じじぃの「トルコショック・ヨーロッパから離れ中国やロシアに接近?プライムニュース」

Turkish currency crisis deepens as lira hits record low 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=LJYBZlCpZ4o
トルコ ショック

プライムニュース 「トルコショックの正体 問題の行方に中国の影 トランプVSエルドアン 2018年8月28日 BSフジ
【キャスター】竹内友佳、松山俊行 【ゲスト】宮家邦彦(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)、真壁昭夫(法政大学大学院政策創造研究科教授)、池滝和秀(時事総合研究所客員研究員 中東ジャーナリスト)
アメリカとトルコの外交関係の悪化をきっかけに、通貨のトルコリラが急落したいわゆる“トルコショック”。その影響はブラジルやインドなどの新興国のほか、トルコと経済的な繋がりが深い欧州の市場にも波及し、世界経済の大きなリスクになるのではないかとの懸念を生んでいる。さらにアメリカとトルコ双方が相手国への関税引き上げを表明するなど、両国関係はこじれは泥沼化の様相を呈している。
こうした中、トルコのエルドアン大統領は、トルコリラ急落に対して欧米の支援がなければ、中国やロシアに接近する構えを見せており、アメリカと争点を抱える両国が介入する事態になれば、国際秩序が大きく変動する可能性もある。
●米・トルコ対立にロシアの影? ロシア製最新鋭ミサ家卯導入の裏
【トルコ対ロシア】
 4月3日 プーチン大統領Xエルドアン大統領会談
     → 地対空ミサイルシステムS-400の早期供給で合意
 8月21日 供給時期を2020年以降から2019年に前倒しすると発表
【トルコ対米国】
 8月13日 ステルス戦闘機F-35のトルコへの売却を凍結する「国防変幻法」成立
竹内友佳、「NATO加盟国のトルコがロシア製の地対空ミサイルシステムを導入する訳は?」
宮家邦彦、「トルコはシリアでの戦闘でロシアの戦闘機を落とした。だがプーチンの方が上手だった。その中でトルコとロシアの関係が改善していった。その結果、ロシア製の地対空ミサイルシステムを設置せざるをえなくなった。ステルス戦闘機F-35は単なる戦闘機ではない。F-35はいろんなセンサーを積んでいて敵地で得た情報を全部司令部に持ち帰る。ロシアからすれば地対空ミサイルシステムでF-35の情報が手に入る。アメリカはそのことがあって、F-35を凍結しているんです」
松山俊行、「トルコはNATO加盟国の一員ですよね」
宮家邦彦、「トルコはEUに入ろうとしたが、EUは入れてくれない。EUに入れないでNATOだけ仕事をやれ、では納得できない。国内にはクルド系がシリアのクルド系と一緒になっている。ロシアとも関係せざるをえない。昔の冷戦時代ではなくなった」
●徹底検証”トルコショック” 最悪のシナリオと結末は?
