じじぃの「スーパー耐性菌・なぜ抗生物質が効かなくなるのか?くすりをつくる研究者の仕事」

抗生物質が効かないスーパー耐性菌 国連が取り組みへ 動画 Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=UrcRBIsEVhY
スーパー耐性菌

あらゆる抗生物質が効かない「スーパー耐性菌」、アメリカで初の感染が見つかる 2016年5月28日 ニューズウィーク日本版
ペンシルバニア州に住む49歳の女性から発見
トーマス・フリーデンCDCP所長はワシントンのナショナル・プレス・クラブでの講演で「ポスト抗生物質の世界に突入するリスクがある」と語った。
所長によると、ペンシルバニア州に住む49歳の女性がかかった尿路感染症は、「悪夢のような細菌」に最終的に投与される抗生物質コリスチンでも制御できなかったという。女性には発症前5ヵ月の旅行歴もなかった。
このスーパー耐性菌は、米国微生物学会の医学誌に掲載されたウォルター・リード陸軍病院の研究結果の中で報告された。それによると、プラスミドと呼ばれるDNAの小片を媒介して、コリスチンへの耐性を示す「MCR-1」遺伝子が取り込まれたという。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/05/post-5195.php
薬剤耐性のメカニズム 2016年11月05日 Unknown Pharmacy
●細菌の抗菌薬耐性機構
(1)酵素による抗菌薬の不活化
(2)抗菌薬作用点の変化による薬剤の親和性低下
(3)抗菌薬の膜透過性の低下
(4)抗菌薬の細胞外への能動的排出
http://blog.livedoor.jp/o_taka02/archives/8045665.html
『くすりをつくる研究者の仕事』 京都大学大学院薬学研究科 化学同人 2017年発行
自然界から見つかった有機化合物から生まれた秦薬 より
強力な鎮痛作用を示すモルヒネはアヘンから単離された天然有機化合物です。モルヒネは有用な医薬品ですが、呼吸抑制や体温低下、身体依存性といった重篤な副作用を示します。副作用を示さず、鎮痛作用が維持もしくは医薬品が開発されれば、患者にとって大きな福音になります。その目的で、数多くのモルヒネと類似構造をもつ化合物が化学合成され、スクリーニングされてきました。
モルヒネはピペリジン環(1個の窒素原子と5個の炭素原子が環状につながった構造)を含む5つの環構造が複雑に連結された化学構造をしています。モルヒネの構造を単純化した3つの環からなる化合物もモルヒネと同様に鎮痛効果を示すことが明らかになりました。これをリード化合物として、さらに改良を重ねた結果、ペンタゾシンが見いだされました。
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伝承薬由来でない天然有機化合物がシード化合物になる場合もあります。ペニシリンは、イギリスのA・フレミングが青カビから偶然発見した抗生物質として有名です。ペニシリンの発見により細菌感染症の治療に大きな道が拓け、20世紀に人類の寿命は大幅に伸びました。しかし、ペニシリンとて万能な医薬品ではありません。初期に発見されたペニシリンが抱える問題点に、①消化管での吸収が悪く飲み薬として適していない、②さまざまな細菌に対して有効というわけではない、③薬剤耐性菌の出現、などがあげられました。
ペニシリンの効果に最も重要な化学構造はβーラクタムだということが明らかとなり、それを共通部分構造として含む数多くの類似化合物が合成されています。ベンゼン環の置換基が少しだけ異なるメチシリンは、ペニシリンG耐性の黄色ブドウ球菌に効果を示すため多く使用されました。皮肉なことに、現在ではメチシリン耐性の細菌(MRSA)が社会的問題となっており、これにかわる抗生物質が開発されています。

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どうでもいい、じじぃの日記。
暇なもので、病気に関する本やテレビをよく見ている。
8月3日、NHK BS1ワールドニュース アメリカ」を観ていたら、「スーパー耐性菌」の特集をやっていた。
ペンシルバニア州に住む女性から発見された細菌で、あらゆる抗生物質が効かないスーパー耐性菌の話だった。
なぜ、抗生物質が効かなくなるのか。
細菌の中には、抗菌薬を分解する酵素や修飾する酵素を持ち、その抗菌活性を失わせるものがある。
そして、自分の体を包んでいる膜を厚くして、薬の侵入を防ぐ細菌もいるのだそうだ。
番組のキャスターが、細菌は頭がいいんですねえ、とか言っていた。
私よりも賢かったりして。 (^^;;