じじぃの「腐らぬトマト・毒なしジャガイモ!ゲノム編集を問う」

What is CRISPR-Cas9? 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Wl4zPYubN8g
遺伝子組み換え (madao-lifehack.com HPより)

受精卵のゲノム編集で心臓疾患招く変異修復に成功、米チーム 2017年8月4日 ロイター
オレゴン健康科学大学と韓国などの研究所が共同で行った研究で、受精卵のゲノムを編集することによって、心臓疾患につながる遺伝子の突然変異を修復し、疾患が子孫に遺伝しないようにすることに成功した。科学誌ネイチャーに結果が掲載された。
https://jp.reuters.com/article/genomu-idJPKBN1AK085
『ゲノム編集を問う――作物からヒトまで』 石井哲也/著 岩波新書 2017年発行
ゲノム編集作物と家畜の作り方 (一部抜粋しています)
ゲノム編集による育種研究が可能になった背景には、昨今のゲノム情報の大幅な充実もある。
近年、主要な動植物種ではゲノム解読が完了し、その塩基配列情報が公開されている。2005年には、稲の品種「日本晴」の全塩基配列が発表された。また、ウシについては2011年に報告されている。こうした塩基配列情報を基に、作物や家畜の数々の遺伝子について、その機能の解明が急速に進み、今後の育種に有益な知見が蓄積されてきたのだ。つまり、ある作物や家畜の特性はどの遺伝子が決めているのか、またその遺伝子に変異が起きたらその特性がどう変わるのかがわかってきたのである。
例えば、イネのOsBADH2という遺伝子からは、ある物質代謝に関わる酵素が作られる。タイ米にはジャスミンのような香りがする品種があるが、この品種では、OsBADH2に変異がある。変異によって酵素の働きが低下し、代謝経路で芳香物質がたまっていきため、特有の香りがするのだ。つまり、他の品種でも、ゲノム編集でOsBADH2遺伝子に変異を導入すれば、ジャスミンのような香りのする新たな品種ができるだろう、という発想ができるようになったのである。
      ・
ゲノム編集を用いた品種改良の研究は現在、どこまで進んでいるのだろう。
先述のとおり、ゲノム編集による動植物の育種の研究を俯瞰すると、ほとんどがNHEJ、すなわち挿入欠失変異の導入による遺伝子の改変を行っている。例えばイネ、コムギ、トウモロコシやダイズなどの主要作物では、ある酵素の機能を意図的に失わせて栄養成分組成を変えたり、自葉枯病やうどん粉病の病原菌が感染・増殖に利用するタンパク質を破壊して、それらの病原菌への耐性を与えたりといった品種改良がなされている。「日本晴」で先述のOsBADH2を破壊することにより、香る日本米も作られた。
また、ジャガイモでALSという遺伝子を破壊して、除草剤に対する耐性を付与した例もある。これはとても興味深い事例だ。遺伝子組み換えによって、除草剤耐性を与えられた作物品種の話を聞いたことがあるかもしれない。こうした品種では、微生物などに由来するアミノ酸関連の酵素を作る遺伝子がゲノム中に組み込まれており、アミノ酸の合成を阻害する除草剤がもし植物体内に吸収されても、アミノ酸を作り続けることができる。そのため、こうした遺伝子組み換え作物は、アミノ酸の合成を阻害するような除草剤をまいても生育できるのだ。ALSという酵素の遺伝子にたまたま変異がある作物は、ある種の除草剤に耐性を持つことが知られていたが、遺伝子組み換えで作物のゲノムにあるALSを狙って変異を入れるのは容易ではなかった。そこで、ジャガイモでALSを標的とするゲノム編集酵素を導入し、ALSを破壊することで、この除草剤耐性を再現したのだ。外来遺伝子を導入しなくても、作物に除草剤耐性を与えることができることを示したことになる。

                            • -

どうでもいい、じじぃの日記。
暇なもので、病気に関する本やテレビをよく見ている。
8月7日、NHK BS1ワールドニュース アメリカ」を観ていたら、「受精卵のゲノム編集で心臓疾患招く変異修復に成功」をやっていた。
ゲノムから望ましくない部分を削除して一連の新たなDNAに差し替える「CRISPR-Cas9」と呼ばれる「ゲノム編集」技術だ。
日本では、人のES細胞の遺伝子改変には抵抗があり、iPS細胞での遺伝子改変が主流となっている。
人の受精卵への遺伝子組み換えは、既に中国で行われている。
何でも世界一を目指す米国にとっては倫理上の規制は邪魔なのかもしれない。