じじぃの「科学・芸術_309_中国文明・甲骨文字と漢字」

RMOV0091 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=cH5ILu3etSc
漢字文化圏 (yumenavi.info HPより)

     甲骨文字

現代の漢字を甲骨文字などに変換・表示 「白川フォント」の検索システムで古代感を味わおう 2016年12月10日 ねとらぼ
 立命館大学が、検索した漢字を現代の楷書体から甲骨文字や金文、篆文(てんぶん)といった古代文字に変換・表示できる「白川フォント」システムを無料で公開しました。試しに「ねとらぼ」を「子虎望」とむりやり漢字表記にして入力してみると……おお、なんだか荘厳な文字がっ!
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1612/10/news018.html
NHKスペシャル 四大文明[中国]』 鶴間和幸/著 NHK出版 2000年発行
文字と中国文明 より
文明社会の指標の一つに文字の使用がある。今日、四大文明と呼ばれるそのすべてに文字は存在した。それぞれの世界で文字体系をもっとも古く成立させた地域が、四大文明の故地なのである。
しかし四大文明の発展を支えたそれらの文字体系の中で、その伝統が今日まで途絶えることなく続くのは、わずかに「漢字」一つのみである。
四大文明のうち、中国文明の中で生み出され、その発展を支えたこの漢字だけが、誕生から3000年以上を経た今日まで使い続けられ、そして中国大陸だけでなく、日本のように本来その成り立ちに関わらなかった地域においても、伝統として根強く受け継がれているのである。
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今日、実際に出土した資料として確認しえる最も古い文字は、一般に「甲骨文字」とよばれる殷代の文字群である。その存在は19世紀末にはじめて世に知られたのだが、すでにその段階でいくつかの文字が解読され、今日までにかなりの文字数について解読がなされている。3000年以上も前の文字をこれほど短い間に解読しえたのは、それが今日の漢字につながる直系の祖先にあたり、3000年もの時空をこえてその伝統が連綿と受け継がれているからに他ならない。
この甲骨文字は、今日「殷墟」とよばれる河南省安陽市郊外の遺跡群において出土し、その内容は殷王室による祖先祭祀や占いの記録など、儀礼にかかわるものがほとんどである。長年の研究により、それらが紀元前1300年前後の殷代後期からその末年までの限られた時期の文字資料であることが確認されているが、すでに文字体系として完成度の高いものであるため、多くの研究者は、そこに至るまでの前史があるものと確信している。最近明らかになったところでは、この「殷墟」遺跡の北で、およそ1辺2キロメートルもの規模をもつ城壁が新たに発見され、その年代もこれまで「殷墟」遺跡内で発掘されたものよりも1段階古い時期であることが確認されたという。今日知られる甲骨文字よりもさらに古い文字資料の存在が、私たちの前に明らかになるのは、それほど遠い将来ではないかもしれない。