じじぃの「ホモ・エレクトゥス・巨大なハンドアックスの謎!ヒト」

Paleolithic | Educational Video for Kids
動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=UFE3t7qNJSs

ハンドアックス石器

ダイアモンド博士の“ヒトの秘密 「3 芸術(アート)のジョーシキを疑え」 2018年1月19日 NHK Eテレ
【出演】ジャレド・ダイアモンド(進化生物学者
ヒトによる最も古いアートは何でしょう。
まずは私が手に持ってお見せします。
まず、お見せするのはごく普通の石斧。こちらは美しいとはいえない道具です。捕まえたゾウを切り刻むのにちょうどいい大きさです。
でも、これを作ったからといって誰もほめてくれません。およそ30万年前に作られたもので、アフリカ北西部のモーリタニアで見つかっています。いわゆる典型的な石器です。
もう1つ、同じ時期石器時代にこのような石器が見つかっています。これは美しい。玄武岩の石器は左右対称です。鋭く尖っていて、両側が鋭い歯のようになっています。これでゾウを切り刻もうとすると、切り刻んでいる最中に自分の手を切ってしまいます。
ということで、この石斧は道具とはいえない。大きすぎるし、両側に歯があり、使いづらい。
では、30万年前にこの石斧を作った男性、もしくは女性は何を目指したのでしょう。
なぜ、実用的な石斧はアートとはいえないのか。
1つには実用的な石斧は比較的簡単に作れる。まあ、誰にでも作れそうです。
でも、こちらは左右対称で端の方が薄くなるように苦労して作り上げた。そして両側が鋭い刃になっている。この石斧を作れるのはごく一部のヒトです。この石斧を作ったのが男性だったら、女性たちはこの石斧に注目したはずです。
この石斧を作ったヒトは才能があり、優れた遺伝子を持っているに違いない。
この石斧は立派なアートだといえます。
https://hh.pid.nhk.or.jp/pidh07/ProgramIntro/Show.do?pkey=200-20180119-31-10343
『ヒト―異端のサルの1億年』 島泰三/著 中公新書 2016年発行
ホモ・エレクトゥスとハンドアックスの謎 より
ホモ・エレクトゥスの典型的な石器であるハンドアックスを取りあげると、たしかにアジアタイプとアフリカ・ヨーロッパタイプとの違いがある。しかし、それはホモ・エレクトゥスを大別して2種ないし3種に分ける基準ではない。今では、100万年前までの化石なら系統関係が分かると言う恐るべき遺伝子技術の時代に突入しているので、遅かれ早かれ、このホモ・エレクトゥスの分類とその系統関係が明らかになるだろうが、ここでは、これら200万年前以降の原人たち、更新世のホモ属類人猿は、ネアンデルタールと現代人を除いて、ホモ・エレクトゥス(原人)としてまとめて扱うことにしたい。
     ・
160万年前の遺跡から知られているハンドアックスは、ホモ・エルガスターからホモ・アンテセッサーに至るアフリカ、ヨーロッパ地域の原人と常に共にあった石器であり、その文化はアシューリアンと呼ばれている。
これは、「厚手のランセオレイト型(槍の穂先型)」と形容される石器である。この石器の特徴は、なにより、その石器を作る過程での強力な力の印象である。石器研究家の竹岡俊樹さんはその石に加えられた力の印象こそ、石器を人工物かどうか見分けるポイントだという。
ホモ・エレクトゥス類の骨の颯佐は現代人の比ではない。現代人の握力は60キログラム前後だが、チンパンジーでは200キログラムで、オランウータン、ゴリラはさらに強いといわれている。これらの野生動物は指1本で体重を支えることができるほどだから、ホモ・エレクトゥス類もそのレベルの力を持っていたのだと想像しても間違いないだろう。その力が石器作りに発揮されているのだから、削り痕に強力な力の印象が残されていても不思議はない。
ハンドアックスは独特の形をした石器で、人類史上もっとも長く、かつ広範囲に作りつづけられた石器である。日本列島でも3万年前まで作られていたのだから、製作された期間はほぼ160万年間になる。その均整のとれたティア・ドロップ(涙滴)の形は一目見ただけで忘れられない印象を与え、特に3キログラムを超える大型の石器には、道具を越えた独特の魅力がある。

                          • -

どうでもいい、じじぃの日記。
2018年1月19日、NHK Eテレ ダイアモンド博士の“ヒトの秘密 「3 芸術(アート)のジョーシキを疑え」を観た。
ジャレド・ダイアモンド、「この石斧(ハンドアックス)を作ったヒトは才能があり、優れた遺伝子を持っているに違いない。この石斧は立派なアートだといえます」
タンザニアのオルドヴァイ渓谷からは30センチのハンドアックスが発掘されている。
こんな大型のハンドアックスを何に使ったのだろうか。
もし、投げて使ったなら、刃部分が欠けたりするはずだ。獲物の皮を剥ぎ取るのに使ったのだろうか。
番組でダイアモンド博士は、このハンドアックスは人類初の芸術品だとか、言っていた。