NHK 2014 臨死体験 と 脳科学 : 立花 隆の探求の旅 2/2 動画 Dailymotion
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蜘蛛の巣
クリストフ・コッホ ウィキペディア(Wikipedia)より
クリストフ・コッホ(Christof Koch, 1956年11月13日 - )はアメリカ合衆国の神経科学者。
カリフォルニア工科大学教授。アレン脳科学研究所所長。
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『文藝春秋』 2015年4月号
立花隆 「脳についてわかったすごいこと」 より
岡田 ラバージ(アメリカの明晰夢研究所所長)によって意識と無意識のあいだの研究は進んだものの、実は意識が脳のどの部分の働きなのか、ハッキリと特定できたわけではありません。17世紀の哲学者デカルトは「我思う、ゆえに我あり」と言いました。でも、「我思う」という意識が脳のどこにあるか、まだわからないのです。
脳科学者たちが競ってこの難問に挑みましたが、脳のどこを探しても意識を生み出す場所は特定できませんでした。その難問に取り組んで脚光を浴びているのが、番組でも紹介したジュリオ・トノーニ教授(ウィスコンシン大学)でした。彼は脳が、どうやって主観的な意識を生み出すかを研究し、注目を集めています。
立花 アレン脳科学研究所所長のコッホは、彼を意識研究の「救世主」と高く評価していますね。トノーニは私のインタビューでも、「主観的な意識の量は数学的に表現できる」と話し、刺激的な仮説を打ち出したことで注目を集めています。岡田さんはNスぺ「神の公式」のディレクターも務めているから、数学は得意でしょう。彼の理論を説明してもらえますか。
岡田 理論の詳細は大変難しいので、うまく説明できるかどうかはわかりませんが(笑)。大ざっぱに言えば彼の提唱する「総合情報理論」では、意識は脳の特定の分野に存在するのではなく、脳の情報と情報の「つながり」が作るネットワークによって生み出されているとしています。彼は意識の座を求めて、目覚めている時と眠っている時の脳に微弱な電流を流し、意識相関関係を調べました。
立花 コッホと同じように、神経細胞の働きを意識との相関関係を調べたのですね。
岡田 そうです。すると眠っているときになくて、起きているときにあったのが、情報と情報をつなぐ「つながり」でした。この「つながり」を線でつないでいくと、まるで「蜘蛛の巣」のようなものが浮かび上がってきた。そして眠っているときには、この蜘蛛の巣は消えてしまう。彼はこの蜘蛛の巣状に統合された情報こそ意識の正体だと考えました。
立花 彼は研究室に、「蜘蛛の巣」の写真を飾っていました。実際には、意識の作る「つながり」は蜘蛛の巣よりもはるかに複雑だそうですね。
岡田 彼はこの意識のつながりが作る「こんがらがり」が複雑であればあるほど、意識レベルが高い、単純であるほど、意識レベルが低いという説を唱えています。そして彼は、次のような数式で意識の大きさを量ることができるというのです。
φ(X(mech,χ1))=H|p(X0(mech,χ1)||ΠP(kM0(mech,μ1))]
残念ながら彼の理論が正しいと証明するには、脳のすべての電気活動を測らなければならず、まだかなり時間がかかるそうです。
立花 ただし彼の理論は、先ほど話したような脳のケミカルな役割がどれほど反映されているか疑問にも思いました。
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2017年9月14日、NHK Eテレ モーガン・フリーマン 時空を超えて 「デジタル技術は世界を滅ぼすのか?」 より
インターネットは確かに新しいものですが、まるで人間一人一人を孤立させるために作られたようなテクノロジーです。
社会構造を作り替えようともくろむなら、最適の手段だと言えるでしょう。
もし、インターネットに意識があるなら、何を求めどんな行動をとり人間とどのような関係を築きたいと思っているのでしょうか? インターネットはあらゆるセキュリティーに関わっています。
もし、勝手な行動を始めたらインターネットの独立性や自律性が最悪の形で示されることになります。
インターネットが予想外の行動を始めたら、人類は新たな生命体と向き合うことになります。その生命体は地球の過去の生物史にならうかもしれません。
小さく単純な生命体を吸収し、より大きく複雑な生命体になるのです。
ほとんどの生物の細胞内に存在するミトコンドリアは、かつては独立した生命体でした。
しかし、進化の過程でより大きな細胞に乗っ取られ、今では他の生物の一部として発電装置のような役割に甘んじています。
人類がそれと同じ道をたどる可能性はないのでしょうか? 人類が作り出した文明も社会も自らが作り出した新たな生命体に吸収されてしまうのかもしれません。
しかし、コンピューターが自らの修理以外に人間に求めるものは何でしょうか? 人間のエネルギー? あるいはコンピューターが持ちえない「魂」と呼ばれるものでしょうか?
カリフォルニア工科大学教授 クリストフ・コッホは脳神経科学の第一人者です。
コッホにとって知性とは、脳内に蜘蛛(クモ)の巣のように張り巡らされたニューロンの産物にすぎません。
コッホ、「魂など求められるはずがありません。進化したコンピューターの存在によって魂はもはや不要のものとなりました。計算を行いアルゴリズムやソフトウエアを使えばあらゆることが可能だからです」
進化したコンピューターの存在によって、魂はもはや不要のものとなりました。
計算を行い、アルゴリズムやソフトウエアを使えば、あらゆることが可能だからです。
進化したコンピューターは機能的な面では魂を必要としないでしょう。
しかし、人間だけが経験しうる「感情」はコンピューターが思いつかない視点からこの世界を理解するのに役立つはずです。
そこに人間がテクノロジーの犠牲とならない鍵があるのかもしれません。
歴史を振り返ると、テクノロジーの進歩は常に戦争の新しい形を作ってきました。
青銅器の発明は斧と剣を生み出し、鉄は大砲と銃をもたらしました。
今は、情報テクノロジーが新たな武器を生み出しています。
しかし、情報は鉄や銅のように地中から採掘する資源ではなく、私たちの心の中にある資源です。
だとすれば、現代において私たちの運命を握るものいわばスーパーパワーと呼べるものはただ一つ。それは「人間の想像力」です。
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/3452/1988032/index.html