真壁昭夫、「たぶんトルコ経済がリーマンショックのような事態に陥ることはないだろう。トルコには数百万人の難民がいる。経済が悪くなって一番困るのは難民だろう」
池滝和秀、「トルコ国内に3百万人の難民がいる。経済が悪化したらトルコ国民もなんでこんなに難民がいるのか、と不満を持つ人が増えるだろう。難民をヨーロッパの国との交渉のカードに使うことはありえる」
宮家邦彦、「トルコが中立化することによって、ロシア、イランの存在感が増すことのなる。中東がますます混迷化するだろう」
提言 「”トルコショック”に日本はどう対処すべきか?」
宮家邦彦 「トルコは世界一の親日国!」
 トルコほど世界でこれほど親日な国はない。大事にすべきだ。
真壁昭夫 「冷静なRISK分析!」
 今回トルコ・リラが急落した。しかし政治や国際情勢を加えて冷静に見る必要がある。
池滝和秀 「イスラム世界の大国として尊重を」
 トルコはヨーロッパから都合のいいような扱われかたをしてきた。トルコ自身もイスラム化してきて変わってきている。イスラム世界の大国としての立ち位置を尊重してあげたほうがよい。
前編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d180828_0
後編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d180828_1
『変見自在 習近平よ、「反日」は朝日を見倣え』 高山正之/著 新潮社 2015年発行
元駐日英大使・コータッチの偏見と無知 より
トルコはイスラム教国なのに欧州キリスト教国家の仲間入りを望んだ。
朝鮮動乱が起きると派兵し、獅子奮迅の働きをしてまずNATO加盟を実現した。
しかし白人国家はなべて性悪だ。異分子トルコが慕ってくるのをいいことに苛めに近い使い方をしてきた。
同じイスラム圏のイラクを叩くときには空軍基地を使わせろと要求した。
トルコが諾々応じたのは悲願のEU加盟のためだったが、EUは劣等性ギリシャは入れてやってもイスラム国家トルコは袖にし続けた。
ところが彼らはもっと危険なミッション「イスラム国を潰せ」を命じてきた。
さすがにお人好しも目覚める。今、トルコは欧米諸国のポチをやめて公然イスラムへの回帰を始めた。
途端にNATOは「トルコは不忠だった。ロシアの経済封鎖にも背を向け続けた」と罵りまくった。
ローマ法王も1世紀前にトルコで起きたアルメニア人虐殺を「ホロコーストと並ぶ大虐殺だ。それを(トルコがなかったと)隠すのは許されない」と非難した。
ニューヨーク・タイムズも「昔は多くの教会があった」アルメニアの古都アニの荒涼とした光景を添えて「トルコ人はここでキリスト教徒を谷底に突き落とし、砂漠に放置して150万人を殺した」と見てきたように虐殺ぶりを奉じた。
トルコ政府は言われる虐殺を完全否定し、バチカン大使も召還、絶縁も厭わない姿勢を示した。
いつも白人万歳のジャパン・タイムズも「虐殺否定が事態を悪化」の見出しでカナダ人歴史家グイン・ダイヤの記事を載せた。
同工異曲と思ったら意外や意外。ダイヤは「ヒトラーと並べるような大虐殺などなかった」と主張する。
この事件は第一次世界大戦さ中に起きた。トルコは宿敵ロシアを倒す好機と見てドイツ側について参戦し、ロシア側に攻め込んだ。
結果は正規軍の8割がやられる大惨敗だった。逃げ帰って国境の防備を固めたが、その事態に国内のアルメニア人が動いた。同じギリシャ正教会系のロシアと呼応して国境を守るトルコ軍を背後から襲ったのだ。
これまでイスラム圏内でも平穏に住ましてやったのに。トルコ側はアルメニア人の反乱を徹底鎮圧し、同時にロシア国境沿いに住んでいたアルメニア人を500キロ南のシリアに共生移住させた。
戦時下にあってトルコがとった措置は国防上当然のこと、ナチのホロコーストとは全く異質」とダイヤは言う。
ただ壊滅的打撃を受けたトルコ軍には兵員に余裕がなかった。アルメニア人護送は「クルド人に任せたが、彼らは途中でアルメニア人を略奪し殺した」(同)。
だから戦後「150万人を虐殺した」と非難されてトルコ人がキョトンとしたのは無理はないとダイヤは言う。因みに彼は犠牲者数も「せいぜい50万人」と言っている。
正しく検証すればこうなりますと、白人のイスラム野蛮人視を背景に生まれた一方的トルコ批判をきっちり糾(ただ)している。
まともさが残っていることにほっとしたが、その同じ紙面にそれを嘲笑うように元駐日英大使ヒュー・コータッチのコラムがあった。
彼は独フランクフルタ―・アルゲマイネ紙特派員カルステン・ゲアミスの「日本軍は20万朝鮮女を拉致、性奴隷にした」という記事に日本政府が抗議したことを取り上げ、「証拠もなしに歴史を書き換えるな」と頭ごなしに叱る。
元大使は吉田証言の取り消しも認めない。おまけにドイツ紙といえば皇太子を「不能」と書いた南ドイツ新聞のヘンリック・ボルクを含め伝統的に毎日記事専門ということも無視する。