じじぃの「人の死にざま_1743_ハンス・アスペルガー(医師・自閉症)」

Inside Out- Outside Edition 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=KOtGRHCXJjw
セサミストリートのジュリア

Sesame Street introduce Julia their first character with autism Metro News
Sesame Street have introduced their first character with autism.
Sesame Street have created autistic character Julia as part of their Seasame Street and Autism: See Amazing In All Children project, which launched on Wednesday.
http://metro.co.uk/2015/10/22/meet-julia-sesame-streets-first-character-with-autism-5455112/
アスペルガー症候群(軽度自閉症)を診断しよう! アスペルガー症候群の歴史
アスペルガー症候群とは正式名称を広汎性発達障害(PDD:Pervasive Developmental Disorders)といい、 オーストリア・ウィーン生まれの小児科医ハンス・アスペルガー 1906 02/18 生 1980 10/21 没 が名付けた病気のことを意味します。
1944年に彼が著した最初の定義では、「共感、同調する能力の欠如、友人関係を作り育て上げる能力の欠如、会話能力の欠如、限定された特定の興味における調査への集中力の高さ、感情の表現と動作への関連付けの欠如」を負のパターンとして持つ一方で、興味のある事柄について非常に詳細に語る能力を持っているとしています。
因みにハンス・アスペルガー自身も子供の頃、彼の名に因んだまさにその状態の特徴をあらわしている子供だったそうです。
http://xn--cckua2b8hndxev86x188clts.chew.jp/2012/09/post_11.html
『脳からみた自閉症 「障害」と「個性」のあいだ』 大隅典子/著 ブルーバックス 2016年発行
自閉症とは何か (一部抜粋しています)
自閉症の症状は社会性の異常と常同行動だけではありません。診断のうえで重視されるのはその2つですが、それ以外にもよく見られる特徴的な症状があります。むしろ本人にとっては、これから述べる症状のほうが苦痛の度合いが大きいでしょう。
ひとつは、感覚の異常です。感覚が過敏な場合も、逆に鈍い場合もあります。ジュリアの例では、お店にはいったらブレンダ―の大きな音がしたため、耳を手で覆って、一種のパニック状態になってしまいました。このように、ある種の音、光、匂い、触感などに過敏な自閉症児は少なくありません。大きな音に過剰に反応するほか、ガヤガヤとうるさい場所には行きたがらなかったり、皮膚の感覚が過敏なため、抱っこやハグを嫌がったりする子どももいます。
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自閉症児にはADHD注意欠陥多動性障害)を合併する人もいるので、落ち着かなく歩きまわったりする行動や、貧乏ゆすりなどがみられることもあります。昼夜のリズムが乱れがちな人もいます。また、消化器系の異常があるせいで下痢や便秘をしやすい人も少なくありません。睡眠障害を合併していることもよくあります。
社会性の障害や特異な能力など「心」の面が注目されがちな自閉症ですが、感覚の異常、運動の異常、その他の合併症など、身体的な苦痛もともなうことは広く知られるべきでしょう。
ここまでみてきて、自閉症の症状はかなり多様であるべきことがおわかりいただけたと思います。病態が複雑なので、「これが自閉症だ」と簡単に説明することができないのです。「自閉症」という大きな枠組みがなければ、それぞれの症状は別々の病気として把握されていたのでしょう。
実は、これらの症状を自閉症というひとつの枠で考えるようになったのは、そんなに昔の話ではありません。精神医学の分野に「自閉的(autistic)」「自閉症(autism)」という言葉が登場したのは20世紀初頭のことです。ただし、それは現在の自閉症とは必ずしも同じものではありませんでした。
その言葉を最初に使ったのは、スイスの精神科医オイゲン・ブロイラーでした。彼は「精神分裂症」(現在の日本語名は「総合失調症」)という言葉を生み出した人物として有名です。それ以前には、「早発性阿保」と呼ばれていたのですが、ブロイラーがそれを精神分裂症(Schizophrenia)と名づけたことで、その疾病概念は大きく変れました。日本語の呼称が総合失調症に変わっても、その基本的な概念自体は現在も変わっていません。
精神分裂症の症状のある側面を示すものとして、ブロイラーがつくり出したのが「オーティズム(Autism)という言葉でした。その起源は、「自己」を意味する「autos」というギリシャ語です。自分以外の他者や外界をすべて排除しているかのような患者の状態を、ブロイラーは「自閉的」もしくは「自閉症」と呼んだのです。
この言葉が現在の「自閉症」のような意味合いで使われるようになったのは、1940年代のことでした。
この言葉が現在の「自閉症」の意味合いで使われるようになったのは、1940年代のことでした。まず1943年にアメリカの精神科医レオ・カナーが、翌1944年にはオーストリアの小児科医ハンス・アスペルガーが、それぞれ子どもの自閉的な症状に関する重要な論文を発表しています。ある意味で、自閉症という障害はこの2人によって「発見」されたといってもいいかもしれません。ブロイラーが命名した精神分裂病とのもっとも大きな違いは、それが年少期から見られることです。カナーもアスペルガーも、この障害は生まれつき備わっている生物学的な問題であると考えたのです。