じじぃの「SASP・老化細胞が炎症やがんを引き起こす!がんはなぜできるのか」

京都大学生命科学研究科 井垣 達吏教授「老化した細胞ががん化を促進する仕組みをハエで解明」 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=FCK7Gz-hhLk
 細胞老化と発がん促進

細胞老化プロジェクト 研究内容
がん遺伝子の活性化や酸化的ストレスなどの発がんストレスも細胞老化を引き起こす原因の一つであり、私たちは細胞老化が生体内でがん抑制機構として働くことを老化細胞イメージングマウスや細胞老化誘導因子(p16やp21)のノックアウトマウスを用いた研究を行って報告してきました。
その一方で、加齢と伴に体内に蓄積した老化細胞はさまざまな炎症蛋白質を高発現し周囲に分泌するSASP (Senescence-associated secretory phenotype)をおこして、がんをはじめとするあらゆる加齢性疾患の発症原因となることが示唆されてきました。
https://www.jfcr.or.jp/laboratory/department/senescence/www/resarch_index.html
『「がん」はなぜできるのか そのメカニズムからゲノム医療まで』 国立がん研究センター研究所/編 ブルーバックス 2018年発行
あらためて、なぜ年をとると発がんリスクが上がるのか より
「がん化と老化」を理解する上で問題を複雑にしている点を整理したいと思います。ヒトは年齢を重ねる(いわゆる、加齢するないしは個体老化する)ごとに発がんのリスクが上がるという歴然とした事実が存在します。その一方で、研究モデルとして利用している「培養細胞を用いた細胞老化研究」と「マウスなどを用いての個体老化研究」で得られた成果が必ずしも整合していません。そのため、広い意味では同じ「老化」をテーマにしていても、細胞老化と個体老化はそれぞれ別の物として考えなければならないという側面がありました。しかしながら、実際の研究では、細胞老化を意味するのか、個体老化を意味するのか曖昧なまま議論が進んできたため、老化研究は錯綜した状況が長く続いてきました。
ところが、この10年ほどの研究の進展で、「細胞老化」「個体老化」「がん」が、「ストレス老化」というキーワードで繋がりだしたのです。
近年の注目を集めているのがSASP(Senescence-associated secretory phenotype)と呼ばれる現象です。これは、簡単にいうと、細胞老化を起こした細胞から、外部に液性因子が分泌され、近傍の細胞や、血液に乗って運ばれることで遠隔臓器に影響を及ぼすという現象です。液性因子とは聞き慣れない用語ですが、内分泌器官から分泌されるホルモンのようなものを、老化細胞が分泌していると考えてください。
細胞老化を起こした細胞は、分裂はしないけれど長期にわたり体内に存在し続けます。年をとるにつれて老化細胞は体内にどんどん蓄積されていきます。実際、老齢のサルやヒトにおいて、加齢にともない細胞老化を起こした細胞が増加することが確認されています。細胞老化状態にある細胞を特異的に染色すると考えられているSA-β-galステイニングを用いた実験では、若い人の組織に比べて高齢の人の組織のほうが、染色される細胞が多くみられることが報告されています。

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どうでもいい、じじぃの日記。
暇なもので、病気に関する本をよく見ている。
加齢とともに細胞が細胞老化し、体内でさまざまな炎症が発生しやすくなるのだそうだ。
2010年10月、「ヒュミラ」という生物学的製剤が日本で認可された。ヒュミラはインスリン注射のように皮下に注射する薬だ。
このヒュミラを注射してから、下痢もなくなり、おしりからの出血もなくなった。
ヒュミラは関節リウマチを抑えこむ薬剤として開発された薬なのだが、大腸の炎症も抑えてくれる。
しかし、体の炎症の指標となるCRP値が去年あたりからだんだんと高くなってきた。
最近開発されたという生物学的製剤の治験を受けることにした。今まで使っていたヒュミラを強化した薬剤だ。
これでまた、少し延命できるかもしれない。