じじぃの「現代人と類人猿の盲腸・虫垂を比較!退化の進化学」

Amazing Orangutan Acting Like Humans!!! 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=mv0mL9J2nqU
 盲腸と虫垂

無用の長物と考えられていた虫垂の免疫学的意義を解明〜炎症性腸疾患の制御に繋がる新たな分子機構 2014年4月10日 大阪大学
私たちの体で不必要な組織と考えられていた虫垂に存在するリンパ組織が、粘膜免疫で重要な役割を果たすIgAの産生に重要な場であり、腸内細菌叢注の制御に関与していることを突き止めました。
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20140410/
『「退化」の進化学―ヒトにのこる進化の足跡』 犬塚則久/著 ブルーバックス 2006年発行
退化していない盲腸と虫垂 (一部抜粋しています)
「盲腸がない、盲腸がない」解剖実習中に医学生が助けをもとめてくる。「もう、ちょうがないネェ」盲腸は目の前にあるのに、虫垂(ちゅうすい)をみつけられないのだ。体表に手術痕がなかったことをたしかめ、虫垂を引っ張りだしてあげる。たしかに虫垂は長さものびているむきもまちまちで、初心者にはみつけにくい。半数以上の例で盲腸の後ろ面にあり、ときには腹膜のヒダに隠されていることもある。
小腸はひとまわり太い大腸にほぼ直角にまじわる。前から見ると小路が大通りにぶつかるT字路のようである。このT字路を右折すれば上行結腸だが、左折するとすぐ行き止まりなので、そこを盲腸という。「盲」には目が不自由だというほかに、盲端つまり袋小路の意味があるのだ。
盲腸の先に虫垂がぶら下がっている。虫垂のことを虫様突起ともいうは、たしかにミミズのようにも見える。
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虫垂は大多数の哺乳類にはなく、マウス(ハツカネズミ)やラット(ドブネズミ)といった齧歯類、ネコ、ジャコウネコ、そして霊長類にかぎられる。
霊長類にはすべて盲腸がみられるが、虫垂があるのは一部だけである。原猿類のキツネザルやアイアイでは盲腸の先が分化して円錐形の虫垂におわり、組織も類人猿やヒトの虫垂によく似ている。メガネザルでも盲腸はよく発達しているが虫垂はない。新世界猿の盲腸は円錐形で先細りし、とがった先端は虫垂に似る。しかし真の虫垂の粘膜にみられるリンパ組織の集まりがないので、形は似ていても虫垂ではない。旧世界猿の盲腸は概して小さく、丸い端におわり、虫垂はまったくない。
類人猿とヒトの盲腸は旧世界猿によく似ているが、虫垂が発達する点でははっきりと異なる。テナガザルの盲腸は広くふくらんで、虫垂にむかって先細りになる。虫垂の長さは8.5cmある。オランウータンの盲腸は大きく、虫垂もはっきりしている。ゴリラの虫垂は24cmにもなる。チンパンジーの虫垂は長くのびて14cmになる。
ヒトの虫垂は平均8.5cmで、最小は2cm、最大20〜23cmにもなる。胎児ではもっともよく発達し、つけ根の太さは盲腸と同じである。しかしじきに成長を止め、新生児では大人と同じになる。
新生児の虫垂は中空だが、5歳ごろからふさがりはじめる。60代以上では過半数の人で虫垂が退化する。長さも退化に関連し、短くなるほど閉塞が増えるが、閉塞に性差はない。
ところで、盲腸や虫垂は機能的価値のない退化器官の代表といわれる。虫垂にいたっては無用であるところか、穿孔性腹膜炎という致命的な病気をもたらす厄介な痕跡器官とされてきた。このため急性虫垂炎いわゆる「盲腸」にかかると、すぐに手術で切除された。切りとっても支障がないようにみえることから、なんの役にも立たないとみなされたのである。
しかし、これは誤りだった。口から肛門にいたる腸管の中は「体外」なので、腸の壁は身体防衛の最前線にあたり、病原菌や異物の侵入を監視し対処するリンパ組織という免疫機構がいたるところにそなわっている。じっさい虫垂にはリンパ小節が密集している。盲腸はセルロース分解用の発酵タンクとしての機能は失われて縮小したが、その先のリンパ小節が集まった虫垂は類人猿とヒトに特有の新たな免疫組織で、いまも立派に機能しているのである。

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どうでもいい、じじぃの日記。
「人間の進化」となると、ダーウィンの「適者生存」が有名である。
強い者が生きのびたのではない。変化に適応したものが生きのびたのだ、という説。
しかし最近、生物の進化は「突然変異」で説明されることが多くなった。(キリンなど)
「虫垂は大多数の哺乳類にはなく、マウス(ハツカネズミ)やラット(ドブネズミ)といった齧歯類、ネコ、ジャコウネコ、そして霊長類にかぎられる」
人間とオランウータンの盲腸・虫垂は似ているのだそうだ。
オランウータンのご先祖様 → 毛の無いオランウータン(突然変異) → 人類
こんな説、今まであったのかなあ。