09.1.17 安保徹教授 動画 Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=iJo7A5v9XQw
癌とは?
「癌は細胞の先祖返り」新説は癌治療の常識を変えるか ニューズウィーク日本版 8月8日号
理論物理学者のデービーズは、癌研究では「よそ者」だが、従来の考え方より優れたアプローチを見いだしたと主張している。「知恵を使えば、問題を解決できると思う」
デービーズは数年をかけて、癌のメカニズムに関して大胆な仮説に到達した。癌は、複雑な生命体が登場する以前へと進化のプロセスを逆戻りする現象なのではないかというものだ。この仮説によれば、癌になった細胞は、10億年前の地球に多く見られた単細胞生物のような状態に「先祖返り」する。
興味を示す研究者もいるが、ばかげていると切って捨てる研究者のほうが多い。人間の細胞が藻やバクテリアのような原始的な形態に逆戻りするという仮説は、多くの科学者にとって、あまりにとっぴに思える。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/08/post-8106.php
ニューズウィーク日本版 8月8日号 「癌は細胞の先祖返り」新説は癌治療の常識を変えるか より
デービーズが着目したのは、癌が多細胞生物の間で一般的な病気だという点だった。多くの動物が癌にかかるということは、ヒトという種が地球上に誕生するずっと前からこの病気が存在した可能性が高い。
14年には、ドイツのキール大学のトーマス・ボッシュ教授(進化生物学者)率いる研究チームが、ヒドラの2つの種で癌を発見している。ヒドラは、単細胞生物から多細胞生物への進化を遂げた初期の生物の1つだ。「癌は、地球上に多細胞生物が誕生したときから存在していた」と、ボッシュは当時述べている。
癌が進化上の退行現象であることを示す証拠は、多くの動物が癌になるという点だけではない。デービーズによれば、癌には単細胞生物と似た面がある。哺乳類の細胞と違い、細胞死がプログラムされていない点はその1つだ。
それに、癌細胞は酸素が極めて乏しい環境でも生きられる。デービーズと、オーストラリアのチャールズ・ラインウィーバー(宇宙生物学)、ASUのキンバリー・バシー(生物情報学)らでつくる研究チームはそれを理由に、癌が地球上に誕生したのは10億〜15億年前だったと考えている。大気中の酸素の量が極度に少なかった時代だ。
癌細胞は、代謝の在り方も普通の細胞と異なる。糖をエネルギーに変える速度が極めて速く、その過程で乳酸を作り出す。乳酸は一般に、酸素がない環境で代謝が行われるときに発生する物質だ。この現象は、1931年のノーベル生理学・医学賞受賞者オットー・ワールブルクにちなんで「ワールブルク効果」と呼ばれている。
癌の80%は、このワールブルク効果を示す。この点も癌が太古から存在した証拠だと、デービーズは考えている。酸素がない環境を前提にした性質を備えているように見えるからだ。
癌細胞は酸も生成する。腫瘍学者のマーク・ビンセントによれば、その酸によって、原生代、つまり地球上に生命が誕生して間もない時期に似た環境がつくり出されているという。
カナダのオンタリオ州にあるロンドン地区癌センターに所属するビンセントは、癌細胞内の環境と太古の地球の環境が類似していることに着目し、酸を生成する性質は癌の「原始性」を浮き彫りにしているのではないかと考えた。これも、癌を進化上の退行現象と見なす仮説を補強する材料だ。
オーストラリアのピーター・マッカラム癌センターの計算癌生物学者、デービッド・グッドらの研究チームによれば、いくつかの種類の癌では、単細胞生物に含まれる遺伝子(つまり古い時代に生まれた遺伝子)が多く見られる。それに対し、もっと後になって誕生した遺伝子は、癌の成長や活動で大きな役割を果たしていないという。
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一方で、「先祖返り」説は癌治療に新しいアプローチをもたらし得る。例えば、腫瘍に投与」する薬の量を最小限にすれば、耐性の進化を防ぎ、癌が全身に広がることも抑えられるだろう。「(癌細胞を)完全に取り除く必要はない」と、デービーズは言う。「仕組を理解してコントロールさえすればいい」
ビンセントは、癌細胞が酸を生成するといった特徴を利用でkないかと考えている。例えば、酸で活性化される薬は普通の細胞には作用せず、癌細胞だけを狙い撃ちできるかもしれない。癌細胞の代謝の仕組みに注目する医療法も、従来のアプローチとは大きく異なるだろう。
癌細胞が低酸素状態で増殖しやすいことを利用する研究も行われている。マウスを使った転移性癌の実験では、高気圧酸素治療と、脂肪が多く炭水化物が少ない食事を組み合わせると、生存期間が延びた。
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どうでもいい、じじぃの日記。
暇なもので、病気に関する本や雑誌をよく見ている。
「がんは細胞の先祖返り」という説がある。
先祖返りといえば、ミトコンドリアが思い浮かぶ。
約20億年前、生き物の細胞は酸素のない状態で分裂していた。その頃に酸素大好きなミトコンドリアが寄生し始めたといわれる。
がん細胞は酸素が極めて乏しい環境でも生きられるらしい。
体の中のミトコンドリアの異常ががん化に関係しているみたいだ。