じじぃの「クジャクの羽・なぜ、世界は対称性に満ちているのか?非対称の起源」

The Most Beautiful Peacock Dance Display Ever - Peacocks Opening Feathers HD & Bird Sound 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=qDvFdj-pFMc
マーカス・デュ・ソートイ: 対称性の秘密 動画 TED
https://www.ted.com/talks/marcus_du_sautoy_symmetry_reality_s_riddle?language=ja#t-13956

『非対称の起源―偶然か、必然か』 クリス・マクマナス/著、大貫昌子/訳 ブルーバックス 2006年発行
人すべて対称なり (一部抜粋しています)
いままで見てきたように、左右の違いは、私たちの関心を惹く何かがある。そのわけは非対称性の本質というより、人間の世界観全体に沁みこんでいる、もっと根本的で数学的に深深な対称性にあるのだ。17世紀の神学者で詩人のジョージ・ハーバートの詩は、それをよく捉えている。
 人のすべてが対称的だ 完全なる均斉は四肢から 世界のすべてに顕れている……。
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垂直の対称性のほうが見分けやすいのはどうしてなのか、その仕組みはまだわかっていないが、哲学者のパスカルによると、それは「人の顔の形に基づく。我々がその高さや深さは求めず、ただその幅の実を求めるのもそこから来ているのだ」。この世界は人の顔だけでなく腕や脚、多くの動物の体、そして花や樹木など、縦の対称性に満ちている以上、私たちがそれを素早く効率よく自動的に悟れるのは、不思議ではない。しかもその能力が生物学的に有利なのは、人間に限ったことではなく、動物も獲物を見つけたり捕食者を避けるのに対称性を利用するし、人間が対照的な顔に魅力を感じるのと同じように、鳥や蜂も配偶者を選ぶとき対称性を好むものだ。
ここまでくれば、いったいなぜ右と左が私たちに好奇心を抱かせると同時に、反発させるものをもっているのか、多少は説明がついたかもしれない。対称性は脊椎動物やその他のたくさんの動物にとって基本的なもので、かなり単純な生物体すら、それをすぐに感知する能力をもっている。しかも人間は対称性をこよなく愛し、複雑な対称的模様で飾った工芸品を創りあげてきた。それはまた数学的物理学的な世界を理解するための、強力な手段でもある。それだけに科学者が、これほど広汎な物質や生物の世界に対称性を見つけだすのも、当然と言えよう。
人はつい世界が対称的であるべきだと決め込む癖がある。対称性に欠けるものは、どうしても目につき、気になるが、すべて対称性が等しいわけではない。長いあいだ縦の対称性を見つけだすよう訓練されてきた脳にとっては、それがないとことさら気になるものだ。ただし私たちは、縦の対称性を感じ取るこうした太古の機構と、人間の脳自体の非対称性によって左右を組織的に見分けて分類する能力の発達という最近の進化とを、並べて考える必要がある。
左と右の対称性は、この世界のあらゆるところに見られるとは言え、そう簡単に説明できるものではない。

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どうでもいい、じじぃの日記。
図書館をうろうろしていたら、少し古い本だが、『非対称の起源―偶然か、必然か』という本があった。
「人はつい世界が対称的であるべきだと決め込む癖がある」
対称性でまず思い浮かべるのが「クジャク」だろうか。
オスがパァーと羽を広げてディスプレーするのは、メスに見せるためらしいが、そこで選ばれるのが羽の全体の美しさと、目玉模様の数なのだそうだ。
人間の心臓は左にあるじゃないかと思われているが、心臓はほぼ胸の真ん中にあり、ドキドキと鼓動する部位が左側にあるためらしい。
人間の脳は左右対称に見えるが、右脳は感覚、左脳は論理と働きが違っているようだ。
「左と右の対称性は、この世界のあらゆるところに見られるとは言え、そう簡単に説明できるものではない」
「CP対称性の破れ」とか、結構 難しそうだ。