じじぃの「なにごとも不平等に作られる?ぼくと数字のふしぎな世界」

Wyckhill House 英国貴族の館 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=5WTgQkBBgfg
階級社会

池上彰のニュースそうだったのか!! 2015年10月10日 テレビ朝日
【ニュース解説】池上彰 【進行】宇賀なつみ 【ゲスト】岡江久美子北村晴男坂上忍小籔千豊、ビビる大木、遼河はるひ新井恵理那
多数決で決める民主主義と優秀なリーダーがひっぱる独裁、経済活動は自由だけど、格差が大きい資本主義とそんなに裕福ではないけれど、みんなが平等の社会主義、あなたはどの国が幸せだと思いますか?
様々な国の形を知ることで日本のあり方を改めて池上彰が考えます。独裁=悪ではない!?独裁的国家だけど、みんなが裕福で幸せな国!?税金はものすごく高いけど、老後の心配も貯金も一切いらない国!?いろいろな国を知りましょう!
英国のエコノミスト誌が発表した世界民主主義ランキングで、世界167ヵ国中、日本は20位だった。1位はノルウェー、2位はスウェーデンと北欧が続き、英国は16位、米国は19位、韓国は21位、フランスは23位で民主主義国とされ、独裁主義体制の国の中で中国は144位、北朝鮮は最下位の167位だった。
→ https://en.wikipedia.org/wiki/Democracy_Index
『ぼくと数字のふしぎな世界』 ダニエル・タメット/著、古屋美登里/訳 講談社 2014年発行
なにごとも不平等に作られる より
糖尿病やくせっ毛とは違って、貧困が隔世遺伝のように世代をひとつ飛ばすことはめったにない。親の銀行貯金の残高がたいてい子供の運命を決めてしまう。これは遺伝よりはるかに大きな影響力がある。金髪の母親から黒髪の子が生まれることはあるし、長身の男性の子供が全員バスケットボール選手になるわけではない。しかし、90パーセント以上の確率で、貧困家庭に生まれた子供はさらに貧しくなる。
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経済が発展しようが不況になろうが、「現状を維持する」ことへの執着は消えることがない。この執着が生む不平等というのは、いわば早成な学習者だ。不平等の度合いが大きければ大きいほど、不平等はどんどん早く育つ。たとえば、平等主義に基づく社会では人口の45パーセントの人々が社会の富の55パーセントを所有している。そうした社会でも、20パーセント(45パーセントの45パーセント)が、社会の全資産の30パーセント(55パーセントの55パーセント)を所有しているのだ。同じ論理に従えば、社会の資産の6分の1(30パーセントの55パーセント)を、11人のうちのひとり(20パーセントの45パーセント)が所有していることになる。
架空の理想社会と、ぼくたちのいま住んでいる現代社会――経済学者であり数学者のヴィルフレド・パレートが主張する社会資産の80パーセントを人口の20パーセントが所有しているという原理に従っている社会――との相違はあまりにも大きい。現代の富はさらに残酷に劇的に増殖していく。100人のうちの4人(20パーセントの20パーセント)が、利用可能な資産の3分の2(80パーセントの80パーセント)を所有するまでになっていくだろう。そしてその4人が作った財産の半分を(3分の2の80パーセント)、富豪の中の富豪1人が手にすることになるかもしれない。
人間と利己主義は切り離すことができないが、不平等が作られるのはそれを生みだす社会があるからだ。野心的な大型の社会プロジェクトは、その目的を遂げるために、資源の不均等な分配をもたらす。ジョン・メイナード・ケインズが指摘しているように、現実の不平等なくしてヨーロッパの鉄道網が作られることはなかった。トルストイはまさにその鉄道を、不平等を表すものであるゆえに忌み嫌い、愛する登場人物をその残忍な汽車の下に身を投じるさせることまでしている。線路に身を投げる者の大半は、それに乗る機会を一生得ることのない者たちだった。
ではどうして、彼らはそれを作ることに同意したのだろう。ケインズが言っているが、鉄道員たちが金持ちに協力することにしたのは、一方が資金を提供し、もう一方が労働力を提供しながらいっしょになって生み出すものが、結局は国民のためになり、「進歩」の原理に奉仕するものになると考えたからだ。しかし世界大戦によって双方の信頼は揺らぎ、2つの階級間の脆弱な協力関係はうち砕かれることになる。爆弾による攻撃と銃による破壊が、「消費の可能性と節約の虚しさ」すべてを暴き出してしまった。
ケインズが不平等の意味について論じたとき、制限のない不平等のことを言ったのではない。彼は合意で成り立つ不平等、共通の目的に奉仕するうえの不平等のことを言ったのだ。富を得たいという利己的な動機は、多くの人に利益をもたらす製品とサービスを生み出す、とケインズは言う。それと同じ動機が、「人間の危険な性向」――残酷さ、事故権力の拡大、権力の無軌道な追求――をより無害なものへ変えることができるのだ。しかしケインズはそれで満足しているわけではない。

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どうでもいい、じじぃの日記。
なにごとも不平等に作られている?
何百年も続いている階級社会というのは、それなりに真実を伝えているのだろうか。
「親の銀行貯金の残高がたいてい子供の運命を決めてしまう。これは遺伝よりはるかに大きな影響力がある」
不平等社会と階級社会とは似ていて、違うような気がする。
日本は、イギリスと違って階級社会ではないと思う。