じじぃの「人の死にざま_1756_エルンスト・ヘッケル(生物学者・系統発生進化説)」

Theory of Recapitulation 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=YbmJFZSxtOM
刺胞動物

カメラのない時代、精密で詳細な生物画を描きあげたドイツの生物学者「エルンスト・ヘッケル」 カラパイア
エルンスト・ヘッケルという人物がいる。1834年2月16日、 ドイツのポツダムで生まれた生物学者であり哲学者、医師であり教授であった。85歳でその生涯を閉じるまで、チャールズ・ダーウィンの進化論を広めるのに貢献した。
そんなヘッケルは繊細で精密な美しい生物図解を書くことでも知られており、フィールドワークに使える高性能カメラが無い時代、彼が描いた美しい生物画「生物の驚異的な形(Kunstformen der Natur)」は今日でも高く評価されている。
http://karapaia.com/archives/52220521.html
『ウニはすごい バッタもすごい - デザインの生物学』 本川達雄/著 中公新書 2017年発行
サンゴ礁と共存の世界――刺胞動物 (一部抜粋しています)
刺胞動物は内胚葉と外胚葉しかもたない動物であるが、これは原腸胚の段階(つまり、中胚葉ができる前の段階)で発生が止まっているのだと見ることができる。原腸胚が、口を上にして反対側で岩に付着すれば、まさに(触手を縮めた時の)ポリプそっくり。また、口を下にして海中を漂うなら、これは(同じ刺胞動物の仲間の)クラゲそっくりになる(図.参照)。
この考えを最初に述べたのがエルンスト・ヘッケル(ダーウインと同時代の生物学者)だった。これは卓見で、今でも支持者が多い)。ヘッケルはダーウインの進化論を、動物の発生と結びつけて考えたわけだ。現在、進化と発生を結びつけた学問であるエボデボ(発生進化生物学。エボ=進化、デボ=発生)がきわめてさかんになっているが、150年ほど前、進化論が唱えられてすぐにその発想にいたったのだから、ヘッケルはすごい。
彼は大変想像力に富んだ人間で、「個体発生は系統発生を繰り返す」という名言を吐いた。系統発生とは、進化の歴史において単純な生物から複雑なものへとだんだん進化していった過程のこと。個体発生とは、個体が受精卵から親へと発生していく過程のことである。私たち一人ひとりが、卵から親になっていく過程において、生物進化の歴史を繰り返しているというのがヘッケルの主張である。ヒトは胎児の時代にエラ孔をもっているが、これは祖先の魚の時代を、発生において繰り返している証拠ともみなせる事実である。現実には、個体発生が進化の歴史を厳密に繰り返しているわけではないので、この有名な言葉は、そのままでは正しくない。しかし自分自身が生命38億年の歴史を再度経験しているのだというイメージをもつこと自体は、自身の存在の重みを感じさせ、まことに結構なことだと私は思っている。