じじぃの「未解決ファイル_255_小脳」

The Human Brain(full documentary)HD 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=d3ffB2q1VM4

ニューロン国立遺伝学研究所 HPより)

ガッテン! 「NASAA直伝!魅惑のアンチエイジング術」 (追加) 2016年11月16日 NHK
【司会】立川志の輔小野文恵 【ゲスト】松村邦洋真鍋かをり大島麻衣
いつまでも若々しくいたい。それは私たちがずーっと願い続けてきた夢。そんな夢がいま、叶うかもしれません!
実は宇宙では地上の10倍老化が進むと言われています。宇宙に半年いると筋力は半分になり、骨密度の低下は、老人の1年分の変化がわずか1ヵ月間で起こってしまいます。そのほかにも認知機能の低下や脂質・糖などの代謝異常、循環機能の低下などなど・・・様々な悪影響が起こることが知られています。
その理由は、まだ分かっていない部分もありますが、最大の原因は「無重力」にあります。しかも無重力状態では運動をしていてもこれらの異常が起こってしまうのです。一体なぜなのか。実はその犯人は「耳」にありました。耳の中の内耳という場所にある“耳石”という器官が影響していたのです。
耳石はいわば「重力を感知する装置」。
体が傾くと耳石が重力に引っ張られることで、その信号が脳に送られ、体の傾きを知ることができる、という仕組みです。この耳石こそが体の老化のスピードを左右する原因の1つであることが最近の研究でわかってきました。
http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20161116/index.html
亜紀書房 - 意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論
NHKスペシャル立花隆 臨死体験』出演の天才脳科学者、初の翻訳!
脳は意識を生み出すが、コンピューターは意識を生み出さない。では両者の違いはどこにあるのか。クリストフ・コッホが「意識に関して唯一、真に有望な基礎理論」と評した、意識の謎を解明するトノーニの「統合情報理論」を紹介。わくわくするようなエピソード満載でわかりやすく語られる脳科学の最先端、待望の翻訳!
http://www.akishobo.com/book/detail.html?id=722
文藝春秋』 2015年4月号
立花隆 「脳についてわかったすごいこと」 より
岡田 ラバージ(アメリカの明晰夢研究所所長)によって意識と無意識のあいだの研究は進んだものの、実は意識が脳のどの部分の働きなのか、ハッキリと特定できたわけではありません。17世紀の哲学者デカルトは「我思う、ゆえに我あり」と言いました。でも、「我思う」という意識が脳のどこにあるか、まだわからないのです。
 脳科学者たちが競ってこの難問に挑みましたが、脳のどこを探しても意識を生み出す場所は特定できませんでした。その難問に取り組んで脚光を浴びているのが、番組でも紹介したジュリオ・トノーニ教授(ウィスコンシン大学)でした。彼は脳が、どうやって主観的な意識を生み出すかを研究し、注目を集めています。
立花 アレン脳科学研究所所長のコッホは、彼を意識研究の「救世主」と高く評価していますね。トノーニは私のインタビューでも、「主観的な意識の量は数学的に表現できる」と話し、刺激的な仮説を打ち出したことで注目を集めています。岡田さんはNスぺ「神の公式」のディレクターも務めているから、数学は得意でしょう。彼の理論を説明してもらえますか。
岡田 理論の詳細は大変難しいので、うまく説明できるかどうかはわかりませんが(笑)。大ざっぱに言えば彼の提唱する「総合情報理論」では、意識は脳の特定の分野に存在するのではなく、脳の情報と情報の「つながり」が作るネットワークによって生み出されているとしています。彼は意識の座を求めて、目覚めている時と眠っている時の脳に微弱な電流を流し、意識相関関係を調べました。
立花 コッホと同じように、神経細胞の働きを意識との相関関係を調べたのですね。
岡田 そうです。すると眠っているときになくて、起きているときにあったのが、情報と情報をつなぐ「つながり」でした。この「つながり」を線でつないでいくと、まるで「蜘蛛の巣」のようなものが浮かび上がってきた。そして眠っているときには、この蜘蛛の巣は消えてしまう。彼はこの蜘蛛の巣状に統合された情報こそ意識の正体だと考えました。
立花 彼は研究室に、「蜘蛛の巣」の写真を飾っていました。実際には、意識の作る「つながり」は蜘蛛の巣よりもはるかに複雑だそうですね。
岡田 彼はこの意識のつながりが作る「こんがらがり」が複雑であればあるほど、意識レベルが高い、単純であるほど、意識レベルが低いという説を唱えています。そして彼は、次のような数式で意識の大きさを量ることができるというのです。
 φ(X(mech,χ1))=H|p(X0(mech,χ1)||ΠP(kM0(mech,μ1))]
 残念ながら彼の理論が正しいと証明するには、脳のすべての電気活動を測らなければならず、まだかなり時間がかかるそうです。

