The owl of Minerva 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=yIlylnzGx1A
ミネルヴァの梟
民主主義国
ミネルヴァのフクロウ
ローマ神話における知恵や英知、洞察力の女神ミネルヴァは、ギリシア神話ではアテナエに相当する。
ミネルヴァの肩には知性や英知の象徴としてフクロウが止まっている。
フクロウは夜行性で、通常人が活動する昼間は眼を閉じて眠っている。夜闇が近づく夕暮れになると、フクロウは眼を開けて羽ばたき始める。そして、夜の闇に飛び立っていく。
それは、知性とか知恵、英知、洞察力や思考力を意味するものだという。つまり最盛期を過ぎて衰えが目立つようなときになって、人はようやく知恵や洞察力を獲得するものだということらしい。
http://www.nautpolis.net/blade-runner/note02.html
プライムニュース 「習近平新体制スタート 中国の思惑と世界戦略 軍事力増強で日米は?」 2017年10月25日 BSフジ
【キャスター】秋元優里、反町理 【ゲスト】松川るい(自由民主党参議院議員)、天児慧(早稲田大学大学院教授)、朱建榮(東洋学園大学教授)
18日から始まった中国共産党大会は、冒頭に習近平総書記が「活動報告」で「社会主義現代化強国」を築くという新たな目標を掲げ、規約改正などの重要事項を決定、24日に閉会した。そして、党大会で決まった新たな中央委員による党中央委員会総会が始まり、党執行部である新たな政治局常務委員が決まる予定だ。
定員7名の常務委員のうち、いわゆる「習派」は何人入るのか?注目の“ポスト習氏”の面々は?党大会の結果と常務委員の顔ぶれから、習総書記の権力基盤の現状と国家運営の今後を読み解くとともに、対日政策の行方や日本がとるべき対応などについて議論する。
●習近平新体制スタート 『社会主義現代化強国』
社会主義現代化強国という言葉に民主化というのは入っていないのか?
朱建榮、「習近平が考える民主化というのはやると思う。1つは指導部が目指す民主化、もう1つは中国の発展の成りゆきとして結果的に中国だけの民主化なのか、世界の流れの中の中国の民主化なのかはこの中にはっきりしていない」
松川るい、「中国からすれば、中国式の民主化はやっている。一党独裁が正統化されている。日本とかアメリカが言っている民主化ではない。われわれの民主化はこれからもやっていきます、と言っている。強国と言うのは、2049年には中国が世界の中心の国になっているだろう、アメリカにとって代わっている、ということ。アメリカがやった中東の民主化など結局失敗しているではないか。民主主義が普遍的な価値ということだが、中国式の方が優れている。党の統制で秩序を計ったり、中国式民主主義の方がうまくいくということ。リーマン・ショックも乗り越えて、ずっとこの30年うまくやってきているじゃないですか、と言っている」
提言 「日本は習近平政権の強国化戦略とどう向き合うべきか」
天児慧 「聖徳太子精神を毅然、学ぶ、和」
聖徳太子精神というのは毅然とするという意味。中国はこれからどんどんイノベーションで発展していく。聖徳太子は隋に遣隋使を派遣して学んだ。最後は和をもって尊しとなす。そういう気持ちをもう1回思い出そうということです。
朱建榮 「日中長期戦略の対話」
習近平政権は今回2050年までの戦略を打ち出した。日本もこれから20〜30年後の姿を考えて対話する。尖閣を取られるという心配をするなら日本が率直に議論し、互いに30年も触れないようにする凍結の行動をしてもいいのではないか。
松川るい 「硬軟+仲間」
毅然として守るべきものは守る。それといろんなことを柔軟に中国と向き合っていく。日本は自分と戦略的に価値を共有する仲間、アメリカ、オーストラリア、インドと連携しながら、中国と向き合っていく。
前編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d171025_0
後編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d171025_1
『中国大停滞』 田中直毅/著 日本経済新聞 2016年発行
日本は中国にどう向き合うのか より
2010年当時を振り返ると、ノーベル平和賞を受賞した反体制主義者である劉暁波をめぐる問題もあった。彼は30年以上にわたって、ちょうど中国において改革と開放が行われ、多少とも言論の幅が広がった時期を中心に、「中国の病」を最も的確に指摘し、中国社会にある病の部分にずっと目を向けてきた人である。中国の病とは、私が挙げた2つの大義のうち、政府の腐敗のほうである。劉暁波は、政府の腐敗だけではなく、incapability(能力不足)であるにもかかわらず居直っている指導者に対する批判もずっと続けている。
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そこで日本と中国の今後の関係を考えるとき、中国における民主主義という課題について迫るわれわれの熱意は不可欠と思われる。
日中友好を主張するのは重要であり、前章でも見たように、日本の対中軍事侵略という形をとった戦中の関与が、日中の二国間関係を根底的なところで歪めたことについての認識をおろそかにすべきではない。しかし今後の日中関係を考えれば、民主主義の課題を取り上げ続けることがきわめて重要である。これは中国における人権や環境保護運動に関心を寄せ続けることであり、また、立憲主義という形で権力を制御する仕組みを彼らが内側にどのように整備するのかについて思いを共にすることでもある。また、社会における多様性の確保にかかわる道筋については、少数民族問題も含めて改めて共通の舞台作りを行う胆力が求められるだろう。
こうした歴史的葉代の一つひとつの克服にあたって、彼らが流さなければならない汗がどれほど多くなるのかについては、彼らも、またわれわれもよく知るところである。
知恵の女神の分身であるミネルヴァの梟は「黄昏に飛び立つ」といわれる。 蓄積した民主主義や人権、そして環境保全などの運動や立憲主義の根底をなす権力抑制の枠組みなどの確立にかかわって、成熟した、すなわち黄昏の日本からミネルヴァの梟が飛び立ったとしても不思議ではない。
そして、その行き先が中国だという側面を無理に否定することはあるまい。