のビームを曲げ、トンネルのカーブに沿って円形の軌道を描かせるためだった。この装置の目的はもっぱら、素粒子の2本のビームを出合わせ、正面衝突させることだ。すでに見たとおり、電子と陽電子を衝突させると両方を消し去ることができ、このとき、両者の質量はエネルギーに変換される。このエネルギーこそ、LEPの物理学者たちが最も関心を寄せるものだった。なぜならそのエネルギーは、ファインマンルール(場の量子論における摂動計算で、ファインマンダイアグラムと共に用いられる一連のルール)に沿って、より重い素粒子に変換できるからだ。