じじぃの「神話伝説_169_エヴァンゲリオン・マルドゥック機関」

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ティアマトと戦うマルドゥック神

エヴァンゲリオン用語・語源事典』 オカルト雑学探究倶楽部 学研パブリッシング 2012年発行
マルドゥック機関 第拾伍話 (一部抜粋しています)
マルドゥック機関は、エヴァンゲリオンパイロットとなる子供=エヴァ適格者選出のために設けられた人類補完委員会直属の諮問機関である。組織の名前は、古代バビロニア最高神マルドゥックに由来し、人間に裁きを与え魔術と知恵を司る機関であることが暗示されている。
その活動は非公開で、組織の実体も不透明だったが、後に実質的にネルフ支配下に置かれていることが明らかになった。
ちなみに、作品中において加持が秘密裏に調査していた京都の廃屋は、マルドゥック機関の外資系ケミカル関連企業シャノンバイオ社である。同社の登記簿には、碇・冬月・キールらの名が並んでいた。シャノンバイオ社を含め、マルドゥック機関の108の関連企業のうち107社が、ネルフが実質的に支配するダミー企業であった。
【もとになった言葉の意味】
古代バビロニア最高神。「太陽神ウトゥの子牛」「マルトゥ人の主」などさまざまに解釈されており、定説がない。由来についてもエアとダムキナの子とされるが、これらの神々についても不明である。
父・エアにより、4つの耳と4つの目を与えられ、神々の中でももっとも背が高く、他の神々10柱分の輝きに満ちており、言葉を発せすれば炎が噴き出し、他の神々の2倍の力を持っていたという。
紀元前3000年、シュメール初期王朝時代より、すでにマルドゥック神信仰が行われていたとされるが、鍬をもつ壁画からもともとは単なる農耕神だったと考えられる。事実、シュメール初期では天空神アヌやその娘イシュタル信仰が強かったことが、世界最古の文書である「ギルガメッシュ叙事詩」に記されている。
マルドゥック神が文献資料に確実に検証されるのは、バビロン第1王朝が成立(紀元前1940年頃)し、、バビロンが古代メソポタミアの中心都市となった以後、バビロニア全土に知られるのは紀元前1600年、カシート王の時代である。
この頃、マルドゥックを「主」(ベール)と呼び、バビロンの神官たちにより天地創造神話「エヌマ・エリシュ」が形作られ、新年、神殿で奏上された。祭儀文はアッシリアでも詠まれ、信仰された。マルドゥック神はもともと農耕神であったといわれるが、性格形成の過程で各地の神の性格を撮り込んだ。一方、マルドゥックは、ティアマト(女神)の殺害者かつ世界と人間の創造者であると考えられている。