じじぃの「ホモ・エレクトゥスの絶滅・なぜホモ・サピエンスだけが生き延びたのか?神父と頭蓋骨」

Human evolution - Morph 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=haxsnUs7XdA
北京原人ホモ・エレクトゥス

 ホモ・エレクトゥスの移住範囲

グレート・ヒューマン〜人類をたどる旅 ナショナル ジオグラフィック
●「大海原へ (原題:Adrift) 」
今から約4万5千年前、人口が爆発的に増加し、ホモ・サピエンスは食料不足という事態に直面する。動植物が再生する速度をはるかに上回る勢いで人類がこれらを消費したのが、その理由だ。
これまで陸を歩いて移動してきた私たちの祖先は、ここで初めて水上を移動することを決断する。今回、旅の出発地点となるのはトルコ東部の沼地。ビルとキャットは舟造りに挑み、資源の豊富な新天地を目指す。果たして彼らを待ち受ける試練とは?
http://natgeotv.jp/tv/lineup/prgmepisode/index/prgm_cd/1988
『神父と頭蓋骨』 アミール・D・アクゼル/著、林大/訳 早川書房 2010年発行
化石の発見はつづく より
新たな発見は、おおかたがアフリカで成し遂げられている。ここは今や私たちの種の祖先のふるさとのように思われる。私たち自身の属であるホモ属(ヒト属)は250万年前から300年前までの間に、この大陸の平原に現れた。ヒト科の新しい種ホモ・ハビリスが、それより原始的なアウストラロピテクス属から出現して、数十万年にわたってアウストラロピテクス属と同時にアフリカのサバンナに棲息していた。やがて、雨からいたそうした生物は死に絶えた。1938年に南アフリカのクロムドラーイでロバート・ブルームが発見したような、がっしりしたアウストラロピテクス属の動物は100万年間くらい生き、アフリカでホモ・ハビリスと、そしてそれよりのちのホモ・エレクトゥスとも共存してから姿を消した。リーキー一家によってはじめて発見された華奢なアウストラロピテクス属の生物は、ホモ・ハビリスを間において私たちの祖先だったと考えられている、この動物もやがて絶滅した。
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このような新たな発見が成し遂げられるなかで、北京原人は人類の進化の物語でどんな役割を演じているのだろう。フランツ・ワイデンライヒ「多地域進化説」を強力に提唱した。この見方によれば、北京原人がアジアで局地的に連続的進化を遂げたこtによって、ホモ・サピエンスが生まれた。
この仮説によれば、中国人は北京原人の子孫だということになる。周口店から出た化石から、ホモ・エレクトゥスが少なくとも26万年にわたって(67万年前から41万年前まで)ここで生きていたことがわかっている。ことによると、この結果からあるいは、(こうした正確な年代はのちに導きだされたので、同様の結果から)ワイデンライヒは、進化について、少なくとも中国での進化についてはこのような見方に傾いたのかもしれない。
多地域進化説によると、ジャワ原人からオーストラリアの先住民(アボリジニー)が生まれた。ホモ・エレクトゥスの中から出現したハイデルベルク人(ホモ・ハイデルベルゲンシス)が、現生ヨーロッパ人になった。アフリカのホモ・エレクトゥス(あるいはホモ・エルガステル)が現生アフリカ人に進化した。これまで多地域進化説は枝つき燭台にたとえられてきた。幹の部分がアフリカにあり、枝がそこから出てヨーロッパやアジアにのびている枝つき燭台を想像すればいい。ホモ・エレクトゥスは、およそ100万年前にアフリカを出て、こうした枝をたどって旧世界の各地域に入った。それぞれの枝の先端、それぞれの「ろうそく」でホモ・エレクトゥスが(時には中間的な種をへて)別々にホモ・サピエンスの異なる人種に進化したとされる。
人類の進化についての本格的な理論はすべて、はじまりはアフリカにあったとしている。だから問題は実は、私たち人類はいつアフリカを出たのかということになる。多地域進化説によれば早くにこの大陸を出て、それからヨーロッパとアジアの様々な場所で同時並行的にホモ・サピエンスに進化したという。しかし、人類の進化についての現代の見方は別の説を支持する傾向にある。それは「アウト・オブ・アフリカ説(出アフリカ説)」と呼ばれるものだ。この説によれば、ホモ・エレクトゥスが私たちのおおもとの祖先である。アフリカに住んでいたホモ・エレクトゥス(ホモ・エルガステル)がホモ・サピエンスに進化し、この解剖学的現生人類が中東に、さらにそこからヨーロッパとアジアに移り住んだというのだ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
ホモ属(ヒト属)はアフリカに、約200万年前に現れた。
ホモ属には現生人類のホモ・サピエンスの他、ホモ・エレクトゥスジャワ原人北京原人)やネアンデルタール人が含まれる。
「出アフリカ説」によれば、約6万年前にアフリカを出た現生人類は南極を除く全世界に移住していった。
なぜ、ホモ・エレクトゥスネアンデルタール人が絶滅して、ホモ・サピエンスだけが生き延びたのか?
イアン タッターソル著『ヒトの起源を探して 言語能力と認知能力が現代人類を誕生させた』には、約6万年前に、アフリカを出た現生人類が短い期間にオーストラリアにたどり着いたことに驚きをもって書いている。
ホモ・エレクトゥスネアンデルタール人はアフリカを出ても、ユーラシア大陸までしか移住しなかった。
現生人類のホモ・サピエンスは大海原を渡り、オーストラリアやイースター島にたどり着いた。
ネアンデルタール人が絶滅した理由に、現生人類と比べてコミュニケーション能力が劣っていたからだとか、いろいろ挙げられている。
しかし、未知の世界に果敢に向かっていった現生人類の能力は、彼らと決定的に異なっている(サイコパスな人間)という説がある。
中国では、北京原人が我々の祖先だと信じている人が結構多いらしい。