じじぃの「日野原先生・聴診器で患者の心臓と肺を診る!医者は患者をこう診ている」

日野原重明聖路加国際病院理事長(関西学院中学部出身)インタビュー【フルバージョン】 動画 Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=GPJ2ZaGU8NM
聖路加国際病院元院長 日野原先生

聴診器であなたの何がわかるのか?診察室での注意事項 2015/09/07
聴診器ってありますよね。内科のお医者さんなら大体みんなぶら下げてます。
じゃあ胸を出してー、とか言われてぺたぺた聴診器当てられて、大丈夫ですねーとかいわれて、ほんとに大丈夫なんだろかと思ったり。
http://byouin-jusin.com/blog-entry-8.html
『医者は患者をこう診ている: 10分間の診察で医師が考えていること』 グレアム・イーストン/著、栗木さつき、葛西龍樹/訳 河出書房 2017年発行
07時30分 ミスター・W・E(胸の痛み) (一部抜粋しています)
ミスター・W・E 33歳の弁護士。
さて、最後に私は”触診”、つまり胸に触れることにする。そして聴診器を使い、心臓と肺の音を聴く。大半の医師がそうであるように、私は聴診器と親密な関係を築いている。長年仕事を続けてきた結果、私は聴診器を自分の身体の延長であり、信頼の置ける友人であり、慣れ親しんだ毛布であると思うようになぅた。象徴的に考えれば、聴診器は医師と患者をつなぐ環のようなものだ――互いをつなぐ”へその緒”ともいえるだろう。診察のあいだ、患者さんと肉体的に接触するのは聴診器を当てているときだけという場合も多い。そのあいだは「思いやりをもって注意深くあなたを診察していますよ」という意思を行動で示すことができる。これには大きな治療効果がある。それはまた名誉の印でもある――治療するという行為を象徴する記号でもあるからだ。だが、聴診器は最先端の診断ツールではない。そもそも、あなたの胸にじかに耳を押し当てるだけでも心臓や肺の音は聞こえるかもしれない。
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聴診器のイヤーチップを自分の耳に入れると、心臓が奏でる催眠効果のある交響曲のなかに埋没していくような気がする。たいていは精密に調整されたエンジンのように、心臓の弁が開閉するたびにドッ、クンというベース音が聴こえる。だがときには、ヒューッ、シューッなどという音(心雑音)が漏れている弁を通る血液の乱入で生じる場合もあるし、開閉はしているものの病気になった、あるいは瘢痕(はんこん)のある弁がカチッという思わぬ音を立てる場合もある。僧房弁がしっかりと開閉できていない場合は、本来のドックン、ドックンという音が、ドッ、シューッ、クンと聴こえる。大動脈弁が漏れている場合は、ドックン、シューッという音がする。私は聴診器のチェストピース(皮膚に直接当てる部分)の両側を使う。平らな膜型のほうは肺のゼーゼーという音のような高音を聴くのに向いており、ベル型のほうは僧房弁からの心雑音の低い音を聴くのに向いている。
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これで心臓病の関する診察は終った。次は肺だ。私は肺があるあたりで聴診器を注意深く少しずつ動かしていく。W・Eさんに息を吸ったり、吐いたりしてもらいながら、それぞれの箇所でしばらく聴診器をとめる。それから反対側の同じ箇所と比べてみる。こうすれば左右に違いがあった場合、明確にわかる。「口をひらいて、大きく息を吸ったり吐いたりしてください」
まず、異常な音が聴こえるかどうか、私は耳をすます。たとえば喘鳴(喘息、ときには感染症にかかっている場合に高いゼーゼーという音が聴こえる)やパチパチ、パリパリという硬い音(紙袋がこすれるような音の場合はたいてい感染症に罹患していることを示す)だ。とはいえ、W・Eさんの肺からこうした音が聴こえるとは思っていない。これを行うのは、肺炎などの疾患を私が見逃していないことを徹底的に調べたと自分に納得させ、患者さんを安心させるためである。そのため、私はたいてい聴診器による診察をすばやく終わらせる――だが分厚い上着やシャツの上からは聴診器を当てないことにしている。布地のせいで胸の音がこもって聴こえるし、服自体が硬い音を立てる場合もあるからだ(自分のかかりつけ医師が、分厚い服ごしにいつも聴診器を当てるようなら、私はほかの医師に鞍替えするだろう)。
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「すべて、まったく正常でした」と、私はにっこりと笑いながら言う。
「そうですか、それはよかった」彼がこちらをじっくりと見る。まるで、私の本心を見透かそうとでもいうように。
「ええ――心音に問題はありませんし、肺の音もきれいです。これはいいニュースです。では最後に血圧を測定させていただけますか」

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どうでもいい、じじぃの日記。
暇なもので、病気に関する本をよく見ている。
図書館で新刊書コーナーを覗いてみたら、『医者は患者をこう診ている』という本があった。
パラパラとページをめくってみたら、「聴診器」のことが書かれていた。
「ええ――心音に問題はありませんし、肺の音もきれいです。これはいいニュースです。では最後に血圧を測定させていただけますか」
何となく、安心します。