じじぃの「人の生きざま_622_クライド・プレストウィッツ(米シンクタンク所長)」


「Japan Born Again」 〜なぜ日本の再興が米国や世界にとって重要なのか〜
講演者:クライド V.プレストウィッツ氏
ブレストウィッツ氏は、国務省勤務、民間企業勤務などを経て、1981年商務省に入り、86年までの間、レーガン政権で商務省審議官、商務長官顧問などを務め、自動車や半導体に関する一連の日米貿易交渉に従事されました。クリントン政権時代には、アジアパシフィック地域貿易投資委員会の副会長に就任され、並行して合衆国輸出入銀行顧問委員会のメンバーも務められました。
現在は経済戦略研究所所長として、各国政府や企業に対してグローバル戦略に関するアドバイスを行っておられます。また、昨年11月には最新書の「Japan Restored」を出版されました。同書は日本が 2050年に世界の第一線に復活するには何をすべきかを提案しており、ワシントン・ポスト紙が書評を掲載する等、米国内で注目を集めております。
【略歴】
1941年デラウェア州生まれ。スワスモア大学卒業、ハワイ大学東西センターで修士課程修了、ペンシルベニア大学ウォートン校で経営修士課程修了。慶応大学留学。1981年商務省に入り、86年までの間、レーガン政権で商務省審議官、商務長官顧問等を務める。クリントン政権時代には、アジアパシフィック地域貿易投資委員会の副会長に就任。合衆国輸出入銀行顧問委員会のメンバーも務める。現在経済戦略研究所所長。
http://www.jcaw.org/main/wp-content/uploads/2016/02/031016_seminar.pdf
プライムニュース 「2050年成長率4%超? 米“対日強硬論者”がバラ色日本像説く理由」 2016年4月5日 BSフジ
【キャスター】秋元優里、反町理 【ゲスト】クライド・プレストウィッツ(米経済戦略研究所所長)、山際大志郎自由民主党衆議院議員)、細野豪志民進党衆議院議員
出生率2.3、総人口1億5000万人超、経済成長率は4.5%、平均寿命95歳…。2050年の日本をこう予測した本がアメリカで話題になっている。
著書は、レーガン政権時に自動車や半導体などの一連の貿易交渉を担当し、日本を批判的に見ていたクライド・プレストウィッツ氏。彼は、なぜ、日本の未来をバラ色と予測したのか。
●2050年“バラ色”日本・「移民」積極受け入れ
クライド・プレストウィッツの日本経済のシナリオ。
GDPは毎年4.5%ずつ上昇 規模は中国の2倍にも迫る
条件として、総人口1億5000万人超
出生率2.3
移民を積極的に受け入れる
反町理 「日本が大量に移民を受け入れるということだが、できますか」
クライド・プレストウィッツ、「移民受け入れは非常に微妙な問題。米国大統領選でも議論になっている。日本にニーズはある。高齢者のための介護も必要。米国には特別なビザがある。海外から移住しやすいビザを提供することが必要だ。フランスではワインの生産に外国人を雇っている」
細野豪志、「外国人に来てもらって頑張ってもらうことはやるやらないではなく、どうやるかに入っている。しかし、人口1億5000万人にするのは毎年100万人の移民が必要だ。移民が人口問題の解決につながるとは思えない。子育てについては根本の考え方を変えた国はうまくいく」
山際大志郎、「移民ではないがこれまでも高度外国人材を期間限定で入ってもらった。日本は課題先進国と言われている。日本は高齢化、少子化に直面しているが世界も後を追って体験する。人口だけで解決するのは無理。人工知能のようなものを積極的に活用する」
提言 「今、日本がすべきこと」
クライド・プレストウィッツ 「Reverse Population Trend」
 人口減少を増加に転じること。フランスやスウェーデンを模範にする。
細野豪志 「人生前半の社会保障
 高齢者にも資産のある人には一部負担してもらう。
山際大志郎 「成長志向」
 日本が課題先進国を踏まえ、成長志向を持つことが大事だ。
前編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d160405_0
後編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d160405_1
SAPOI 2050年 「日本は世界一の超大国になる」のか」 2016年5月号 小学館
【SIMULATION REPORT】ジャパン・バッシャーの一人として名を馳せたプレストウィッツ氏の問題作『日本復興』を読み解く 2050年「日本は世界一の超大国になる」のか
・著者直撃 明治維新と戦後復興、そして日本は三度目の復活を果たす/クライド・プレストウィッツ(聞き手・構成/古森義久)
http://www.zassi.net/detail.cgi?gouno=48999
2016年5月号 SAPOI 2050年「日本は世界一の超大国になる」のか」 より
「2050年の日本」は活力と魅力ある新型超大国として栄えるという大胆な予測の書「Japan Restored (日本復興)」がアメリカで出版され、話題となっている。
筆者のクライド・プレストウィッツ氏は、レーガン政権時に商務長官を務め、自動車や半導体貿易交渉の前面に立、ジャパン・パッシャー(日本を叩く者)として知られた人物だ。その同氏がいまなぜ日本を礼賛し始めたのか? 2050年、日本のGDP成長率は4.5%と中国を凌駕し、世界一の米国に経済規模で肉薄すると指摘した。日本復興の大シナリオの根拠とは?
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――2050年の日本経済について、本書では「GDP成長率4.5%」と予測している。米中両国の成長率を越えるということだが、そのシナリオの根拠はなにか。
「中国は高齢化が進み、労働人口も縮小している。アメリカも中国ほどではないが、高齢化が進む。一方、日本は同書のシナリオでは人口が増え、平均年齢も下がる。
 そのうえ地方では農協の力がなくなり、農地が一般に広く利用可能となる。農業も現在のような米作中心から多様になるだろう。国民の生活も東京への一極集中から地方分散が進み、新たな住宅建設などで国内需要が画期的に増大する。
 加えて日本が現在でも世界的に優れている最先端の高度技術、マイクロバイオロジーナノテクノロジーなどをさらに発展させれば、経済成長にさらに寄与する」
――経済正統の前提として、2050年には人口も大幅に増えると指摘されている。
「日本のいまの出生率1.4程度を引き上げるにはまず妊娠中絶を減らすことだと思う。日本が世界でも中絶件数が多いのは、戸籍制度の硬直性にも原因がある。未婚の母が産んだ子供も戸籍で差別されないように制度を変えればよい。
 さらに重要なのは、既婚の働いている女性が子供を産んでも働き続けられるよう、保育園や幼稚園を大幅に増やすことだ。日本企業が女性社員の産休や育児休暇を大幅に延ばして、最長5年ほどにする。フランスやスウェーデンを模範にすればよい。これで日本の出生率は2.0を超えるだろう。
 もう1つ、日本では高齢者介護に多数の外国人が必要になるだろう。インドネシアやフィリピンからすでに介護職員が入っているが、それを大幅に増やし、移民扱いにして、日本人男性との結婚を奨励すればよい。これも出生率の引き上げ要因となる」