じじぃの「科学・芸術_237_ウェールズ人気質」

【海外の反応】ウェールズ「日本が大好きになった」 日本のラグビーファンの愛情にウェールズ人が感激!! 動画 Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=UbP7hwGfrrc
ウェールズが優勝 (2013年)

ウェールズのまっかなホント』 ジョン・ウィンターソン・リチャーズ/著、桜内 篤子/訳 マクミランランゲージハウス 2000年発行
なにはなくともラグビー より
ウェールズ人は昔からラグビーには目がない。それは、ラグビーなら、小さく貧しい国ウェールズが、人口が10倍もある国をやっつけることが、しかも繰り返し徹底的にやっつけることができるからにほかならない。
イングランド人が考え出したスポーツで彼らに屈辱感を味わわせることができるのだからたまらない。イングランドに征服されて失ったプライドを、ラグビーで回復できる。つまりラグビーは、復讐のまととないチャンスなのである。
ウェールズ人はラグビーが実にうまい。やるほうも見る方も真剣だ。それもそのはず、格闘技のような技と攻撃性、訓練によって磨いた暴力を組織的に使うラグビーは、現代人が従事できる活動のなかで、ウェールズの伝統的な国民的スポーツ、つまり戦争にいちばん近いからだ。
ウェールズ人には輝かしい戦いの歴史がある。アイルランドでもフランスでも(アジンクールやクレシーの戦い)、長弓を持ったウェールズの兵士たちが勝利に大きく寄与した。またイングランド軍に加わってバノックバーンでスコットランド軍と戦ったとき、ウェールズ人の弓矢部隊は、イングランド軍で唯一崩れなかった部隊だった。ウェールズは結局イングランドに負けたが、それはイングランドが重い反則――具体的には、大将の首をはねた――を犯してウェールズ軍の大将を戦えない状態にしたからだ。それでもイングランド軍に対しては、ホームグランドでも遠征でも善戦した。にもかかわらず、レミンスター、カーディアン、コールズヒルなどにおけるウェールズ軍の勝利を、イギリスの歴史書はほとんど無視している。
戦争と同様、ラグビーもかっては誰でも参加できた。アマチュア・スポーツの全盛時代にはウェールズは強かったが、プロ化が進んで、そうはいかなくなった。人口の面でも国民の平均身長でもウェールズは小国である。遺伝的操作に莫大なお金をかけ、のっぽの連中がごろごろいるような国に、人が少ないうえ背か低いような国が対抗できるわけがない。
英語に訳せないウェールズ語の詩 より
ウェールズの文化で合唱以外に目立ったものといえば詩であろう。他のウェールズのものの多くがそうであるように、詩もまとまりに欠ける。ウェールズ語で書かれた詩と英語で書かれた詩があることもその理由のひとつだ。
ウェールズ語の詩にはケルトの吟遊詩人たちにさかのぼる古い歴史があり、それはウェールズ人の生活の大事な一部を占めていた。イングランドの学者たちはたちてい無視するが、ウェールズ語の詩がヨーロッパ文化に及ぼした影響には大きなものがある。中世のロマンスの原型となったアーサー王伝説をつくりあげたのもウェールズ人であり、そのアーサー王ウェールズ人であった可能性が強い。
ウェールズ語の詩は、豊富な語彙と、韻よりリズムに重きを置くことで知られる。しかし、ウェールズ人が自慢するように英語に翻訳するのは不可能に近い。英語では表現しきれない言葉が多すぎるのだ。
英語で書かれたウェールズ人の詩は、最大の特徴であるウェールズ語を使っていない点んで物足りないが、伝統は生かしている。

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『石油に頼らない―森から始める日本再生』 養老孟司/著、日本に健全な森をつくり直す委員会/著 北海道新聞社 2010年発行
日本が一番好きだ 【執筆者】C・W・ニコル より
僕が泣いたのは、ひとつには、悔しかったからです。こんないいブナ林があるのか。わがケルト人は自らを"森の民族"と言っていたのに、なぜ森を残してくれなかったのか。「なぜ、もっと戦って、森を残してくれなかったのか!」それが悔しかったのです。
もうひとつは、うれしかったのです。僕がこの美しいところに入れた。ほかのウェールズが入ってない。この天国――エデンの園のようなところを見たことないだろう。本当に日本に「ありがとう」という気持ちでした。僕を案内してくれた先輩たちにも、感謝でいっぱいだったんです。
その時から、僕は、「日本を愛してしまった」のです。
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僕が「日本が一番好きだ」と言うと、日本人は不思議に思うようですが、日本のように美しい国はほかにはありません。北には流氷があり、南には珊瑚礁がある。海岸線を測ったら、アラスカを入れなければアメリカよりも長い。言論の自由がある。宗教の自由だけでなくて、宗教からの自由もある――これが僕にとって、すごく大きなことです。それから、僕は格闘技が好きです。エチオピアでは、人の血も、自分の血も、森を守るために流してきました。しかし、僕はみなさんと同じように戦争を憎んでいます。僕が生まれた国は、今でも戦場に物を送っています。でも日本は、あの戦争がおわってからずっと平和を守っています。僕はケルト人です。ケルトの国がゲルマン人に支配されました、アイルランドだけは残りましたが、そのアイルランドも分裂していて、いつまたテロ行為が起こるかわからない状態です。僕の故郷であるウェールズアングロサクソンに支配されています。僕はアングロサクソンでも、外国人でもなく、いまはケルト系日本人です、本当に日本が好きだから、日本国籍をとって日本人になったのです。