じじぃの「デザイナーベビー・あなたに青い目の子が生まれたら?不思議だと思いませんか」

Designer Babies The Future of Technology Genetic Engineering 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=i1-DpvPW-Ec
デザイナー・ベビー

『若い読者のための第3のチンパンジー ジャレド・ダイアモンド/著、秋山勝/訳 草思社文庫 2017年発行
種の起源 より
人間の容貌は地理によって異なり、地理によって人種ごとの変化を生み出している。わけのわからない植物や動物について、科学者は高度で専門的などんな疑問についても答えてきた。それなら、私たち人間に関するもっとも明らかな疑問のひとつについても、その答えはすでに解明されているよ思われるかもしれない。その疑問とは、「どうして地域が異なれば、人の外見も違ってくるのか」というものだ。集団によって人間がどうやって外見上の違いを示すようになったのか、それに関して理解していかなければ、人間はどのようにしてほかの動物と違う者になったのかという理解も不完全なものになってしまう。
しかし、人種というテーマは扱いがなかなか難しい。イギリスの科学者チャールズ・ダーウインは、1859年に刊行した『種に起源』のなかで、このテーマについて触れるのを避けてきた。『種に起源』は現代生物学の基礎をなす考えをはじめて世の中に紹介した本である。今日においてさえ、人種の起源に関する研究を進んでやろうとする研究者がほとんどいないのは、このテーマに興味を示したというだけで、人種差別主義者だと後ろ指を指されてしまうのをおそれているからである。
そして、人種の多様性の意味について理解をはばむもうひとつの別の理由が存在している。それはこの問題が予想以上に難問であるからだ。ダーウインの説は、人種の起源は性をめぐる選択、つまり、人間がどのような配偶者を選んだのかを起源とするものだった。この理論は現在でも論争が続いている。現代の生物学者は、人種の起源は別の過程、つまり自然淘汰と呼ばれる過程を経てきたと普通は唱えている。しかし、人種の多様性として、一例をあげるなら、たとえば熱帯地方では、自然淘汰によってなぜ皮膚の色が黒くなるのか、それについては生物学者のあいだでさえ意見は一致していない。

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『ねえ君、不思議だと思いませんか?』 池内了/著 而立書房 2016年発行
デザイナーベビー より
ゲノム(DNAの総体)解析が手軽にできるようになり、DNA上のどの部分に、どのような遺伝情報が書かれているかがわかってきた。DNAの塩基配列に書かれた情報が実際のたんぱく質の形成に結びついている場合を「遺伝子」という。例えば、髪の毛の色はそれを構成するたんぱく質の構造で決まっており、その構造の情報を遺伝子が担っているということである。だから、その部分の塩基配列を改変してたんぱく質の構造を変えれば自分の尾kのみの髪の毛とすることができるのだ。
実際には、受精卵のDNAを調べ、好みの色の遺伝子に改変してから子宮に着床させるという方法が採られる。これが着床前診断である。出生前診断は妊娠してから行うものだが、着床前診断はもう1つ手前の受精卵を改変してから妊娠させる方法であり、このようにして生まれる子どもを「デザイナーベビー」と呼ぶ。遺伝子をデザインした赤ん坊というわけだ。将来的には背の高さや運動能力などの身体的特徴、頭の良さや音楽性などの知的能力、自閉症アルツハイマーなどの病気の可能性といったことまで遺伝子を同定し改変するようになるかもしれない。それらはまだ遺伝子が明確に同定されていないため今のところデザインできないだけで、遺伝子がどこにあるかがわかればいずれその操作の対象になることは確実であるからだ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
「デザイナーベビー」の例として、黒人の少年の目玉が青くなっている画像がある。
ジャレド・ダイアモンド著『若い読者のための第3のチンパンジー』という本にこんなことが書かれていた。
「人種の多様性として、一例をあげるなら、たとえば熱帯地方では、自然淘汰によってなぜ皮膚の色が黒くなるのか、それについては生物学者のあいだでさえ意見は一致していない」
黒人、黄色人種、白人の人種間で異なる肌の色、髪の毛、目玉が、なぜ異なるのかよく分かっていないのだそうだ。肌の色はメラニン色素のためという説がある。
日本人の間で、白人との混血がないかぎり、金髪とか目玉の色が青というのは今だ例がないらしい。
ナチスで有名な「優生学」は、実際は人種間の差よりも同じ人種の中での差のほうが大きいのだとか。
「このテーマに興味を示したというだけで、人種差別主義者だと後ろ指を指されてしまうのをおそれているからである」
白人の中には、能力的に白人が一番優れていると信じている人が多いのではないか。
「ゲノム編集」という遺伝子組み換えで、本当に画像にあるようなデザイナーベビーを作ることは可能らしい。