じじぃの「自閉スペクトラム症・相手の動きを見ずに行動するサル!ヒトはなぜ病むのか」


遺伝子操作で「サルの自閉症」を発症させる:中国の研究チーム 2016.01.28 WIRED.jp
中国の研究チームが、サルの遺伝子を操作した「自閉症モデル」サルを発表した。医薬品の前臨床試験ではサルが利用されており、これによって「自閉症」のメカニズムやその効果的な治療法が見つかることが期待される。
科学誌『Nature』に掲載された論文によると、MECP2遺伝子の余分なコピーをもつサルたちには、行ったり来たりする、同じところをぐるぐる回る、ほかのサルたちとの交流が少ないなど、自閉症的な特徴が見られる。
https://wired.jp/2016/01/28/autistic-monkeys/
『ヒトはなぜ病み、老いるのか―寿命の生物学』 若原正己/著 新日本出版社 2017年発行
サルの自閉症の遺伝子 より
2016年になって、心の問題も環境ではなくて遺伝子である程度とけるのではないか、という研究が出された。その発端はニホンザル自閉症が見つかったことだ。
自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)ではニホンザルを使ったさまざまな研究を行っているが、そこで飼育されているニホンザルにどうしてもヒトになつかない、爪をよく噛むサルが見つかった。この自閉症様の症状を示すサルの研究が始まった。
ヒトの自閉スペクトラム症自閉症アスペルガー症候群などの発達障害の総称で、おしなべて言えば対人関係が苦手、特定の行動を繰り返すという特徴がある。その詳しい原因はわかっておらず、ヒトに近縁であるサルの症例を詳しく調べることで、発症メカニズムの解明につながると期待されるわけだ。
まず自閉症様のサルと普通のサルの2匹を使って、相手の行動を読み取る能力を調べた。普通のサルと対面で座らせ、交互に2色のボタンのうちの1つを押させる実験をした。2色のボタンのついたゲーム機の操作器のような装置で、「当たり」の色のボタンを押すと、2匹ともジュースがもらえるというルールを設定して、相手の行動を読み取る能力を調べる。相手がどちらを選ぶかを観察すれば、正解する確率が高まるようにしくんである。
実験の結果、普通のサルは相手の動きをいつも見つめ、相手が選んだ「当たり」のボタンを押すが、自閉症を示すサルは相手の動きを見ずに自分なりに選んでいた。さらに自分なりの判断に固辞する。相手と同じボタンを押せば報酬がもらえるが、それをせずに柔軟に対応せず独りよがりだ。こうした結果からこのサルはいわば典型的な自閉スペクトラム症と考えることができた。
次にその動物の脳のはたらきを詳しく調べると、前頭葉の内側部という行動情報を処理する脳の部域の神経細胞に異常が見つかった。他者型細胞、ミラー細胞などと呼ばれる他者の行動情報を処理する神経細胞がほとんどなかったという。
最後に自閉症様のサルの遺伝子を解析をした。その遺伝子解析では、ヒトの自閉スペクトラム症と関連するとされる2つの遺伝子HTR2C遺伝子とABCA13遺伝子に変異があった。
この研究はヒトの自閉スペクトラム症に相当する精神障害が、自然状態の動物で発症することをヒト以外で初めて見つけたものだ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
おサルさんたちの中にも、自閉症を示すおサルさんがいた、というお話。
空気を読めないおサルさんもいるんですね〜え。 (^^;;