                        • -

『意識はいつ生まれるのか――脳の謎に挑む統合情報理論 ジュリオ・トノーニ、マルチェッロ・マッスィミーニ/著、花本知子/訳 亜紀書房 2015年発行
小脳と視床―皮質系 (一部抜粋しています)
われわれの頭蓋骨になかには、合わせて約1000億個のニューロンがある。それが、視床―皮質系と小脳というふたつの部位のどちらかに入っている。視床―皮質系は、大脳皮質と視床からなり、頭蓋内の大部分を占めている。一方、小脳が占めている空間はずっと小さく、頭蓋骨の後方に位置する。だいたい、うなじのあたりだ。比較的小さく、非常にコンパクトでエレガントな小脳のなかに、ニューロンの総数の大半がつまっているとは驚きである。事実、小脳には800億個ものニューロンが行儀よく並んでいるのだ。視床―皮質系といえば、大脳皮質を含めて、たった200億個のニューロンしかない。
小脳は、豊かな資源を有している。大脳と同じくらい豊富で洗練されたコミュニケーション網を持ち、大脳にひけをとらない数の化学物質が見られる。また、感覚器官や運動器官を通じて外界との情報をひっきりなしに行う。視覚的、聴覚的、触覚的、そのほかいろいろな感覚の信号を受け取り、運動指令を発する。その運動指令のおかげで、いろいろな動作が可能になる。ようするに、他の部分に負けず劣らず、驚異的に複雑な身体部位なのだ。さらには、進化上、古くから存在していた部位である、
矛盾というのは、小脳が、ニューロンの数でいえば最も大きな神経組織なのに、意識とはほとんど関係がないことだ。小脳を襲う進行の速いがんが何種類かあり、小脳から脳全体に広がる危険性がある。そうなると、大胆な外科手術が必要になることもある。それが、小脳摘出である。手術では、小脳がまるごと、なかに800億個のニューロンがつまったまま摘出され、外科手術用の廃棄物入れのなかに、文字どおり投げ捨てられる。
それほど究極的な手術を受けると、どんな症状が現れるのだろうか。後遺症は、神経科医にはおなじみで、目で見てはっきりわかるものである。小脳の全摘を受けた患者は、遠くからでもわかる。歩き方が違うのだ。大股で、ふらつき、おかしな歩き方になる。小脳摘出患者を近くから観察すると、速い動きを行なうのが困難な様子が見える。ふるえがあり、言葉をほとんど1音節ごとに区切るように発し、爆発したようにしゃべりだすこともある。運動にかんしては、このように明らかな困難がある。
それに対し、意識の経験にはまったく変化が見られないのは驚きである。事実、小脳に損傷を受けた患者の意識は、損傷前とたいして違いが見られない。考えはあいかわらずなめらかに浮かび、以前のように多様で、鮮明さも変わらない。形、色、音、におい、味、痛み、冠状、思考という、目を見張るやおうな意識の多様性が、まるごと保存されている。
確かに小脳は視覚、聴覚、その他もろもろの情報を受け取り、処理するのだか、小脳自体は視覚的、聴覚的な感覚を感じられない。「小脳であるお気持ちは?」とインタビューされたところで、たいしてなにも、あるいはまったくなにも感じないのだ。事実、小脳がなんらかの動きをつかさどるとき、それは意識のレーダーにひっかからない。
そして、小脳が摘出され、外科手術用の廃棄物容器に捨てられても、意識は残る。小脳には、頭蓋内の総ニューロン数のうち、4分の3以上がつまっているのにかかわらず、闇も、光も、赤も、青も見分けられない。正真正銘のゾンビなのだ。なぜそうなのか、理由はよくわからない。

                        • -

どうでもいい、じじぃの日記。
2014年9月、『NHKスペシャル』で「臨死体験 立花隆 思索ドキュメント 死ぬとき心はどうなるのか」を観た。
脳細胞はおよそ1000億個からなり、ニューロン神経細胞)の数も1000億個からなるという。ニューロンは意識をコントロールしているらしい。
ジュリオ・トノーニ・他著『意識はいつ生まれるのか――脳の謎に挑む統合情報理論』という本が先月の5月に出版された。
まだ、読み切っていないが、「小脳と視床―皮質系」にこんなことが書かれていた。
「小脳には、頭蓋内の総ニューロン数のうち、4分の3以上がつまっているのにかかわらず、闇も、光も、赤も、青も見分けられない。正真正銘のゾンビなのだ。なぜそうなのか、理由はよくわからない」
小脳は主に身体(運動)の平衡感覚を司り、進化上では原始的な器官だ。
そんな小脳に、ニューロンの4分の3以上800億個も集中しているらしい。
小脳を全部摘出しても、見た目では命に支障はなく、歩くときふらつく程度らしい。
どうなっているんでしょうかねえ。