じじぃの「人の生きざま_731_アーミル・カーン(インドの映画俳優)」

インド映画、きっとうまくいく(3 idiots) の ALL IS WELL を踊るアーミル・カーン他(日本語字幕) 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=4sOMMfOw7Kk
アーミル・カーン



アーミル・カーン(aamir khan) TIRAKITA.COM
1965年3月14日生まれ(プールヴァ・ファルグニー) マハーラーシュトラ州ムンバイー出身。
身長170cm。
ニックネームはAK。
映画一族出身で、製作者・監督のナーシル・フセインが伯父、従兄弟の故マンスール・カーン(ナーシルの息子、夫人はズィーナト・アマン)も監督、兄のファイザール・カーンも俳優。子役として映画デビューするが、マハーラーシュトラ州のテニス・チャンピオンを目指す。
21歳の時、ヒンドゥー教徒だった妻レーナーと駆け落ち?! 現在、子供2人(もう1人、元恋人との間に一児あるとか)。再々デビュー作「QSQT」(1988)の大ヒットにより、一挙トップスターとなる。初のプロデュース作品「Lagaan」(2001)が国際的に高く評価される。
http://www.tirakita.com/Movie_VCD_DVD2/DVD/aamir_khan.shtml
『インドを知る事典』 山下博司、岡光信子/著 東京堂出版 2016年発行
インド映画の歩みと現状 (一部抜粋しています)
インドは、年間の映画制作本数が世界一の国とされてきた。インド映画協会(フィルム・フェデレーション)によれば2013年に検閲を通過した劇映画の総数は1966本となっている。その年のインド映画の本数として紹介されるのは、実のところ検閲を通過した作品の総和である。インドでは検閲を通った作品のみが公開を許される。
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1998年、日本でのタミル語映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』の大ヒットは社会現象とも呼ばれ、インド映画が一般に知られるきっかけとなった。インド映画の「歌い踊る」部分のみが誇張され、『ムトゥ』に続けとばかりに、駄作までもが怒涛のように輸入され、立て続けに上映された。乱立がたたったのか、日本でのインド映画の人気はほどなく冷めてしまったのである。
あれからかなりの歳月が流れ、インド映画が日本で再び注目されている。前回のブームは南インドタミル語映画が中心だったのに対し、最近はボリウッド(ムンバイのインド映画産業全般につけられた俗称)作品に注目が集まっている。中でも『きっと、うまくいく』(2009年、ヒンディー語)は、インドの名門大学(IITがモデルとされる)を舞台にしたコメディーで、2013年5月に日本で封切られると、東京だけでなく地方でも上映されるなど健闘している。この映画の主役を務めたのがアーミル・カーンである。
アーミル・カーンは、映画一族に生まれた俳優、監督、プロデューサーである。「カーン」という姓は南アジア特有のイスラム教徒の名前である。アーミルは、伯父の映画で子役としてデビューし、1988年に主役を務めた映画が大ヒットして以来、整ったルックスと演技力を武器にヒンディー映画におけるヒーローのモデルを形作ってきた。インド映画界で大スターである条件の1つは、主演作が必ずヒットすることである。しかし、アーミルがボリウッドの5大スターの中でナンバーワンと評されるのは、映画のヒット率の高さはもちろん、彼の社会的なイメージによるところが大きい。
現在アーミルは、娯楽映画のスターであるだけでなく、社会問題に対して発言し行動するセレブとして、「インドの良心」とまで呼ばれるようになっている。『タイムアジア版』は2012年9月号で、アーミルを表紙に採用し、「カーンの追及」という特集記事を組んで、彼がインドの社会問題に向き合う様子を詳しく紹介している。さらにアーミルは、『タイム』の2013年4月号で、表紙を飾るとともに、「100人の最も影響力のある人々」のリストにも入れられている。ここで、特筆すべきは、アーミルは「アーティスト」ではなく「パイオニア」のカテゴリーで扱われていることである。同誌上で、アカデミー賞作曲賞と主題歌賞(2008年)に輝いたA・R・ラフマーンは、「彼は作品を商業的に成功させるだけでなく、作品によって社会的な責任をも果たしている」と評している。
アーミルの社会に向き合うイメージを決定づけたのは、2012年5月6日に始まった連続テレビ番組『真実のみが勝つ』(全14回)である。アーミルがこの番組でホストを務めていることも話題となり、オリジナルのヒンディー語版に加えて、英語、ベンガル語タミル語などの吹き替え版が民間放送と国営チャンネルで放映された。また、同番組は世界100ヵ国以上で放映された。
『真実のみが勝つ』は、アーミルを含む制作チームが入念な調査を行い、インドの社会問題をトークショーの形式で真っ向から訴えた。第1回目の放送では堕胎の問題が取り上げられた。ヒンディー教では男子のみが祖先供養を行うことができるとされており、女児を妊娠したことがわかると堕胎される例が後を絶たない。同番組は、子供への性暴力やカースト制度など、インド会社の負の側面をえぐる硬派な話題を盛り、番組のオフィシャル・サイトがパンクするほど大反響を呼び起こした。大方は好意的な反応だったという。同時期アーミルは、英語の全国紙『ヒンドゥー』でコラムを担当し、番組で扱ったテーマを掘り下げている。