じじぃの「トッド・民主主義は普遍的な制度ではない?世界の未来」

Top 10 the Best Countries For Democracy 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=cO_5b2TkC-c

池上彰のニュースそうだったのか!地図で見ると日本と世界の動きがよくわかる! 2018年5月26日 テレビ朝日
【ニュース解説】池上彰 【進行】宇賀なつみ 【ゲスト】大和田獏、磯野貴理子遠藤章造(ココリコ)、ビビる大木、安めぐみ中山優馬伊藤萌々香
地図で見ると日本と世界の動きがよくわかる! 世界で一番売れている車は? 日本車が一番売れている地域はどのくらいある? 水道の水がそのまま飲める国はどこ? 日本の技術が輸出されている地域は? 「完全な民主主義」の国はほんのわずか? 日本の民主主義は「欠陥」だらけ!? 世界のスパイ組織。
●民主主義国ランキング
エコノミスト・インテリジェンス ユニット」が発表したランキングは「独裁政治体制」「混合政治体制」「欠陥のある民主主義」「完全な民主主義」の4段階に評価されている。
「完璧な民主主義」は世界で19の国・地域のみとなっている。2006年時には28ヵ国あったのが2017年には19ヵ国へと減っている。
日本は「欠陥のある民主主義」となっていて、その理由の1つが投票率が異常に低い。完全な民主主義の国は投票率が80%を超えている。日本は50%台である。また、女性の政治家が少ない。韓国(20位)では女性の首相が誕生しているが、日本(23位)ではまだ女性の首相が誕生していない。
完全な民主主義とされた国では死刑制度が廃止されている。
http://www.tv-asahi.co.jp/pr/contents/20180526_14887.html
『世界の未来 ギャンブル化する民主主義、帝国化する資本』 エマニュエル・トッド、その他/著 朝日新書 2018年発行
世界の未来 より
――「民主主義の赤字」はロシアよりヨーロッパの方が大きいということですか。
 それは政治哲学の問題。省察を尽くさないといけないテーマです。今日ほんとうに問題なのは、民主主義という言葉をいかようにでも使ってしまうことにあります。民主主義は、とにかくポジティブなもの、そしてただ1つのことを指していると考えられがちです。人々は、なんであれとにかく民主的でなければならない、民主主義は普遍的だと考えます。
 けれども私はそう思いません。民主主義には、その根本においては排外的で人種差別的な面があるのです。スイスは、垂直的な民主主義の社会ですが、排外性もかなり高い。たとえスイス人たちがドイツ語系とフランス語系との間で調整をしているのだとしても、スイス人だということははっきりしている。それが日本人であるということほど強くはないのかもしれませんが。
 人々は、普遍的的な制度は民主的な制度だと思っています。しかし、それはまったく愚かしい考えです。普遍的なのはむしろ帝国です。帝国とは普遍主義的な政治支配体制のことです。ローマ帝国は普遍主義的でした。けれども選挙なんてありませんでした。中国の帝国だって普遍主義的でした。
 民主主義についての混乱がかなり広がっていて、その核心部分にいるのはヨーロッパ人たちです。ヨーロッパ人は自分のことを民主主義の核であるかのように語ります。そして、米国のトランプ氏を「民主主義に対する脅威」などと言います。でもそれは、大衆が間違えているという意味になるわけですから、そんなことを言う人たちが本当に民主的とは思えません。人々は常に正しい。そういうと、ヒトラーは選挙で民主的に選ばれてしまったんだぞと答えるでしょう。でもそれは間違いです、ヒトラーは35%以上の票を集めたことはありません。そしてそのあとクーデターを起こした。
 ヨーロッパは今、おかしくなっています。人々の票がなんの意味も持たなくなっています。もう自国の通貨をコントロールすることができなくなったからです。寡頭制的支配の空間となっているのに、自分のことを民主的だと考えています。
 ヨーロッパのことについては、複雑な家族制度や人類学的な概念を持ち出す必要はありません。リベラル・デモクラシーの伝統を知っているのは、ヨーロッパでは英国とフランス、それからベルギーとオランダです。1930年代のヨーロッパを振り返ってみると、ポルトガルサラザール、スペインにフランコ、イタリアにムッソリーニオーストリアにドルフュス、ドイツにヒトラーがいた。それから東欧の独裁政権。西欧諸国がリベラル・デモクラシーの国になっていくのは、英米とカナダの軍隊によって解放されたからです。
 しかし今日、米国が弱体化し、英国はEUから去る。そしてドイツが中心に戻ってきた。ヨーロッパはリベラル・デモクラシーであることをやめたのです。
 プーチンのロシアについて、「EUより民主的だ」などと言うと、どうかしていると思われるでしょう。しかし、民主主義とは、別にいいことだらけの素晴らしい政治体制ではないし、めいっぱいの自由と普遍的価値でもないのだとすればどうでしょう。民主主義とは、ただ単に人々に選挙権があって、政府が人々の期待することを実効する体制だとすればどうでしょう。そうすれば、BREXITのあとの政府のふるまいを見れば、英国は民主的な国だと言えます。奇妙かもしれないけれど、プーチンのロシアだって、EUよりは民主的かもしれないと思うのです。もちろん、EUよりもずっと貧しいし、権威主義的だし、報道の自由はもっと制限されているけれど。

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どうでもいい、じじぃの日記。
民主主義国というのは、選挙によって代表を選び、その代表が政権を行使する国のことではないのか。
「ただ単に人々に選挙権があって、政府が人々の期待することを実効する体制だとすればどうでしょう」
プーチンのロシアだって、EUよりは民主的かもしれないと思うのです」
民主主義という言葉に似た言葉に、「ポピュリズム」というのがある。
なかなか、民主主義の定義が難しいようです。