じじぃの「燃料電池自動車(FCV)・なぜ、生産台数を増やせないのか?普及のための課題」

燃料電池 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=xdBXe204sTg
燃料電池(FC)スタックの構造 (jari.or.jp HPより)

トヨタ燃料電池車 MIRAI、世界グリーンカー賞に 2016年3月25日 レスポンス2016ワールドグリーンカーは、トヨタの新型燃料電池車、MIRAIが獲得。同じく、トヨタの新型『プリウス』と、GMプラグインハイブリッド車(PHV)、新型シボレー『ボルト』を抑えての受賞となった。
http://response.jp/article/2016/03/25/272186.html
燃料電池(FC)とは 水素・燃料電池実証プロジェクト(JHFC)
●固体高分子形燃料電池のしくみ
平たい乾電池のように、プラスとマイナスの電極板が固体高分子膜(電解質膜)をはさむ構造になっています。これをセルと呼びます。
セルのプラス極(酸素極)とマイナス極(水素極)には数多くの細い溝があり、この溝を外部から供給された酸素と水素が電解質膜をはさんで通ることによって反応が起こり、電気が発生します。1枚のセルの出力は限られていますので、必要な出力が得られるよう、多くのセルを重ねます。このセルを重ねて一つのパッケージにしたものを燃料電池スタック、またはFCスタックと呼びます。
http://www.jari.or.jp/Portals/0/jhfc/beginner/about_fc/index.html
『/図解・燃料電池自動車のメカニズム』 川辺謙一/著 ブルーバックス 2016年発行
なぜ生産台数を増やせないのか (一部抜粋しています)
燃料電池自動車の実用化は、電気自動車よりも遅かった。自動車に燃料電池を搭載することが、技術的にもコスト的にも難しく、長い開発期間を必要としたからだ。
ただ、実用化されても、その生産台数はガソリン自動車ほど多くない。これは、燃料電池自動車を量産する生産技術にまだ課題があるからだ。
たとえば、「ミライ」の1年間の生産台数は、トヨタが販売する乗用車の中でも少ない。トヨタが2015年1月22日に発表した計画によれば、2015年に700台程度、2016年に2000台程度、2017年に3000台程度と徐々に増産する予定だ。いっぽうトヨタには、年間台数が1万台を超える車種が複数ある。
しかし、「ミライ」の注文台数は、販売開始から1ヵ月で約1500台に達し、2015年の生産計画台数を超えた。車両価格が高価で、需要が少ないから、生産台数を抑えたわけではないようだ。
筆者は、2015年の自動車技術展で行われた「ミライ」の開発責任者の講演で、燃料電池の生産技術に課題があり、年間生産台数を増やすことが難しいと聞いたこの講演を聞いた直後に、同会場で、トヨタの開発担当者にセルの部品やその模型を見せてもらい、生産の難しさがわかった。
まず燃料電池のセルは、髪を輪転機で印刷するのとちがって、容易に大量生産できない。取り扱いや製造が難しいデリケートな部品があるからだ。たとえば、固体高分子膜は、調理用のラップより薄く、わずかな傷やしわがあるだけでも不良品となる。空気極の3Dファインメッシュ流路は、構造が微細かつ複雑で、加工が難しい。
燃料電池のセルスタックの品質や信頼性を高めるのも容易ではない。セルスタックは、電圧を稼ぐためにセルを直列につなぐので、不良なセルが1つでもあると正常に発電できない。とはいえ、生産したすべてのセルを高い精度で検査し、品質や信頼を向上させるのは難しい。

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どうでもいい、じじぃの日記。
燃料電池自動車「MIRAI」の値段は約700万円。1回の充電走行距離は約650km。
これはガソリン自動車の航続距離とほぼ同じで、燃料代もガソリンを満タンにした時の値段約5400円とほぼ同じらしい。
なぜ、燃料電池自動車は高いのか
燃料電池が高価になる。その要因は3つある。構造が特殊であること、生産技術に課題があること、セルに高価な材料を使うこと。
「たとえば、固体高分子膜は、調理用のラップより薄く、わずかな傷やしわがあるだけでも不良品となる。空気極の3Dファインメッシュ流路は、構造が微細かつ複雑で、加工が難しい」
よくわかりませんが、すごいですねえ。